先日、東京スポーツ本紙でも報道されたように最近、あの“国際的スターUMA”のネッシーが行方不明だというのだ。聖コロンバ伝の記録にも残されており、近代においては1925年に発見されて以来、石原慎太郎氏が探検するなど話題が途絶えたことがない。
英国の人気者ネッシーに何が起こったのか。もはや世界中のUMAファンは心配で心配でたまらない状態なのだ。
実はあの狭い狭いネス湖にネッシーが昔から生息しているという仮説には無理がある。太古より連綿と、子孫を残し続けているということは、近親交雑を避けるために、最低200頭の個体数が必要である。でなければ、遺伝子が劣化してしまうのだ。
だが、もし200頭もネス湖に生息していれば、食料不足も当然であるが、酸素も不足してしまい、頻繁にあちこちでネッシーが呼吸をするために浮上していないといけない。
では、ネッシーは存在しないのか、いや、ネッシーは存在している。ヤツは撮影されており、目撃されている。
これらの矛盾を解決するために、筆者はひとつの仮説を持っている。それは「ネッシーは海で生活し、繁殖か何か理由があって時々、ネス湖に顔を出す」というものだ。
つまり、サケ・ウナギなど魚類が海から川・湖に遡上するように、ネッシーは日頃、海洋で生活しており、交尾や産卵など何らかの理由で、地下水脈や川と湖の横穴などのルートにより、ネス湖に立ち寄っているだけではないか。
言い換えれば、ネス湖からネッシーが消えたのではなくて、昨年起きたイギリス国内の異常気象(水温上昇など)により、「ネッシーが水温の高いネス湖に行かなくなった」のではないだろうか。ネッシーは今も海にいる可能性がある。
ちなみに、ネス湖に近いイギリスの近海では、ネッシーそっくりのモーゴウルというUMAが目撃されている。海に生息するUMAは細長い大蛇状の「シーサーペント」が多いのだが、モーゴウルはネッシーと同じく首が長い「プレシオサウルス」タイプの形状をしている。
このモーゴウルは英国コーンウォール州沿岸のファルマス湾に生息しているUMAであり、古いものでは1800年代後半から目撃事例がある。
近年で最も有名な目撃事例は1975年9月、ファルマス湾・ペデニス岬で、スコット夫人とライリーが散歩中に遭遇した事件である。毛がびっしりと生えた長いかま首を持ち、頭部には切り株のような角を有し、暗灰色の体色をした約6〜15メートルの怪物が出現したのだ。怪物は一度水中に潜り、アナゴのような獲物をくわえると再び水中に没したという。
また、1976年2月には、匿名の女性がロゼミュリオン岬で長い首とこぶのある怪物を目撃している。この時には、写真撮影にも成功しているが、このショットに関しては懐疑的な意見もある。
さらに1985年7月には、ロゼミュリオン岬にてジェニー・ホルスラッドとアリス・リーという2人の女性が、巨大な黒いナメクジのような怪物を目撃している。
果たして、ネッシーとモーゴウルは同一の怪物なのか、それともまた違った種類の怪物なのか、謎は深まる。
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