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Channel: オカルト評論家 山口敏太郎のUMA図鑑
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【290】海底油田の機械に絡みついていた謎の巨大生物「マービン」

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カメラに映っていた謎の巨大生物(ユーチューブから)

 近年、未確認生物の姿を捉えた動画が報じられるようになってきたが、これらはひとえに誰もが動画を撮影・発信できることが簡単になったことが関係しているだろう。

 少し前までは鮮明な動画を撮影することは一個人では難しかったし、撮影した動画を世界に向けて公開することなど到底不可能であった。近年では鮮明な動画も撮影できるようになり、実際にその動画に映っている生物が何なのか…。実は他の既存の生物を撮影したものにすぎなかったり、いたずらであった場合などの検証も可能になった。

 また、検証を経ても説明がつかない生物が実際に記録されていたケースなどもあって、未確認生物を研究している側としては実に面白い時代になったと感慨深くなる。

 さて、未確認生物を捉えた動画は多数存在しており、「ネッシー」の泳ぐ姿を捉えた〝ディンスデール・フイルム〟や「ビッグフット」の歩み去る姿を捉えた〝パターソン・ギムリン・フィルム〟などはその代表格だろう。

 だが、中には動画で初めてその存在が確認された未確認生物もいる。それが米国カリフォルニア沖で確認された「マービン」だ。

 1967年10月9日深夜、同州サンタバーバラの沖合で、シェルオイル社が海底の油脈用掘削機を作動させていた時のこと。掘削機にはカメラが設置されており、海中での作業の様子を確認することができる仕組みになっていた。その日、映し出されたものは作業用のワイヤーや鉄骨に絡みつく巨大なヘビのように長い体の生物の姿だったという。

 その生物は大蛇のようで、イボのついた節でつながっている姿で、頭部には退化した目や口に見えるものもあったという。周囲の機材などと比較して、約7メートルの大きさと考えられた。

 職員たちは基地の16ミリカメラでモニター画面を撮影して録画(水中カメラに録画機能がなかったためと思われる)。後に、この映像と体験談が世に出ると、地元の漁師たちの間では、昔から沖合に出ると地元で語り伝えられていた「怪物マービン」ではないかとする噂が流れたという。

 このマービンを捉えたとされる動画は非常に不鮮明であり、現在ではユーチューブなどにも上がっていない。ぜひとも実際の動画を見てみたいものだ。

 マービンの正体については諸説あり、一番可能性が高いとされているのがサルパや群体性のクダクラゲではないかとするものだ。

 サルパは生物学上はホヤの仲間に分類されるもので、クラゲのように半透明で多くの個体が連結して長大なヘビのような姿になる。半透明で節のようなイボがあったという点も各個体の連結が密な部分だったのではないかと推測されている。

【関連動画】海外で撮影された巨大なサルパ群

https://www.youtube.com/watch?v=WiUw-UbgnVA


【291】2018年のUMAベスト3

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 あけましておめでとうございます。この山口敏太郎のUMA図鑑の連載はこれまで291回を数えます。新年一発目の今回は特別バージョンとして、2018年に掲載したUMAからベスト3を発表します。

海中洞窟に出現した謎の生物(ユーチューブから)

【1位=278回】〈最新リポート〉ギリシャの海中洞窟に出現した謎の生物!

 2015年10月、ギリシャのケルキラ島で観光客が撮影した「シー・モンスター」。見た目はジュゴンやイルカに似ているのだが、詳細に観察すると既存の生物とはまったく異なるUMAだ。

 山口氏は「海や湖に出る怪物は『馬のような顔をしている』という証言が多いが、この生物はまさしくその証言を裏付ける顔をしている。このような生物が正体だったのではないだろうか」と驚いている。

【2位=267回】南極の厚い氷の下に潜む未知の軟体生物「46—B」の正体

 2016年11月、南極大陸の分厚い氷の下にあるボストーク湖に存在するといわれる体長33メートルの巨大なタコ「46—B」にロシア調査団が襲われた。人間に擬態し、人間を水中に引きずり込み、強力なまひ毒で人間を殺すという。

 山口氏は「信ぴょう性は薄いが、サイドストーリーがはっきりしており昭和のUMA目撃談のようで、昭和のUMA少年の心を刺激するものなのは間違いない」と語る。

【3位=264回】10代の青年たちが食い殺された!?ペンサコーラ湾の「人食い生物」

 1962年3月、米国フロリダ州ペンサコーラ湾で、5人のダイバーが首の長い海竜型の生物に襲われ、4人が食い殺された。唯一の生存者による生物のスケッチと詳細な証言が1965年の雑誌に掲載され、人々に恐怖を与えた。

 山口氏は「私が子供のころ、UMA関連の書籍で紹介されており、海に行けなくなってしまうぐらいのトラウマを植えつけたもの。最近は紹介されていないのが悲しい」と説明する。

【次点=266回】LiLiCoも興味津々!ヘビの体にネコの顔?スウェーデンの湖にすむ「ストーシー」

 スウェーデンのストールション湖にすむと伝えられるヘビのように長い体で、ネコのような顔を持つUMA。400年前から伝承されているという。

 山口氏は「タレントのLiLiCoさんが番組中で紹介していたので次点として推薦します」と言う。

【292】実在がささやかれている南米の巨大な「アンデスオオカミ」

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ユーチューブで公開されているアンデスオオカミ

 すでに絶滅してしまったとされる生物が実は生きていた…そんなケースも未確認生物のカテゴリーに入る。

 我が国では絶滅した生物として有名なニホンオオカミだが、いまだに生存説は根強い。そこには我が国固有の生物としてロマンがあるが、実際にいまでも目撃証言があり、存在そのものがミステリーとなっている。

 他にもオーストラリアのタスマニアタイガー(フクロオオカミ)もいまだにオーストラリア大陸各地や、なぜか海を越えて米国での目撃証言も存在しており、実在の可能性が高いとみる研究者もいる。

 今回はそんな実在がささやかれているオオカミの中でも、南米に生息していたとされる「アンデスオオカミ」を取り上げてみたい。

 南米大陸にはタテガミオオカミが生息しているが、アンデス山脈という高地に適応した別種のオオカミも生息しているのではないかとする説が昔から存在していた。実際に高地に出向いたインディオの中からも目撃証言が何例かあったそうだ。

 そして1926年、ドイツの動物商人であるローレンツ・ハーゲンベック氏がアルゼンチン・ブエノスアイレスで奇妙な生物の毛皮を入手した。それは首の部分にタテガミのような長い毛が生えている、推定2メートルほどの大型のオオカミの毛皮だった。

 続いて1937年には、ドイツの動物学者インゴ・クルムビーゲル博士が南米の動物標本群の中に奇妙な肉食獣の頭蓋骨を発見する。ラベルに「アンデス産」と記されたその頭蓋骨は、歯の弱々しいイヌに似た生物のものであった。

 クルムビーゲル博士は1941年にハーゲンベック氏の毛皮と照らし合わせ、双方が同一の生物のものではないかという仮説を立てた。

 もともと南米大陸にはタテガミオオカミというイヌ科の生物が湿地帯などに生息しているが、問題の頭骨や毛皮はタテガミオオカミよりもかなり大きな個体になるため、クルムビーゲル博士はアンデス山脈を生息域とする新種の大型のオオカミが存在するとして「アンデスオオカミ」と命名し発表したのだった。

 しかし、その後の調査でもアンデスオオカミの目撃例や標本は出てこず、1954年には毛皮の毛質の調査がなされ、オオカミどころかシェパードに近いイヌの毛皮であるとの結果が出てしまったのである。

 しかし、高地にシェパードが野生化して生息していたとは考えられず、結果は玉虫色のままとなっている。現代であればDNA検査なども考えられるが、頭蓋骨や毛皮は第2次世界大戦のどさくさで焼失してしまったそうだ。

 アンデスオオカミは毛皮などの標本が得られた時点で既に絶滅寸前の生物だったのかもしれない。しかし、化石などから生息していた痕跡を探し出せないかと調査している人は少なくないという。

【関連動画】Andean Wolf Hagenbeck wolf Cryptids That might exist
https://www.youtube.com/watch?v=PwNaL2fKwRs

【293】戦争の起きる前兆?アイルランドの「プーカ」

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さまざまな動物になることができるとされている「プーカ」(ユーチューブから)

 日本では、昔から何かしらの災害や大きな事件の前触れとして奇妙な生物が出現すると言われていた。人の顔で牛の体をした妖怪「件(くだん)」だ。件は普通の牛から生まれ、すぐに人間の言葉を話して何らかの予言を残し、数日で死ぬとされていた。

 中には写真や件のミイラとされる現物も残っており、妖怪ではなく未確認生物に分類されることもある。

 現在では件の正体について、おそらく奇形で生まれてしまった子牛と、たまたまその時に起きた災害をリンクさせて考え出されたものではないかとみられている。

 さて、このような「災害などの前触れ」とされた妖怪や未確認生物は日本だけでなく海外にも存在している。アイルランドの「プーカ」がそうだ。

 プーカはアイルランドに伝わる妖精だが、非常に定義があいまいなものだ。

 姿については「黒く、姿を変える」とされており犬やウマ、ワシ、ヤギなど、さまざまな動物になることができるとされている。出会うと命を落とすという恐ろしい側面があるかと思えば、丁重に扱うと幸運や恩恵をもたらすとされていた。地域によっては予言や警告を残すとも言われている。

 そんなプーカらしき生物の姿を目撃した、という証言も存在している。1928年、プレシントンのポラプーカ湖近くの河川で、ある人物がイヌともヒョウとも見分けがつかない奇妙な黒い生物が泳ぐのを目撃。歯をむき出しにしてうなり声を上げてきたという。目撃者は自分が何を見たのかは分からなかったが、後にこの地に伝わる妖精プーカの姿と酷似していたため驚いたのだという。

 また、ゴールウェイ州アビスデリー湖では1800年代半ばに起きたクリミア戦争の最中と、第1次世界大戦が起きる前の年に10メートルを超える大蛇が出現し「伝説のプーカが現れた」と騒動になった。

 これに前述の「プーカは予言や警告を与える」という言い伝えが加わり「大きな戦争が起きるときにはプーカが現れる」と噂されるようになったのだそうだ。

 湖に現れたプーカの正体については、ここまで巨大なヘビはアイルランドに生息していないため、カワウソの誤認ではないかとする説が存在している。

 しかし、いずれにしても巨大に成長する個体はあり得ないため、今でも正体は謎に満ちたものとなっている。

【関連動画】Puca Pooka Irish Mythology
https://www.youtube.com/watch?v=XRiIVxrXDaI

【294】湖から現れたのは〝丸くて黒い牛の尻〟? 珍名UMA「クウェーローワ」

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UMAが出現するといわれるラカル湖

 未確認生物の中には時折、奇妙な響きや意味を持つものも存在している。今回紹介する南米アルゼンチンの湖に生息する未確認生物もそんな奇妙な名前で呼ばれているものの一つだ。

 高地のラカン国立公園内に存在するラカル湖には昔から「クウェーローワ」という名前の巨大な生物が生息しているという話があった。この未確認生物の全身を見た人物はいないが、黒っぽくて丸い頭、ないしは背中の一部と見られる部分が湖の上に出ることがあるとされている。

 そんな目撃証言から名付けられたのがこの名称なのだが「クウェーローワ」とは現地の言葉でなんと「丸くて黒っぽい牛の尻」を意味するのだ。

 牛の尻を想像するような、大きくて丸いものが浮かぶということなのだろうが、意味が分かるとなんとも脱力しそうになる名称である。

 ちなみにこの未確認生物は別の名前で呼ばれることもあり、そちらは「エル・ビーン・ペナート」。これも「ツルツルした頭」という意味である。ハゲ頭か何かを想像したのだろうか。「牛の尻」にせよ「ハゲ頭」にせよ、大きな丸いものが出現したからといって、もう少し言いようはなかったものかと気になるところではある。

 また、レザーを意味する「エル・クエロ」の名前で呼ばれることもある。こちらは未確認生物が滑らかな皮膚をしていることに由来するようだ。

 さて、この未確認生物は1940年代から50年代にかけて活発に活動していたようで、近年の目撃証言はこの時期に集中している。大きな波を発生させる生物の影や、水面に姿を現した大きなコブなど、何らかの巨大生物が生息しているとみられる目撃証言がいくつか報告されている。

 これらの証言や特徴的な呼称から、この未確認生物の正体を推測してみると、淡水性のイルカなどの海生哺乳類や大型の爬虫類だったのではないかと思われる。

 しかし、近年はこの未確認生物の目撃証言もめっきり減っているという。ラカル湖は前述の通り国立公園内に存在しており、自然環境保全地域でもあるのだが、近隣の開発により水質汚染が進行し、環境が悪化して問題になっているのだという。

 現地では観光地とされているものの、目撃証言が上がってこないのはもしかすると環境悪化の影響で絶滅してしまったからなのかもしれない。

【295】富山・高岡市の「鬼のミイラ」にまつわるミステリー

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「鬼のミイラ」を報じた読売新聞

 かつて富山県高岡市に「鬼のミイラ」が保存されていた。この情報は筆者には初耳であったが、スタッフのHクンが偶然見つけ出してくれた。

 1925年(大正14年)5月29日の読売新聞に掲載されたものである。

 この鬼のミイラは紀伊の国(現在の和歌山県)にある八鬼山で暴れ回っていた鬼と言われており、文久元年(1861年)に発見されたものだと言われている。この鬼は生きていたころ、悪事の限りを尽くし、征夷大将軍の坂上田村麻呂に退治されたと伝説では言われている。つまり、千年以上前に討伐された鬼のミイラが、このミイラだということだ。

 しかも記事を読み込んでみると、このミイラは浅草の浅草青年仏教伝道会堂で見世物にされる予定だと記載されている。大正から昭和初期にかけての浅草は多くの化け物や珍獣が公開されており、「珍世界」という場所では「銚子沖で捕獲された雷獣」が公開され、少年時代の古今亭志ん生がこれを見物したと証言している。

 今回、その当時の新聞記事を掲載しておくが、未確認生物ファンならあることに気づくはずである。似たミイラがもう一体あるはずだ。そう感じた読者の方はなかなかのマニアである。

 この鬼のミイラとそっくりのミイラが大分県でお寺に祭られている。筆者も当初、同一のミイラではないかと思ったのだが、手の角度や首の形などに若干の差異がある。ひょっとしたら同じ工房で制作された同種のミイラではないだろうか。

 では、このもう一体の鬼のミイラの行方が気になるところだが、筆者はある確信を持っている。現在、宮城県村田町の「歴史みらい館」にはこの写真の鬼の顔と腕と思われるものが保管されている。

 この村田町にある鬼の顔と腕のミイラは昔、遺棄されたものをお寺が引き取ったとされているが、バラバラになる前はこの新聞記事に掲載されているミイラだったのではないだろうか。

 もちろん、高岡市、大分県、村田町の〝鬼のミイラ〟が全て同じ職人による作品であり、それぞれ別に作られた可能性もある。

 妖怪ミイラに関しては同一ブランドの同一シリーズがあると筆者は長年にらんできたが、今回の記事の発見により、その可能性をさらに強く確信した。

 今後も鬼のミイラの調査は続けていく。

【296】米軍がアフガニスタンで交戦、撃退した「赤毛の巨人」

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未確認生物大図鑑(高橋書店)

 未確認生物の中には、戦場という過酷な環境で目撃されたケースも存在している。人を襲う凶暴な獣「ペシャクパラング」や、軍艦が遭遇した「シーサーペント」などもその中に入れていいだろう。このように、戦場という極限状態では時に人は奇妙なものを見るようだ。

 そして、それは21世紀の現代であっても変わらない。

 2000年代にアメリカ軍が中東各地に任務で赴いて以降、兵士や帰還兵の間でささやかれてきたある噂が存在する。それは、アフガニスタンでの戦闘行為に従事した兵士が目撃した3メートルもの身長の赤毛の巨人で、遭遇した部隊と戦闘になり、これを退治したのだそうだ。

 映画監督のL.A.マーズリ氏が従軍した兵士にインタビューを行い、ドキュメンタリーとしてネット上に公開した動画によれば、巨人は赤く長いヒゲと肩より少し長い髪だったという。また知能は高いようで、手に巨大な刃物を持っていたそうだ。

 動画に出演した兵士によれば、アフガニスタンのカンダハル地域で彼らの部隊が警戒任務を行っていたところ、問題の巨人と遭遇。巨人は手に持った巨大な刃物を振り回してきたため、慌てて彼らも応戦。なんとか殺害には成功したものの、巨人は銃弾を何発受けても倒れることはなく、また手にした刃物で切りつけられた兵士の一人が死亡したと証言している。

 後に、この巨人の遺体はヘリコプターで基地まで運ばれ、彼ら部隊の兵士はみな戦闘行為を隠匿するように命令され、誓約書に署名することになったそうだ。

 ちなみに巨人に襲われて亡くなったとされる兵士について調査したところ、公的には爆発物の事故で亡くなった3人の兵士のうちのひとりとなっていたことも判明したという。

 米軍はアフガニスタンで遭遇した巨人の存在を隠そうとしたのだろうか。それとも、極限状態が未確認生物の姿を見せたのだろうか。

 なお、動画を撮影したマーズリ氏によれば〝聖書にも登場する巨人のネフィリムの生き残りが姿を現したのではないか〟とのことだ。

 そんな「カンダハルの巨人」しかり、さまざまな未確認生物を収録した山口敏太郎の新刊「ふしぎな世界を見てみよう! 未確認生物大図鑑」が先日より書店にて販売開始となった。この連載でも紹介していない未確認生物も掲載されているので、ぜひ書店で手にとってほしい。

https://www.amazon.co.jp/dp/4471103598?_encoding=UTF8&isInIframe=0&n=465392&ref_=dp_proddesc_0&s=books&showDetailProductDesc=1#product-description_feature_div

【297】名前を呼ばれると引き下がる〝島〟のような未確認生物「ハフグファ」

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「グリーンランド博物誌」に掲載された謎の巨大生物

 未確認生物の中には、ある種の妖怪のような形で伝承が伝わっているものも存在している。例えば「クラーケン」や「シーサーペント」はノルウェーなど北欧の人々に昔から伝わる巨大な海の生物であった。

 グリーンランドや北欧の海には、他にも巨大な生物が昔から潜んでいると考えられていたらしい。今回紹介する未確認生物「ハフグファ」もその一つだ。

 ハフグファが文献に登場するのは古く、1600年代に発行されたハンス・エゲデ氏の「グリーンランド博物誌」になる。こちらでは漁師たちの間に古くから伝わる巨大生物として、体の重さが数千キロにも及ぶ魚で、姿は大きすぎて正確なところは分からないが、目撃者によれば「島のようだった」とされている。

 凶暴で船乗りたちを襲うそうだが、近寄ってきた時に「ハフグファ!」と名前を呼べば、怪獣は引き下がると伝えられている。名前を言い当てられると引き下がるあたり、日本の妖怪「見越し入道」などのようで興味深い。やはり「名前を言い当てる」ことに何らかの呪術的な要素があったのではないだろうか。

 エゲデ氏はその後も伝聞を基にハフグファについて記しているが、なんと1734年には自身でもハフグファの姿を目撃している。グリーンランド南西ゴトホープ沖で「船の3〜4倍はあろうかという巨大な生物」の姿を確認したというのだ。

 その生物は鼻先がくちばしのように長くとがっており、大きなヒレを持ち下半身はヘビのようだったという。皮膚はシワが寄ってごつごつしており、全体に貝殻細工がちりばめられたようだったそうだ。

 その後もたびたび目撃されていたようだが、近代になってこの伝説的な海の未確認生物に調査のメスが入る。

 1963年、米海軍海洋学調査部がエゲデ氏の著作を基にグリーンランド周辺海域の調査を行った。その結果、ハフグファについては複数のザトウクジラが群れている様子を一匹の生物であると誤認した可能性と、また海中から火山島が出現した様子を巨大な生物の出現と誤認した可能性が出てきたとの結論に至ったのである。

 確かに全身にちりばめられた貝殻細工はザトウクジラ等の体表を覆うフジツボを表現したものであるように思われる。またハフグファは潮を吹き、海面にゆらめく芳香を放つともされている。これもクジラの潮吹きや龍涎香(りゅうぜんこう=クジラの腸内にできる結石で香料の一種)から考えられたものではないかとみられている。


【298】恐竜の生き残りなのか?20世紀に調査隊が現地に飛んだ「リパータ」

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アフリカには未確認生物が多数存在している(写真はコモドオオトカゲ)

 この連載でも何度か紹介しているが、アフリカには現地の人々の間で語り継がれている未確認生物が多数存在している。いずれも非常に凶暴であったり、話を聞いていくと絶滅した古代生物や恐竜を思わせる外見になる。

 有名どころでは「モケーレ・ムベンベ」や「エメラ・ントゥカ」などが該当するだろう。そのため、アフリカ大陸のどこかに古代生物が生き残っているのではないか、と考える学者も近年まで存在していた。

 今回紹介するアンゴラの「リパータ」もそんな「恐竜の生き残りではないか」と考えられていた未確認生物である。

 リパータはアンゴラの北東部チウムべ地方のティフンプウェ川およびカサイ川に生息しているとみられる生物だ。

 カバよりも大きく成長し、ウシやブタに人間はおろか大型のワニまで襲って食べてしまうとされており、付近の村の人々には大変恐れられていた。

 また、7月から9月の雨季の終わりごろに目撃されるそうで、大半を水中で暮らしているという。巨体のため浮力が働く水の中で暮らす方がいいということなのだろうか。気になるリパータの外見は巨大なトカゲのようで、両目が頭頂にあるという特色がある。

 このリパータが本当に生息しているのか、20世紀になって実際に調査隊が送り込まれたことがある。

 1932年のことだ。スイスの学者A・モナール博士がアンゴラの現地調査に向かい、地元の人々の伝説に登場する恐竜のような生物が実在するのか確かめに行った。調査は生息域とされるティフンプウェ川とその周囲の湿地帯で行われたそうだが、残念ながら実在する証拠は見つけられず、調査は終了となっている。

 このような未確認生物は現地に生息しているワニをはじめとする動物の誤認である可能性が考えられているが、一方で新種のオオトカゲなどが生息していた可能性もあるとみられている。

 果たしてリパータの正体は何なのか。真相はいまだアフリカの大地に眠っている。

【299】雲が意思を持って動き出す!?「ミステリー・クラウド」

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意思を持つように動く「ミステリー・クラウド」(ユーチューブから)

 近年世界中を騒がせている未確認飛行物体に、「ミステリー・クラウド」というものが存在している。姿形はその名の通り雲同然なのだが、普通の雲と明らかに違う点として「まるで意思を持っているかのように動く」という点がある。

 たとえば、普通の雲であれば風に流されて姿を変えながら動いていくものであるが、ミステリー・クラウドの場合は風に逆らって動いたり、雲の一部だけが全く違う方向に動きだしたりといった、単なる自然現象では片付けられない動きを見せるのだ。

 動画①は米国・フロリダ州のベロビーチで午後2時ごろに撮影されたもの。動画は一つだけ、やたら速く流れていく雲の様子を捉えている。やがて雲は小さな雲と重なるのだが、小さかった雲に異変が起きる。半透明の翼に見えるものが構成され、雲の中を泳ぐように動き始めるのだ。

 目撃者は「この動画はある種のUFOが独自のカムフラージュ技術を使用しているという証拠ではないか」と語っている。中にはCGで作られたものではないかとする意見も出てきているが、初めに撮影して動画を上げた人物が他にも動画を上げており、そのラインアップと映像技術を見ても、本人にそこまでCG動画が作ることができるようには思えない。

 また、カリフォルニア州ではこのような不思議な天体現象も報告されている(動画②)。青空の中に奇妙なリング状の雲ができているのだが、この雲はさらに膨らんだりしぼんだりを繰り返しているのだ。

 このような奇麗なリング状の雲は地上で爆発や火災などがあった際に稀に発生するもので、煙が上昇気流の関係でリング状になってしまうとされている。最終的には薄くなって消えてしまうのがほとんどだ。だが、今回のリング状の雲は長い間残っているだけでなく、光りながら収縮を繰り返すという普通の雲にはあり得ない動きを見せていた。

 この雲についてもネット上では「気象兵器HAARPによるものでは?」という意見や「UFOが雲に変形しているのでは?」などの説が出てきている。

 一方でリング状の雲の下に存在する雲が変形したり、風で流されている様子が見られないため、CGで変形する雲を作っただけの合成画像ではないかとする意見もあった。

 やはりいずれもUFOが擬態している可能性が出ているが、一方で「雲の形をした全く未知の生命体ではないか」とする説も出てきている。それがミステリー・クラウドなのだ。

 性質としては以前この連載でも紹介した「クリッター」などに似ているが、クリッターよりも物証が存在しないため、何がこのような雲状生物を生み出すのか、どうして雲の一部だけが意思を持っているかのように動き出すのかは不明のままとなっている。もちろん、未確認生物なのかUFOの一種なのかも定かではない。

 全く謎めいた存在であるミステリー・クラウドの正体が明らかになる日は来るのだろうか。

【動画①】At 33 seconds Ufo falls through rainbow flash, Object moves towards me, see description

【動画②】Huge fluctuating ring shaped cloud spotted over California

【300】古生物か?ノースカロライナに出現した「イエロー・スキン・モンスター」

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海や湖で奇妙な生物が目撃されている(ユーチューブから)

 300回記念の今回は久々に近年目撃された名もなきUMAの報告をしよう。

 2016年12月8日、米国・ノースカロライナ州の湖で奇妙な生物の目撃証言が報告された。

 目撃者は同州シャーロットに在住する70代の男性で、目撃場所は自宅近くのノーマン湖。天気の良い日は自宅から湖の様子が見えるとのことなのだが、その日、彼が目撃したのは巨大な水しぶきだった。姿を現していた時間は30秒間ほど。しかし、非常に長いヘビのような体と黄色みがかった目立つ体色ははっきりと見て取れたという。

 その生物は水面から姿を出した後、しばらく湖の中を泳いでいたが、再び水中に姿を消したそうだ。潜りきってしまうまでは泳ぐ様子も確認できたとのことで、その姿はまるでウナギのようだったと回答している。

 ノーマン湖は近年、奇妙な生物の目撃証言が報告されているため、米国の未確認生物研究家を中心に注目を集めている場所でもある。

 この湖では昨年も自然公園のレンジャーによって何らかの生物が湖面から姿を現して、アヒルないしはカモといった水鳥を食べる様子が目撃されている。

 だとすると、今回紹介する未確認生物は、少なくとも肉食性で凶暴な性質を持っていることが分かる。

 目撃者がいずれも岸から、遠巻きに観察できたことは幸いだったかもしれない。もし、より近くで未確認生物の姿を目の当たりにしていたら、逆に襲われてしまっていた可能性もあったかもしれないからだ。

 未確認生物というと黒や褐色など、比較的地味な色をしているものが多い。実際、自然界に生息している生物の大半がそうであるように、自然環境に溶け込みやすいように地味な色をしているものが多いのかもしれないが、今回の恐竜は「黄色みがかった目立つ体色」をしているという特徴がある。仮にここでは「イエロー・スキン・モンスター」としておこう。

 実際に水中・陸上を問わず、派手だったり明るい体色の生物は現在も地球上に生息しているため、古代生物の体の色が派手だったと考えてもなんら不自然なことはないだろう。また、ヘビのような姿をしていたとのことだが、もしかすると爬虫類などではなく巨大な魚類だったかもしれない。そうするとなおのこと、派手な体色でも不自然ではなくなる。

 果たしてこの生物の正体は何だったのだろうか。願わくば、より正体の推測ができるような続報があってほしいものである。

【関連動画】Top 10 Terrifying Sea Monsters –
トップ10恐ろしい海のモンスター – 海洋爬虫類 – モササウルスメガロドンサメ – 教育

https://www.youtube.com/watch?v=roHukBGOmM8&vl=tr

【301】ハゲの人の想念の化身か!?新たな飛行UMA「スカイヘアー」

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凧の一種のスピリット・カイト(ユーチューブから)

 近年ネットを中心に騒がれている新たな飛行UMAが存在している。「スカイヘアー」と呼ばれているもので、一説にはタコのような触手を生やした生物が空中を泳ぐように漂っていくというものだ。どうも風に流されているわけでもないようだ。しかし、翼などがないため、どのように飛行しているかが分からないのが現状だ。

 珍しく目撃証言は世界各地にわたっており、今年2月には日本の高知県の各所でも「空を飛ぶタコのような生物がいた」という証言が続出し、ツイッターで写真を上げる人も出た。騒ぎになった時は筆者の方にもツイッターで質問を投げかける人も出てきており、回答したのも覚えている。

 この未確認生物が有名になった事件としては以下のものがある。

 2017年3月、ジンバブエのショッピングモールのムクブ・モールで撮影された写真が世界中で話題になった。空は一面の雲であいにくの天気となっているのだが、そんな雲の中に奇妙な影が存在していることが分かる。

 少し膨らんだ丸い頭と奇妙に湾曲した体(?)の部分は、太い触手が揃ってカーブしているようにも見えるので、まるで雲の中に黒く大きなタコが横倒しになっているかのようだ。

 なお、この謎の巨大な影は周囲の物体と比較して1・6キロはあるとされている。当然、現在地球上に生息する生物でここまで大きな体のものは存在しない。考えられる可能性としては、離陸ないしは着陸しようとしている飛行機の影が雲に映ったものとする説が出ていたが、飛行機にしてはところどころ大きく変形しすぎているように見えるとする意見もあり、なかなか正体は明らかにならなかった。

 ウルトラマンAに出てきた円盤生物を思わせるフォルムの未確認生物スカイヘアーの正体は何なのか。この空を泳ぐスカイヘアーの名づけ主であるUMA研究家の中沢健氏は「ハゲの人の〝髪がほしい〟という一念が空を飛ぶ黒い触手生物を生んだのではないか」と考えていたようだが、残念ながら筆者の見解は違う。

 スカイヘアーの正体は単なる凧にすぎない。

 例の「ジンバブエのショッピングモール上空に浮かぶ巨大なスカイヘアー」は、後に海外の有志により凧の一種のスピリット・カイトである可能性が高いという指摘がなされたのである。

 この凧は全体が風船のようになっていて、揚げられると風をはらんで大きく膨れる。凧の中では比較的大きな部類に入り、丸い頭部に動きを制御する複数のひもが付いているので、操作もしやすくなっているようだ。長い手足を揺らめかせながら空中を泳ぐ姿は、確かに幽霊のように見える。

 欧米を中心に人気となっているこの凧を捉えた写真を元に、ショッピングモールの風景を捉えた写真と合成して作成したものがネットに上げられて話題になったのではないかとみられている。

 特に前述の写真は次第に雲の中に消えていく様子を合成で再現してもいたので、信じてしまう人が続出したようだ。

 このスピリット・カイトに似た風船型の凧は日本でも購入でき、中には本当にタコのようなフォルムをしたものも存在している。それを何も知らない人が見たとしたら、確かに謎の生物が空を飛んでいるように見えてしまったかもしれない。

 新しい未確認生物の報告には胸が沸き立つものであるが、同時に冷静な視点と鑑定する目が必要となってくるものなのである。

【関連動画】Spirit Man Kite Designed By Martin Lester

https://www.youtube.com/watch?v=9oZa9HLqS7M

【302】21世紀になってから発見!?アイルランドの巨大な湖にいる「マッキー」

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巨大な未確認生物が出現するマックロス湖(ユーチューブから)

 イングランドやスコットランド、アイルランドは各地に沼沢地が存在しており、それぞれの湖に謎の怪物の伝説が存在していると言っても過言ではないほどだ。ネス湖の「ネッシー」を代表格として、未確認生物が目撃されるという話がある湖も多い。

 今回紹介するのは、アイルランドのケリー州キラーニー国立公園に存在する湖に生息する「マッキー」という生物だ。

 キラーニー国立公園にはレイン湖とマックロス湖という、一部がつながっている大きな湖が存在している。マッキーはマックロス湖側によく姿を現すという巨大な未確認生物だ。

 しかし、マッキーはこの地域の未確認生物と少し違い、民間伝承というバックボーンを持っていない。ネス湖のネッシーが代表的だが、この地域では湖に出る怪物の伝説が多少なりともあるものなのだが、マッキーの目撃例が出始めたのはつい最近、21世紀に入ってからなのだ。

 2002年9月、地元の科学者らを中心とする研究チームがソナーを用いて湖の魚の個体数の調査を実施した。この時、ソナーの調査結果で、水中に謎の大きな物体が記録されたのである。にわかにこの湖にも、ネス湖のネッシーに似た何らかの巨大生物がすんでいるのではないかという仮説が起こり、以降、多くの人がこの湖に注目するようになったのだ。

 ソナーから導き出された影は、およそ体長80メートルにも及ぶヘビのような生物。生物学者らはソナーでの調査結果によって「この湖はかなり古いもので、生息している魚類相も古く、何らかの古生物や古代の魚類がひそかに生息していてもおかしくない」と語っている。

 その後、マックロス湖を中心にマッキーを見つけるために足を運ぶ人も増え、「湖を泳ぐ謎の生物」の姿らしきものを動画で撮影することに成功した人も出てきた。

 この記事に掲載されている動画が問題のマッキーを捉えたものだという。その正体はいまだ明らかになってはいないが、現代の科学でようやく発見され、今でも謎のままである生物がいるというのも興味深い話だと言えるのではないだろうか。

【関連動画】Lake Monster Killarney Ireland

【303】ラオスで撮影された?「ロンチェン・ドラゴン」の正体

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岩山の間を飛ぶ巨大な生物(ユーチューブから)

 2016年5月、ラオスで衝撃の動画が撮影され、ネットを騒がせた。

 やや粗い画像には、峻険な岩山の間を飛ぶ巨大な生物の姿が捉えられている。大きな翼をはためかせている様子は鳥のようにも見えるが、カメラが寄っていくにつれ、その生物が鳥などとは別のものであることが判明する。長い尾にコウモリのような広がった翼をした、まさしく古代の翼竜ないしはファンタジー世界に出てくるワイバーンのような姿をしていたのである。

〝それ〟は悠然と飛んでいき、岩山の後ろに隠れて姿を消してしまう。果たして、この生物は何だったのだろうか。

 この動画はネット上で公開されるなり、新たな未確認生物を捉えたものではないかと話題になった。

 撮影者など詳細は明らかになってはいないが、撮影された場所が場所だったので、地元の人々から特に注目を集めたという。

 というのも、この動画が撮影されたのはサイソムブーン県にあるロンチェンという場所で、ラオス内戦時に米国のCIAにより前線空軍基地が設けられていた場所だったからだ。

 ここでは、この生物を仮に「ロンチェン・ドラゴン」とでも呼んでおこう。

 1960年代、ロンチェンは4万人が居住していたが、当時の地図には記載されていなかったので秘密都市とされ、今でも現地では基地がらみのさまざまな都市伝説や噂が残る地域だと伝えられている。

 そこで、この動画が公開された当初は「米軍が基地で秘密裏に作製していた生物だったのではないか」との噂がたったそうだ。

 しかし、UMA好きの人はこの動画を見て、ある有名なUMA動画を思い浮かべるかもしれない。そう、2012年に英国で撮影されたという「ドラゴン」の動画だ。

 こちらはコーンウォール地方の港町に出現したとされているもので、住宅地の上をトゲが目立つドラゴンが翼を広げ、旋回して去っていく様子が捉えられている。

 ところが、この動画はあまりにもドラゴンの動きが硬かったり、わざとらしかったりする点から、早々にCGで作られたフェイク動画であろうとみる動きが強まった。

 今回のロンチェンに出現したドラゴンとみられる生物の動画も、この英国のドラゴンと同様、CGで作成されたフェイク動画と見るのが正しいだろう。

 ただ今回のドラゴンは、羽ばたきがスムーズであったり、慣性が働いているところなどから、より生物らしさを再現したものとなっている。

 未確認生物を捉えた写真や動画の中にはフェイク動画ももちろん多いが、このようにリアリティーにこだわってくれる映像の場合は少しうれしくなるのも事実である。

 無論、可能であればフェイクなどではない、実際の生物を捉えたものであってほしいものなのだが…。

【関連動画】Giant Flying Alien Sighting Caught | Alien Creature Spotted Over Secret City of the CIA Long Chen

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