Click here to view the embedded video.
UMAとは、Unidentified Mysterious Animalの略称であり、和製英語である。動物研究家・實吉達郎氏の依頼で、「SFマガジン」編集長の森優(=超常現象研究家・南山宏氏)が創作した造語である。日本語発音では「ユーマ」が正しく、「ウーマ」と発音するのは厳密に言えば正しくない。
英語では、Cryptid(クリプティッド)、creature(クリーチャー)、Hidden Animal(ヒドゥンアニマル)などと呼ばれている。このUMAが最近、ものすごくブームであるという。発売される書籍がどんどん売れるのだ。
このブームに関しては、筆者が嚆矢(こうし)ではないかという自負がある。というのも2005年に筆者が笠倉出版から出した「日本の未知生物案内」というコンビニ本が、4回の重版を重ね空前のベストセラーになったからである。本書は〝これでもか、これでもか〟と数百匹のUMAが紹介されており、筆者としても当時の情報を全て出し切った力作であった。いや、そもそも「怪獣図鑑」「妖怪図鑑」がある中で、日本史上初めて発売された「UMA図鑑」であったのだ。
この本が売れて以降、他の版元やライバル作家たちがこぞってUMA図鑑をコンビニ発売し、そこそこの数字を収めた。だが、この現象に対し筆者は複雑な思いがある。子供時代、UMA情報を小出しにされ、何度も何度も似たような内容で、何冊も本を買わされたベテラン作家某も何食わぬ顔で、コンビニUMA図鑑ブームに乗ってきたからである。私としては、そういう小出し情報によって子供たちが、翻弄される姿が気の毒で完全情報版を発売したのだから、心中は複雑であった。
その作家某は、とっくに米国で「インチキだ!」と判明していることさえも、いまだに「ミステリー」だと言い張って聞かない。あまりにも、遅れている。中学生でさえ、米国のUMAサイトを閲覧している時代に何をかいわんやである。
ゆえに筆者は、常に本を書くときは新情報を半分以上詰め込み全力ファイトでやっている(このあたりは、天龍同盟のノーTVの会場でも、常に全力ファイトを心がけたスタイルを踏襲している)。裏がとれる時代において情報開示は必要である。だから、安易なファンジーは捨てて嘘は嘘、フェイクはフェイクと断言していくつもりである。
よく正体暴露はロマンがないと批判をするバカがいる。だが、正体が判明していることを無理に隠す方が性質が悪いし、正体がわかったうえで〝東京スポーツ流のエンタメ〟をかます方がよっぽどロマンがある。
たとえ、嘘やフェイクが見破られたとしても、その向こうに新しい謎が広がっている。UMAの不思議は無限に続いていくのだ。さぁ、UMA図鑑制作の旅に出よう。