コンゴ、カメルーン、ガボンなどに代表されるアフリカ中部のジャングルでは「モケーレムベンベ」という未確認生物が古来より目撃されてきた。その容姿は長い首に巨大な胴体、体毛はなく、長い尻尾、丸い形の足跡、さらに足には3つの爪が付いており、体色は灰色から茶色、赤褐色をしている。
さらに鼻息が荒く、低い声で響くような声で咆吼するというのだ。まさに古代に滅んだはずの恐竜・竜脚類そのものではないか。
このモケーレムベンベという名前の意味は「川の流れを止めるもの」「ヤシの木のトップを食べる人」「巨大な動物」「半分神で、半分獣」というニュアンスが含まれているようだ。
なお、現地ではサイをモケーレムベンベと呼んだり、怖いものなら何でも漠然とモケーレムベンベと呼んだりしており、それにより実像が見えづらくなっているとも言われている。
1776年、フランスの3人の聖職者によって3本指の足跡が目撃され、うち一人は既知のどの動物とも違う「未知の巨大な動物」が草を食べている姿を目撃した。これが文献に残る最古の記録である。
さらに1913年にドイツからカメルーンに派遣された探検隊がモケーレムベンベという名前と容姿・性質を初めて紹介。1920年には米国・スミソニアン博物館から派遣された探検隊が足跡を確認、咆吼する声も聞いている。
恐るべき逸話はその肉の猛毒性である。宣教師・ユージン・P・トーマスが2人のピグミー族から聞いた話によると、レイク・テレ地域には1960人ものピグミー族が生活しており、テレ湖で釣りを楽しんでいた。この湖が他の水域と溝でつながるとき、そこを通ってモケーレムベンベが湖に移動することが多々あった。この移動は湖での釣りなどに悪影響を与えるのでピグミー族たちは溝を堰止め、モケーレムベンベを足止めし、一匹を槍で突き殺してしまった。
その後、このモケーレムベンベの肉を食べたところ、多くの村人が死亡してしまったという。肉に猛毒が含まれていたのであろうか、それともモケーレムベンベの呪いであろうか。
以来、モケーレムベンベに関して、白人など部外者に話すことは大きな不幸を呼んだり、または死に見舞われるという畏怖がピグミー族の間で流布することになった。他にも虹とともに現れる、虹を呼ぶとも言われており、どこか不思議な力を持つ魔物的な逸話も広がっている。
我が国も探検隊を送り込んでおり、辺境作家の高野秀行氏率いる早稲田大学探検部が1988年にテレ湖周辺で約50日間、湖面を監視したが成果を残せなかった。筆者は高野氏と面識があり、以前この探検に関する話も本人から聞いたことがあるのだが、水深が2メートル以下ということで、とてもじゃないが、大型生物の生息は不可能ではないかということであった。
1992年には日本のTVクルー「THEプレゼンター:アフリカ・コンゴ密林奥地にモケーレ・ムベンベは実在した!」がテレ湖の調査・撮影を実施した。この時は水面上に黒い影が見え、何らか生物の影なのかと視聴者を期待させたが、実際はテレビスタッフによるやらせであった。いまだに海外のUMAサイトを見ていると、「日本のテレビスタッフが撮影に成功したモケーレムベンベの写真」という言葉とともに、この時の動画のキャプチャーが貼られている。誠に気の毒な話だし、心が痛む。
唯一、写真撮影に成功したのはロリー・ニュージェントのみである。彼は1985年にテレ湖で調査実施、水中から首を出す謎の巨大生物の写真撮影に成功した。
ところで、このモケーレムベンベだが、正体はいったい何であろうか。ディプロドクスやブラキオサウルスなど竜脚類の子孫という説、未知の哺乳類か爬虫類という説。地元住民たちが畏怖する多くの動物(象、蛇、サイなど)のパーツが合わさってできた架空の怪物(日本で言うと鵺=ぬえ=か)という説が唱えられている。ちなみに筆者は草原に住むサイとは違って、もっと頭部が面長な湿地帯のサイがいるのではないだろうかと推測している。
さらに鼻息が荒く、低い声で響くような声で咆吼するというのだ。まさに古代に滅んだはずの恐竜・竜脚類そのものではないか。
このモケーレムベンベという名前の意味は「川の流れを止めるもの」「ヤシの木のトップを食べる人」「巨大な動物」「半分神で、半分獣」というニュアンスが含まれているようだ。
なお、現地ではサイをモケーレムベンベと呼んだり、怖いものなら何でも漠然とモケーレムベンベと呼んだりしており、それにより実像が見えづらくなっているとも言われている。
1776年、フランスの3人の聖職者によって3本指の足跡が目撃され、うち一人は既知のどの動物とも違う「未知の巨大な動物」が草を食べている姿を目撃した。これが文献に残る最古の記録である。
さらに1913年にドイツからカメルーンに派遣された探検隊がモケーレムベンベという名前と容姿・性質を初めて紹介。1920年には米国・スミソニアン博物館から派遣された探検隊が足跡を確認、咆吼する声も聞いている。
恐るべき逸話はその肉の猛毒性である。宣教師・ユージン・P・トーマスが2人のピグミー族から聞いた話によると、レイク・テレ地域には1960人ものピグミー族が生活しており、テレ湖で釣りを楽しんでいた。この湖が他の水域と溝でつながるとき、そこを通ってモケーレムベンベが湖に移動することが多々あった。この移動は湖での釣りなどに悪影響を与えるのでピグミー族たちは溝を堰止め、モケーレムベンベを足止めし、一匹を槍で突き殺してしまった。
その後、このモケーレムベンベの肉を食べたところ、多くの村人が死亡してしまったという。肉に猛毒が含まれていたのであろうか、それともモケーレムベンベの呪いであろうか。
以来、モケーレムベンベに関して、白人など部外者に話すことは大きな不幸を呼んだり、または死に見舞われるという畏怖がピグミー族の間で流布することになった。他にも虹とともに現れる、虹を呼ぶとも言われており、どこか不思議な力を持つ魔物的な逸話も広がっている。
我が国も探検隊を送り込んでおり、辺境作家の高野秀行氏率いる早稲田大学探検部が1988年にテレ湖周辺で約50日間、湖面を監視したが成果を残せなかった。筆者は高野氏と面識があり、以前この探検に関する話も本人から聞いたことがあるのだが、水深が2メートル以下ということで、とてもじゃないが、大型生物の生息は不可能ではないかということであった。
1992年には日本のTVクルー「THEプレゼンター:アフリカ・コンゴ密林奥地にモケーレ・ムベンベは実在した!」がテレ湖の調査・撮影を実施した。この時は水面上に黒い影が見え、何らか生物の影なのかと視聴者を期待させたが、実際はテレビスタッフによるやらせであった。いまだに海外のUMAサイトを見ていると、「日本のテレビスタッフが撮影に成功したモケーレムベンベの写真」という言葉とともに、この時の動画のキャプチャーが貼られている。誠に気の毒な話だし、心が痛む。
唯一、写真撮影に成功したのはロリー・ニュージェントのみである。彼は1985年にテレ湖で調査実施、水中から首を出す謎の巨大生物の写真撮影に成功した。
ところで、このモケーレムベンベだが、正体はいったい何であろうか。ディプロドクスやブラキオサウルスなど竜脚類の子孫という説、未知の哺乳類か爬虫類という説。地元住民たちが畏怖する多くの動物(象、蛇、サイなど)のパーツが合わさってできた架空の怪物(日本で言うと鵺=ぬえ=か)という説が唱えられている。ちなみに筆者は草原に住むサイとは違って、もっと頭部が面長な湿地帯のサイがいるのではないだろうかと推測している。
■UMA図鑑 第9回 虹を呼ぶ恐竜・モケーレムベンベ ■