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Channel: オカルト評論家 山口敏太郎のUMA図鑑
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【UMA図鑑(40)】「モーゴウル」は「ネッシー」と同一の怪物なのか?

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 先日、東京スポーツ本紙でも報道されたように最近、あの“国際的スターUMA”のネッシーが行方不明だというのだ。聖コロンバ伝の記録にも残されており、近代においては1925年に発見されて以来、石原慎太郎氏が探検するなど話題が途絶えたことがない。

 英国の人気者ネッシーに何が起こったのか。もはや世界中のUMAファンは心配で心配でたまらない状態なのだ。
 実はあの狭い狭いネス湖にネッシーが昔から生息しているという仮説には無理がある。太古より連綿と、子孫を残し続けているということは、近親交雑を避けるために、最低200頭の個体数が必要である。でなければ、遺伝子が劣化してしまうのだ。

 だが、もし200頭もネス湖に生息していれば、食料不足も当然であるが、酸素も不足してしまい、頻繁にあちこちでネッシーが呼吸をするために浮上していないといけない。

 では、ネッシーは存在しないのか、いや、ネッシーは存在している。ヤツは撮影されており、目撃されている。

 これらの矛盾を解決するために、筆者はひとつの仮説を持っている。それは「ネッシーは海で生活し、繁殖か何か理由があって時々、ネス湖に顔を出す」というものだ。

 つまり、サケ・ウナギなど魚類が海から川・湖に遡上するように、ネッシーは日頃、海洋で生活しており、交尾や産卵など何らかの理由で、地下水脈や川と湖の横穴などのルートにより、ネス湖に立ち寄っているだけではないか。

 言い換えれば、ネス湖からネッシーが消えたのではなくて、昨年起きたイギリス国内の異常気象(水温上昇など)により、「ネッシーが水温の高いネス湖に行かなくなった」のではないだろうか。ネッシーは今も海にいる可能性がある。

 ちなみに、ネス湖に近いイギリスの近海では、ネッシーそっくりのモーゴウルというUMAが目撃されている。海に生息するUMAは細長い大蛇状の「シーサーペント」が多いのだが、モーゴウルはネッシーと同じく首が長い「プレシオサウルス」タイプの形状をしている。

 このモーゴウルは英国コーンウォール州沿岸のファルマス湾に生息しているUMAであり、古いものでは1800年代後半から目撃事例がある。

 近年で最も有名な目撃事例は1975年9月、ファルマス湾・ペデニス岬で、スコット夫人とライリーが散歩中に遭遇した事件である。毛がびっしりと生えた長いかま首を持ち、頭部には切り株のような角を有し、暗灰色の体色をした約6〜15メートルの怪物が出現したのだ。怪物は一度水中に潜り、アナゴのような獲物をくわえると再び水中に没したという。

 また、1976年2月には、匿名の女性がロゼミュリオン岬で長い首とこぶのある怪物を目撃している。この時には、写真撮影にも成功しているが、このショットに関しては懐疑的な意見もある。

 さらに1985年7月には、ロゼミュリオン岬にてジェニー・ホルスラッドとアリス・リーという2人の女性が、巨大な黒いナメクジのような怪物を目撃している。

 果たして、ネッシーとモーゴウルは同一の怪物なのか、それともまた違った種類の怪物なのか、謎は深まる。

 

■関連動画■

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【UMA図鑑(41)】チャーリー・シーンが探索に挑んだ謎のカワウソ人間「クシュタカ」

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 ハリウッド俳優チャーリー・シーンがUMAマニアであることは、UMA界では公然の事実。2013年7月にスコットランドにネッシー探検に出かけたほどの“熱いUMAマニア”だ。

 結果は散々だった。友人(トッド・ジール&ブライアン・ペック)と3人で、ネス湖のほとりにある歴史的アルドゥーリー城にキャンプして観測を続けたが、ネッシーの姿をとらえることはできなかった。

 しかし、世界的な俳優の訪問はネッシーを刺激したのであろうか。アマチュア写真家デビッド・エルダーが白鳥を撮影中、水面下に何かがいることに気がついた。なんと15フィートの黒い影が長い波を引き起こしていたのだ。

 チャーリーのUMA探検はこれだけではない。ネッシー探検後、プライベートジェットで友人数人とアラスカに飛び、伝説の怪物「クシュタカ」が生息するといわれる川辺を探索したが、証拠は得られなかった。

 それでもチャーリーはなかなか強気な発言をしている。

「我々の装備があまりにも準備万端なのを見て、クシュタカは隠れて出てこなかったんだ。あの臆病者め!」

 このポジティブシンキング——UMAマニアのかがみである。

「クシュタカ」(あるいは「クーシュダッカー」とも呼ばれる)を日本語に直訳すると「陸のカワウソ人間」という意味になる。カナダとアラスカに住む先住民トリンギット族やチムシアン族の間で伝承されている未知の生物で、アラスカ南東の雪山を徘徊する。かなり凶暴で、人間を追跡し、場合によっては人間を殺してしまうという。その姿は異様で、半分が人間のような肢体で、残りはカワウソのような茶色の毛皮で覆われているといわれている。

 しかも質の悪いことに、川辺で赤ちゃんの泣き声や女性の悲鳴を模倣し、心配して飛んできた人間を誘い込んで殺したり、その人間に化ける(なりすます)こともあるらしい。

 弱点もある。銅、人間の尿、炎が苦手なのだ。クシュタカの難を逃れるには、これらの装備を持っていくといい。

 このクシュタカの正体だが、あまり一般に知られていないカワウソの凶暴性が生み出した可能性がある。なんとカワウソはワニさえも襲って捕食してしまうほど暴力的なのだ。ワニを狩るときは背後からキバを立てて襲いかかり、陸に引き上げ弱りきった後、内臓や肉を生きたまま食べてしまう。

 カワウソは日本の河童伝説のモデルになったといわれ、子供を引きずり込んで殺したと伝えられている。ワニを生きたまま食らうぐらいだから、人間の子供を食い殺すのは簡単であろう。この一見温厚に見える乱暴者カワウソがクシュタカの伝説形成に影響を与えた可能性は否定できない。

 カワウソ=河童=クシュタカという論考は、特徴が似ている点でも推し進めることができる。河童の仲間ともいわれる「川赤子」は川辺で赤ちゃんのような声で鳴くが、クシュタカも同様。また、河童は金属を怖がるが、クシュタカも銅を怖がる。さらに我が国ではカワウソが人間に化けると伝承されているが、クシュタカも殺した人間になりすます——やはり、この三者には何らかの関係がありそうだ。

 クシュタカの目撃談を多くの人がカミングアウトしている。米国のある高校生は山あいの自宅で数人の友人とゲームやテレビ観賞で時間を潰していた。あまりに退屈したので、夜の森を散歩することにした。すると山中の橋の付近で、人間と獣のハーフのような怪物に追跡された。怪物は裸で叫びながら、四つん這いで追ってきた。先住民から伝えられている子供を捕食するクシュタカとはこいつなんだと確信したという。

 

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【UMA図鑑(42)】異次元人?!謎のヒューマノイド「スレンダーマン」

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 日本ではまだまだマイナーな存在だが、米国を中心に世界で噂され、子供たちを恐怖に陥れている怪人が「スレンダーマン」だ。日本で初めて紹介したのは、かくいう筆者である。

 筆者の高校時代の同級生が大阪で日本語学校の教師をしており、その生徒の中にいた都市伝説好きの米国人から情報提供された怪人がスレンダーマンである。その後、その能力や出現事件を東京スポーツ紙上で解説し、瞬く間に日本中の怪物マニアに広がった。

 スレンダーマンの身長は伸縮自在であり、180センチから大きい場合は3メートル以上にもなる。長身のヒューマノイドタイプの怪物で、黒ずくめの格好をしている。基本、黒いワイシャツにスーツといった姿で現れるが、これらのビジュアルは米国市民に蔓延する外部からの訪問者への潜在的な恐怖に裏打ちされているのであろうか。

 不気味なのは背中から何本もの黒い触手を生やしていることもある。その顔は真っ白な卵状であったり、のっぺらぼうのようでもあったりするが、人気コミック「20世紀少年」に出てくる“ともだち”のような顔面をしている。姿が人間に似ているが、その声を聞いたという事例はない。

 スレンダーマンは子供を狙うことが多いが、一度ターゲットとした人間をどこまでも追いかけてさらってしまうといわれており、テレポーテーション能力もあるため、一度目を付けられた人間は逃げ切ることができない。

 スレンダーマンの姿を捉えたという写真では、たいてい子供のそばにいたり、子供たちを遠くから影のように見守っているケースが多い。

 スレンダーマンの噂が頻繁に語られるようになったのはごく最近のことであるが、よく似た怪人物の報告や目撃例はかなり昔から存在していた。

 紀元前1300年ごろのエジプトの壁画に「触手を生やした盗賊」の姿が残されていたり、16世紀ドイツの版画家ハンス・フレッケンバーグの作品にもスレンダーマンを描いたのではないかと考えられる作品が存在している。

 1953年には「家に押し入って妻と娘をさらっていこうとしたスレンダーマンに抵抗した主人が妻を誤射してしまい、精神に異常をきたすこととなった」という「ヘンダーソンの馬牧場事件」が起きている。

 この事件から、スレンダーマンを目撃すると精神に異常をきたすといわれるようになった。他にも写真に収めるなどしてしまうと記憶喪失や妄想症、不眠症などの精神障害を発症し、血の混じった咳をする(鼻血を出すという説もある)という“スレンダー病”にかかるともいわれている。


 子供を狙い、見ると精神に異常をきたすという設定は日本の都市伝説「八尺様」と「くねくね」をかけあわせた存在であるといえるかもしれない。

 そんな恐怖の存在スレンダーマンは、実はウェブ発の創作であると指摘されている。2009年、「サムシング・オウフル」というサイトにて恐怖画像を作成する主旨のコンテストが行われた。そこでビクター・サージ氏が作成した画像と、それに添えられたテキストが人気を呼び、ネット怪談としてブレークしたという説が有力だ。

 シューベルトが歌曲とした「魔王」ではないが、暗がりに潜んで子供をさらっていってしまう悪鬼や妖怪の伝説は世界中に残っている。そんな伝説上の存在に対するプリミティブな恐怖が、スレンダーマンを創作の世界から都市伝説の世界へと召喚させ、現代の人さらい妖怪へと進化させたのかもしれない。

 

【youTube動画】Know Your Meme: Slender Man

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【UMA図鑑(43)】「洞爺湖のトッシー」の正体はアイヌ伝説に残る大蛇の姿をした邪神!?

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 日本版ネッシーとも言うべき“湖の巨大未確認生物”で双璧をなすのが、北海道・屈斜路湖の「クッシー」と鹿児島県・池田湖の「イッシー」だろう。

 これらに比べると若干影は薄いが、クッシーと同じく北海道にある洞爺湖にも巨大な未確認生物が生息しているとされていた。こちらの怪物の名前は「トッシー」。一時は前述の2強とともに「日本三大水棲怪獣」と並び称されていた。

 トッシーの目撃証言は1946年ごろから報告されており、当時の国鉄職員が洞爺湖の湖面を泳いでいる謎の生物を目撃したのが始まりとなっている。

 1977年4月には、洞爺湖畔のホテル改装工事に携わっていた人物が湖面にうごめく生物を複数回目撃。彼の証言によると、その生物は「まるで丸太が上下左右にくねるようにして水面を泳いでいた」。また、伊達市の看護師Sさんは「湖畔のドライブインから人間ぐらいの丸太がくねくねと水面を動くのを見た」と証言している。

 これらの証言から、トッシーはネッシーなどの水棲未確認生物にありがちなプレシオサウルス系の姿ではなく、丸太のような巨体を誇る大蛇のような姿をしているのではないかと考えられている。

 昔であれば「洞爺湖に竜神が!」とも騒がれたのかもしれないが、実はトッシーの主だった目撃証言はほんの数件程度しか存在せず、近年ではめっきり目撃されなくなっているという。

 山口敏太郎が2005年ごろ、著作の執筆のため虻田町役場観光振興課に取材を試みたところ、やはり「20年ぐらい前に目撃証言は途絶えている」との証言を得た。

 また、役場では以下のような貴重な証言も得られた。

「一説には、洞爺湖の中島に生息するエゾシカを誤認したものではないかとする説がささやかれています。エゾシカの中で(メスの奪い合いに)負けたオスが湖面を対岸へ渡っていく姿が誤認されたのではないかと言われています」

 しかし、エゾシカの泳ぐ姿が「丸太がくねくねとくねるように」見えるものだろうか。いささか疑問である。他にも、流木・湖底の倒木が天然ガスにより噴き上げられたという説、ナマズ・ウナギなどの魚類が巨大化したものがトッシーではないかとする説など、正体に関しては諸説ある。

 さて、この地に昔から住んでいた先住民族・アイヌの神話でも似たような怪物が確認できる。湖沼にすむとされる大蛇の姿をした邪神であり、その名は「サスソモアイェプ」、別名を「ホヤウカムイ」「ラプシヌプルクル」とも言い、暑い時に活発に動くため夏場や炉端でこの神の名を話題すると火のトラブルが起こるので口にすることがはばかられた。

 この邪神はひどい悪臭をまとっており、通った後は、すべての生物は死に絶え、草木はことごとく枯れ落ちてしまうため、アイヌの人々はこの神を非常に恐れていた。姿はヘビのようで、背中には翼を持ち、赤く縁取られた目と口が特徴的である。

 海外でも、未確認生物と先住民族の伝説に残る怪物が一致する事例は存在する。有名どころではカナダのオカナガン湖に生息するオゴポゴ(ナティアカ)がそうだ。もしかしたら、トッシーもアイヌの伝説に残る大蛇の姿をした邪神と同一の存在だったのかもしれない。

 

■関連動画1■洞爺湖 北海道 Lake Toya Hokkaido JAPAN Part 2

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■関連動画2■洞爺湖曙の今

【UMA図鑑(44)】赤ちゃんが悪魔に! 謎の生物「ジャージーデビル」

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ジャージーデビルの想像図

  米国には伝説上の存在とも、未確認生物の一つともされる謎の生物がいる。それが「ジャージーデビル」だ。体長は約3フィート、馬に似た長い頭部、長い首にみすぼらしく痩せた体。2フィートはある大きなコウモリに似た翼に長い尾、そして蹄のある足が特徴である。

 まさに悪魔そのものの姿をしたこの生物は、生まれた場所がニュージャージー州であることから「ジャージーデビル」と呼ばれている。一説によると、ジャージーデビルは1735年にこの世に生を受けたと伝承されている。

 貧しくも12人の子供を産み育てていたリード夫人だったが、身ごもった13人目の子供のお産が非常に難産だったため、つい「生まれた子供は、悪魔であればいいのに」と神を侮辱する呪いの言葉を口走ってしまった。次の瞬間、彼女から生まれた赤ちゃんの顔が伸びてジャージーデビルになったとも、ジャージーデビルそのものが生まれてきてしまったとも言われている。

 この時、ジャージーデビルを見た産婆があまりの醜さにショック死したとも、夫人も精神を病んでしまったとも言われている。生まれ出たジャージーデビルはそのまま窓から逃走したという説と、12人の兄弟を残らず手にかけたという説が唱えられている。

 そして、家から逃げ出したジャージーデビルはニュージャージー州を中心とする米国各地で恐れられる存在となっていったのである。

 1800年代初頭には海軍の英雄、コモドール・ステファン・ディケイターが飛行するジャージーデビルを目撃、軍のキャノン砲で攻撃したが、ジャージーデビルは体に穴があいたままで飛び去っていったという。

 また、同じころにナポレオンの息子にあたるジョセフ・ボナパルトがボーデンタウンの近隣で目撃。1899年にはヴィンセントタウンとバズヴィルで、ジャージーデビルによって多くのヒツジとニワトリが食われるという事件が起きた。

 そして、1909年にジャージーデビルによる一大パニックが起きる。1月17日の午前2時、地元の郵便局長E・W・ミニスター氏が見たこともない怪物がデラウェア川の上空を飛び回っているのを目撃。近くに住むジョン・マクェン氏も運河の堤防に謎の生物を見つけ、同じ生物を目撃した警官のジェームズ・ザックビル氏は生物に向けて発砲したという。

 やがて夜が明け、ブリストルの住民たちは降り積もった雪の上に、地元の猟師でさえ見たことがないという奇妙な足跡を発見した。翌日になると隣町のバーリントンで同じ足跡が無数に発見される。木に登ったかと思うと屋根へ移動し、道路の真ん中で消える。

 そして19日午前2時、グロースター市に住むエヴァンス夫妻が約10分間にわたって奇妙な物音をたてる怪物を目撃。この時の証言を元に地元の新聞社が作成したのが有名なジャージーデビルの想像図である。

 午後にはグロースター市の猟師が約20マイルにわたって続く足跡を発見。高さ5フィートのフェンスを越え、8インチの隙間にも足跡は残っていたという。21日、ウェスト・クリングスウッドの消防署付近に現れたジャージーデビルに消防署員が放水を行うと、デビルは威嚇するかのように頭上を飛び回り去ったという。

 これにより、デラウェア市はパニックに陥り、学校や工場が閉鎖される事態になった。しかし、その翌日には一件の目撃証言を最後にジャージーデビルは姿を消してしまったという。

 このジャージーデビルはいくつかの要因が複合的に絡み合って形成されたものではないかとみられている。実際に目撃されたケースについては容姿が酷似しているウマヅラコウモリ説が有力であり、それ以外のケースについてはイタズラとデマに加えて集団ヒステリーがパニックを引き起こしたのではないかとみられている。

 また、一部の学者は古代の翼竜が洞窟などで生き残っており、それが時折姿を現すのではないかと推論している。

 1906年に起きたジャージーデビル事件では、ダイム・ミュージアム(10セント博物館、つまり見世物小屋的な施設)の宣伝係だったノーマン・ジェフリース氏が昔話をヒントに地元の新聞社に記事を持ち込み、次第に噂が噂を呼んで米国全土でパニックが起きる結果となった。つまり、イベントPRのためのやらせであったのだ。

 このようにフェイクの発覚にもかかわらず、ジャージーデビルは今も目撃され続けている。1995年にはポンプトン湖、1999年にはバンバー湖周辺で2度、ジャージーデビルが目撃されている。長い年月にわたり恐怖の象徴とされてきたジャージーデビルだが、それだけ地元の人々に深く愛されていることの反証と言えるのかもしれない。

 

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【UMA図鑑(45)】沖縄で目撃証言が多発する妖怪「キジムナー」は実在するのか?

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 今回紹介するのは昔から沖縄に伝わり、現在でも目撃されている妖怪「キジムナー」だ。基本、妖怪的性質が強いが、沖縄県民の多くが“目撃した”と証言しており、目撃していない沖縄県民でさえも、身内の体験談を何度も聞いているという妙にリアルなデータの多い怪物である。

 別名を「ブナガヤ」「セーマ」とも言い、木に住む精霊であるとされている。

 キジムナーが住むとされる樹木は主にガジュマルの古木であることが多いが、他にもアカギやフクギなど種類は問わず大きな樹木には必ずキジムナーが住んでいるとの話も伝わっている。

 姿はあまり大きくなく、サルに似ており全身赤い毛で覆われているという。近隣の鹿児島県奄美群島に伝わる「ケンムン」も同様の妖怪であると考えられているし、本土に伝承されている「河童」「淵猿」との関連性も指摘されている。

 いたずら好きだが、人間に対しては比較的友好で、キジムナーと仲良くなると大漁が約束されるそうだ。キジムナーの好物は魚の目、それも左目のみを食べると言われている。ゆえにキジムナーと友達になってから漁をすると、船があふれんばかりに魚が取れるが、全て魚の片目がなくなっている。これは手伝った代わりに好物の魚の目を食べたとみられている。

 また、一度仲良くなると毎日のように漁に誘うので、最終的には人間とトラブルになる。キジムナーが嫌うものはタコとオナラ、熱い鍋蓋などであり、住み家の木を傷つけられることも苦手である。

 キジムナーとの関係を絶ちたい時はキジムナーの住む木の下でオナラをするか、タコを渡す、キジムナーの住む木に釘を打ったり、放火するなどして傷つけるといいとされる。しかし、むげにされたキジムナーは必ず手痛い仕返しし、家が没落したり死に至るほど祟ることもあったという。このような禍福の性質を持つことから、「座敷わらし」との関連を指摘する声もある。

 恐ろしいところもあるが、人間に対しては良き隣人であるキジムナーは、その特徴から本土の河童とは類似点が多い。河童も、ある地域では「冬になると川を離れ、山に入って山童というサルのような妖怪になる」「河童の体色は赤い」という説があるため、実は本土と沖縄で同じ妖怪を別の名前で読んでいたのではないか、とも考えられている。

 さて、キジムナーは実は現在も目撃者の多い妖怪であったりする。子供の目には見えると言われており、現代でもキジムナーを見た、子供のころに見たことがあるという人は多い。

 筆者が大学時代に沖縄出身のバイト仲間の女性から聞いた話によると、少しでも隙間があれば入ってきていたずらをし、その姿はホウキのような姿をしているという。

 また、筆者が沖縄取材時に調べたガジュマルの大木は、道路のど真ん中にあり、どけようとするとキジムナーの祟りがあるのでどけられないという話であった。

 また、キジムナーの足跡を見るという遊びも伝わっている。静かで暗い場所に円を描き、白い粉をまいてから円の中心に線香を立て、呪文を唱えてから隠れて20数えると、粉の上にキジムナーの足跡が付いているというのだ。

 また、家に大きな木のある人は金縛りになりやすい。これはキジムナーが降りてきた時に人を動けなくさせているのだ、とする話も伝わっている。

 現在でも人々の身近にいるというキジムナー。運が良ければ、あなたも旅行先で会うことができるかもしれない。

 

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【UMA図鑑(46)】哺乳類でも鳥類でもない「翼猫」が日本で野生化?

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 怪しい外国人の仕業か? 空を飛ぶ猫「翼猫」が日本で野生化していた?

 翼猫とは背中に翼の生えた猫のことで、19世紀から世界各地でその姿が目撃されたり、または捕獲されたりしている未確認生物である。別名を「ウイングキャット」「フライングキャット」「こうもり猫」「空飛び猫」「天使猫」などと呼ばれる。

 特に「天使猫」と呼んでかわいがっている中国では、幸運を呼ぶ縁起物であり“吉兆の証し”と言われており、金持ちの間で高い値段で売買されている。そのせいか、近年では中国各地で「天使猫」が確認されている。中には金目的で、人工的に作られている個体がいるかもしれない。
 未確認生物には珍しく大量な写真や資料が残されており、実際に飼っていたと言われるケースも多い。幾つか有名な翼猫に関する事件を紹介してみよう。

 1959年、米国・ウェストバージニア州のパインズヴィルの山中で少年によって翼のある猫が捕獲された。この翼猫は「トーマス」とネーミングされ、体長75センチ、翼の長さは約23センチであった。問題の翼は中に軟骨のようなものがあり、体内の骨が隆起したか飛び出たものかと推測される。

 2004年にはロシア中央部のクルスクにて翼を持つ猫が発見されたが、迷信深い村人により、“悪魔の使い”として認定され、袋に詰められ池に遺棄され水死した。何もここまでやらなくてもよいのに、というレベルの非道である。

 実は日本でも何度か翼猫が目撃されている。最も古い翼猫の目撃情報は1876(明治9)年に「東京日日新聞」に掲載された記事であるとされている。記事によると、来日した英国人の興行師であるイカステキ氏が東京の町民に向けて東京新宿大宗寺(新宿2丁目)で、翼猫を見世物としてお金を取って紹介していたが、興行が終わった後、イカステキ氏が誤って翼猫を町中に放ってしまい行方不明になってしまったという。

 イカステキ氏という興行師の名前、不注意から翼猫を逃がしてしまうというマヌケさから、実に怪しい雰囲気が漂う事件であるが、そもそも新宿大宗寺は閻魔さまがまつられ、うそつきを戒めるお寺である。そんなお寺でイカステキ氏がインチキ興行をやっていたとしたら由々しき問題である。

 この一件から日本全国で翼猫の目撃例が報告されるようになってしまった。この新宿2丁目から逃走した翼猫はどうなったのであろうか。東京で翼猫が行方不明になった8年後の1884(明治17)年には、宮城県桃生郡河北町で虎の声でほえる翼の生えた猫が数人の男性の手により捕獲されたという記事が「絵入朝野新聞(えいりちょうやしんぶん)」に掲載されている。

 イカステキ氏が逃がしてしまった翼猫と同一個体かどうかは不明であるが、翼の生えた猫が空を飛び、遠く宮城県まで流れ着き、野生化して虎のような雄叫びを上げるようになってしまった可能性は考えられるだろう。新宿2丁目から宮城県という流れ、まるで容姿の衰えたニューハーフが、泣く泣く実家に逃げ帰った人生劇場のようにも思える。

 この翼猫の正体であるが、翼猫は背中に腫瘍や毛玉ができてしまったものや、飛び出した軟骨に肉がつき偶然翼に見えてしまっている奇形説、イカステキ氏のような興行師が捕まえた猫にむりやり翼を縫い付けた人造説がある。

 19世紀後半の英国ではサーカスで翼猫が見世物のひとつとして絶大な人気を博しており、罪のない猫たちが生きた状態で翼を縫い付けられ、酷使され衰弱死したといった悲しい話も残っているのだ。

 近年では動物愛護団体からの圧力からか翼猫の捏造は行われなくなった。実は筆者こと山口敏太郎は以前、某所で翼猫のミイラなる怪しいブツを発見している。恐らく猫の死体に翼を縫い付けミイラ化したものと推測したが、値段が21万円となかなかに高かった。見た目も不気味なので、購入は見送ったのだが、翼猫の正体を明かす鍵となる貴重な資料となっていた可能性もあるので、今となっては後悔している。

 

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【UMA図鑑(47)】米国で複数回目撃された「カエル男」の正体とは?

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 今回お届けする「カエル男」は一見、B級ホラー映画にでも出てきそうな名前であるが、20世紀に米国で複数回目撃された未確認生物である。

 なお、「カエル男」という呼び名はあくまで日本だけの呼称なので、海外では“フロッグ・マン”ではなく「ラブランド・フロッグ」ないしは「ラブランド・リザード」と呼ばれている。もはや、FROGMANでは鷹の爪団の作者というイメージが強い。

 身長は1・2メートル程度で、全身をヌメヌメした皮膚に覆われ、カエルのような顔をしている。背中にはギザギザしたヒレ状の突起が数列あり、手足に水かきがあったとの証言もある。いったいこのカエル男はなんであろうか。我が国で目撃されている「河童」や世界中に記録が残る「半魚人」を連想させるビジュアルである。

 カエル男が初めて目撃されたのは1955年、オハイオ州ブランチヒルでのこと。ある男性が深夜に車を走らせていたところ、3匹の奇妙な生物が道端にいるのを目撃。小柄な人間のようなその生物は、一匹は手に棒切れのようなものを、もう一匹はライトのようなものを手にしていたという。目撃者はこのことをラブランド警察署に報告したものの、奇妙な生物の痕跡は発見されなかったという。

 それから17年後の1972年、カエル男は再び人々の前に姿を現した。しかも、次に目撃したのはラブランド警察の警官だったのだ。同年3月、パトカーでパトロールしていた警官がリトルマイアミ川にかかる橋の上で、道路脇にたたずむ動物を発見。徐行して近づいたところ、その生物は2本足で立ち上がり、路肩のガードレールを越えて川に飛び込んだ。その姿はかつて報告されたカエル男に酷似していたという。

 慌てて署に戻った警官が仲間を連れて再び現場に急行したが、既にカエル男の姿はなかった。しかし、現場には明らかに何者かがガードレールをこすった形跡が残されていたという。

 それから2週間後、別の警官が同じ橋の上で道端にうずくまる生物を発見。車を降りようとしたところ、気配を察知したのか生物が起き上がった。その姿は2週間前に目撃されたカエル男と全く同じものであったという。カエル男は足を引きずりながらガードレールをまたぎ、橋の下へ下りていった。なお、この時、警官がカエル男に向かって発砲しているが、銃弾は当たらなかったとのことだ。

 このカエル男の正体には諸説あるが、実は一番よく似た生物が日本に存在している。現代まで目撃証言の絶えない河童だ。甲羅や頭の皿などはないが、ヌメヌメした皮膚やカエルに似た顔、大きさなど類似点が非常に多い。他にも、米国にはカエルに似た宇宙人の目撃証言などがあり、宇宙人そのもの、エイリアン・アニマルではないかとする説もある。

 ところが、後年になって1970年代のカエル男については目撃した警官が「どこからか逃げ出したものであろうオオトカゲがガードレールに寄りかかったのを見て、驚いて誤認してしまったもの」であると告白したのである。実際、この時、目撃されたカエル男には長い尾があったとの証言があり、カエルからはやや外れた外見になっているのだ。

 

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【UMA図鑑(48)】正体は幽霊?異次元人?UMA?謎の怪人「シャドーマン」

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(左上)名たんていカゲマン、(左下)妖怪「影女」、右は浅草寺で撮影された「シャドーマン」

 ここ数年、米国で話題を集めているモンスターが「シャドーマン」である。別名「シャドーピープル」と言われ、動画や静止画で多くの姿が撮影されており、ピンポンダッシュをしたり、パーティー会場を大股で闊歩するシャドーマンの姿がとらえられている。

 正体に関しては違う次元からやってきた「異次元人」ではないのか、影のような物質からできている「エネルギー生命体」なのか、特殊な「幽霊」ではないのかと様々な仮説が唱えられている。

 このような“動く影”というキャラクターは、我々日本人にはなじみがある。

 30代以上には懐かしいであろう漫画に「名たんていカゲマン」という作品がある。少年探偵である影万太郎ことカゲマンは他の探偵にはない特殊な能力を持っていた。

 それはピンチの時に「シャドー!」と叫ぶことで自分の影を実体化できるという能力である。カゲマンの影は自我を持っており自らシャドーマンを名乗りカゲマンとともに強敵と戦っていくのである。そんな心強く頼もしいシャドーマンが米国に実在していた?というだけでもワクワクするではないか。

 また、江戸期には独身男の家には妖怪「影女」という化け物が住みつくという話があった。ある侍が友人の家に遊びにいったところ、屋敷に女の気配がする。友人はやもめ暮らしであり、女はいないはずなので不審に思って「女がいるようだが…」と聞くと、友人はニヤリと笑って「あれは影女という化け物さ」と答えたという。

 このように江戸期の日本にはシャドーマンとおぼしき妖怪の影女がいると考えられてきた。言い換えれば、日本人は昔から“影の化け物”と共存してきたのだ。

 実はこのシャドーマンだが、日本に潜入しているという情報がある。この写真は筆者の読者Nさんが、東京・浅草の浅草寺で撮影したものである。Nさんが浅草寺の参道を歩いていた時のことだ。自分の目の前を人型をした影が歩いていくではないか。

 誰かの影かと思ったが付近には人間がおらず、影だけが意思があるかのように歩いていく、これは何らかの生命体ではないのかと思い、シャッターを切ったのがこの一枚である。画像をよくよく見てもらいたい。左下方に揺らめく半透明の黒い物体が写り込んでいるのが確認できると思う。

 シャドーマンは人間の目には見えることがなく、監視カメラや写真の画像に姿を現す。これまで、横断歩道を渡る姿や家の中を徘徊する黒いモヤのような物体が確認されている。また、まれにではあるが霊感のある者がシャドーマンを目撃することがあり、心霊との関連とも指摘されている。今回は霊感の強いNさんに偶然、シャドーマンの姿が目撃されたのであろうか。

 通常の生物学ではありえない怪物、シャドーマンだが、果たしてそれはまったくの空想の産物なのだろうか。現在の生物学において、“どこまでが有機物の塊であり、どこからが生き物なのか”、その境界線は微妙な部分があるという。つまり、生き物という定義はいまだ判然としていないのだ。

 また、かつて米国のSFドラマ「スタートレック」シリーズには、究極に進化した生物は肉体は持っておらず、精神体のみになるという設定があった。ひょっとするとシャドーマンは、究極に進化した生命体かもしれない。

 

■関連動画■(右下部分に注目!)

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【UMA図鑑(49)】衛星カメラに写りこんだネッシーの正体は軟体動物か?

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衛星カメラに写りこんだネッシー

  人工衛星から撮影された映像に、不可解なものが写りこんでいるという事件が最近多く起きている。2014年4月、アップル社がリリースしているマップアプリを使って、ネス湖の衛星写真を見ていると、なんと巨大生物が写りこんでいたというのだ。

 しかも、2人のアマチュア・ネッシーハンターがアイパッドとアイフォーンで、それぞれ別々に発見したという。2人がグルでないとすると、別ルートで2人のUMAマニアが発見しており、性善説にのっとれば“切り貼り”という悪意の結果ではないと言えよう。

「オフィシャル・ロッチ・ネス・モンスター・ファンクラブ(ネッシー公式ファンクラブ)」のメンバーは、マップアプリで今回撮影された生物らしき物体は100フィート(約30・5メートル)あり、この生物は宇宙からも見ることができ、巨大なヒレさえも確認できるとコメントしている。先日、このネッシーを取り上げた大阪スポーツ特別版(ゴールデンウイーク中の4月30日号は東京スポーツが休みだが、大阪スポーツは発売された)は50メートルと断言したが、いささかリップサービスが過ぎたかもしれない。

 この事件に関して筆者はテレビ朝日と東京スポーツに以下のようなコメントを出した。

「友人のUMA研究家の中沢健が唱えた説に“ネッシー軟体動物説”というものがある。今回は巨大なタコやイカが泳いでいるように見える。このような淡水に環境適応した未知の軟体動物がネッシーの正体ではないか」

 このコメントは、結果的に大阪スポーツ特別版とテレビ朝日で紹介された。

 テレビ朝日の情報番組では、筆者が学者のかませ犬のような扱いで紹介されてしまったが、学者の言い分こそ不可解である。

「生物のように見えない。生物が泳ぐ際に生じる波がない」

 だから生物ではないというのだ。これは笑止千万ではないか。水面下を泳ぐ軟体動物が波を立てないのは道理であり、波が立ってないから生物ではないとする論理展開が理解できない。なんらかの淡水適応型のジンベエザメのような生物、ダイオウイカのような生物と判断するのがまだ説得力はあるまいか。

 無論、今回マップアプリにて発見した2人があらかじめ打ち合わせ済みで猿芝居をやった可能性があるが、筆者がどうもこの事件にひっかかりを覚えたのは、ネット上のカメラによるネス湖の巨大生物の発見はこれが最初ではないという過去の事実があったからだ。

2009年に撮影されたネッシー。下はダイオウイカ

 英国時間2009年8月26日、「グーグル・アース」でネス湖を見ていた警備員の男性が奇妙な巨大生物を確認している。一部の否定論者は、この物体は単なるボートであると主張しているが、ボートの軌跡にしては奇妙である。まるで触手のように見える影が確認できる。これはいったいなんであろうか。海外のメディアも指摘しているように、ダイオウイカのような軟体動物ではないのだろうか。

 筆者は何度もあちこちの媒体で主張しているが、ネッシー=プレシオサウルス説には懐疑的である。太古の昔からDNA汚染を回避しながら、子孫を連綿と維持するには、少なくとも数百体の個体を要する。

 また、ネス湖の食物連鎖をささえる植物性プランクトンが極めて少ない点や、酸素が少ない点を考えると、数百体のネッシーがネス湖にいるとしたら、始終あちこちでプレシオサウルスが浮上せねばならないし、食糧危機に瀕するはずである。

 だがよくよく考えるとネス湖の水深は最大で230メートルであり、通常の湖に比べかなり深い。まだまだ未確認な新種が存在する「深海魚」の定義とは、基本的に水深200メートルより深い水域に住んでいることである。言い換えれば、ネス湖のいちばん深い部分は深海と言って過言ではない。その深い水域に、未知の軟体動物や深海ザメがいたとしても不思議ではない。

 

■関連動画■

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【UMA図鑑(50)】高知、和歌山県で伝承される海にすむ獣「海犬」

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写真上は熊野灘、下はジェヴォーダンの獣

「海に犬がいる」という情報があっても、なかなか信じることはできない。かつて、海の中をすみかとした犬がいたというのだ。

 でも、よく考えてもらいたい。陸生動物の水生動物化は珍しいことではない。かの有名なアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」でも鬼太郎が「ゼオクロノドン」(大海獣)になったことを記憶している者もいるだろう。このゼオクロノドンは実在した古代クジラ「ゼウグロドン」がモデルであろうが、これら太古のクジラたちは、陸から海へ進出していった。

 つまり、クジラやイルカは陸上で四足歩行していたのだ。その後、海に適応して水生哺乳類となったわけであり、和歌山の水族館には、先祖返りで足に生えたクジラがいたのだ。

 ちなみに海の哺乳類と陸の哺乳類は共通の先祖を持っている。なるほどと思う組み合わせなので紹介しておく。ゾウとジュゴンは共通の先祖を持っており、猫や犬とアシカは共通の先祖を持っている。アシカがショーで数々の演技をこなし、調教師になつく様は確かに犬と似ている。

 日本にはかつて海にすむ獣で「海犬」と呼ばれるものがいたという。海犬に関しては高知県、和歌山県に伝承が残されている。何らかの生物がモデルになったものではないだろうか。

 高知県の海犬のエピソードはこんな感じだ。内藤惣三郎が浦役人(港の管理者)を務めていた時に起きた事件である。2月1日の夜の船を出して釣りをしていると、にわかに波が高くなり、何者かが舳先(へさき=船の先)をかじっている。怖くなって命からがら浜に帰り、翌朝船を調べたところ、幅五分の歯形がついていたという。長老の話によると海犬がかじったということであった。幡多郡の外浦や内浦にも出て、船にかじりついて船の行方をとめたという。

 和歌山県の「青い海犬」伝説も興味深い。海の底にすんでいる青い犬であり、海で死んだ子供たちの魂が集まってできた犬だという。人間が2人以上いると出て来ないが、幼い子供が1人で海辺にいると、海中から出てきて子供を海底に引きずり込む。このあたりの魔物ぶりは「黒犬獣(ブラックドック)」をほうふつとさせる。

 ゆえに熊野灘の海辺で暮らす子供たちは昔、暗くなると海犬に引きずり込まれるので海辺に行ってはいけないと言われた。暗くなって海辺に行って貝殻を耳にあてると「ルルル、ルル、ルル」という声が聞こえる。これが海犬の鳴き声だという。

 実は浅瀬を生活の場とした海洋犬という生物がいたのかもしれない。

 

■関連動画(ビースト系uma)■

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【51】バクテリアにサンドワーム、ヒューマノイドタイプも…火星の未確認生物たち

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火星サンドワームと噂されている写真

 「火星にはいっさい生物が存在しない。水さえ存在しない」というのが今までの常識的な考えであった。だが、それが崩されつつある。

 火星には多くの水があり、気温はマイナス70度以下であるという。地表には森があり、地球のツンドラ地帯にある針葉樹の森のような感じであるという。

 また、NASAのデータを新たに分析したところ“火星の生物の痕跡”に関する証拠が見つかった。実は30年以上前の火星でのロボット探査ミッションにおいて、採取した物質サンプルから生物の反応が出てきたというのだ。少なくとも、火星には生物が生息していたのは事実のようだ。

 また、酸素がなく気圧が低いうえに0度という火星を模した悪環境であっても、細菌が生息し、分裂活動ができることが判明した。

 酸素がなく気圧が低いうえ温度が低いという火星の環境条件は、食肉の真空冷凍パックを利用し再現された。

 このパックの中に食肉と永久凍土層から取り出したバクテリアを封入し、真空パック状態に保った。すると、真空パックの中のバクテリアは肉を順調に食べながら、地球上と同じように細胞分裂を繰り返していったというのだ。つまり、火星には生物がいる可能性が高いわけだ。

 それどころか、もっと巨大な生物がいる可能性が出てきた。先日、NASAの火星探査機ローバーから送られてきた写真が大量に公開されたが、火星表面にリスのような生物と、トカゲのような生物が写り込んでいるのが確認され、火星の生命体ではないかと騒動になった。これはいったいなんであろうか。

人影っぽいシルエットが写っている

 また、映画「デューン/砂の惑星」に出てきた巨大なミミズのような生物が存在するというのだ。その名も「サンドワーム」。この生物は体の大きさで数キロメートルもあり、火星の地表や地中を移動しながら、捕食活動しているという。ミミズのたぐいは、制限がなければいくらでも大きくなるため、数十キロに及ぶ固体もいるといわれている。

 そんな中、ヒューマノイドタイプの生物生存を裏付ける映像も出てきている。2007年にミッションを行った火星探査車スピリットが撮影した写真の中に驚がくものの1枚が入っていたのだ。パノラマ画像に、まるで岩陰に腰を下ろし、足をくんだ人影っぽいシルエットが写っていたのだ。パノラマ写真をつなぎ合わせるときに、不自然な合成をしてしまうことがあるが、今回はそのケースに該当しない。

 つまり、火星には多くの“生物の痕跡やそれらしき物体”が見られているのだ。

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【52】ひょうたん形の顔にオレンジ色の大きな目…「ドーバーデーモン」は水の精霊?

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「ドーバーデーモン」は米国・マサチューセッツ州ドーバーにて目撃された怪生物である。1977年4月22日、当時17歳だったビル・バートレット氏が夜間、車を運転中に奇妙な生物を目撃した。

 体長は1メートルほど。ひょろりとした体に似合わぬ大きなひょうたん形の顔、両目が大きくオレンジ色にギラギラと光っていた。しかし、目の他には口も鼻も耳も確認できなかったという。また、体重を支えるには不釣り合いなほどに細い手足をしており、体毛はなく、ぬめりのある皮膚だったそうだ。

 彼が目撃した1時間後、また翌23日にも近隣に住む少年少女たちによって酷似した外見の生物が目撃されている。しかし、それ以降はこの怪生物も姿を表すことはなく、正体は今もって謎となっている。

 この生物の正体については諸説あるが、いわゆるリトルグレイタイプのエイリアンと酷似しているため、この生物も宇宙人だったのではないか、とする説が強い。大きな頭と目、貧弱な体と手足はリトルグレイの特徴そのものであるし、目撃された期間が非常に短かったのも、一時的に地球に訪れていただけですぐに宇宙に帰ってしまったからではないかと考えられているのだ。

 一方で、別の生物を誤認したのではないかとする説もある。例えばこの地域に生息しているヘラジカの生まれたての子供は、大きさの割に手足が細く、また目がヘッドライトを反射して“大きな輝く目”のように見える可能性が高いためだ。

 また、まったく別のものが正体であるとする説もある。それは現地の先住民族ネーティブ・カナディアンの伝説に登場する水の精霊「マネギシ」だ。川にすみ、小柄な人の姿をしているが、すみかの近くを通るカヌーなどを転覆させ、人を死に至らしめるという。日本でいう「カッパ」のような存在だが、これの姿がドーバーデーモンに似ているのだ。もしこの説が正しいとすれば、伝説上の存在が20世紀になってよみがえったことになる。

 

■関連動画■

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【53】見ただけで体調が悪化するアフリカの「ジーナ・フォイロ」

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 未確認生物のほとんどは、こちらから手出ししたり刺激しなければ基本的に人間に危害を加えようとしない。しかし、中には問答無用で危害を与えてくるような危険な生物も存在する。今回紹介する「ジーナ・フォイロ」も危険なUMAの一つである。

 ジーナ・フォイロはアフリカのセネガル南部にて目撃されている。体長は約1・2メートル。コウモリのような翼を生やしているが、爬虫類に似た体をしており、顔は人間に近く、目は赤く光り足には3本の鉤爪があるという。

 さらに大きな白い光とともに現れ、ひどい悪臭をまとっているともされている。頭部が人間に似ていることから「人面コウモリ」と呼ぶUMAマニアもいる。

 また、セネガルの部族によっては飛び回る火の玉をジーナ・フォイロと呼び、生物系のジーナ・フォイロと2種類あるのではないかという説も唱えられている。

 先ほどジーナ・フォイロは危険な生物であると書いたが、特に人間に襲いかかるような凶暴な性質を持ち合わせているわけではない。

 それでもこの生物が危険視されている理由とは何か。

 それはこの生物を目撃、接近遭遇した人は高確率で重篤な体調不良に襲われるからだ。

 ジーナ・フォイロに遭遇した後に現れる主な症状は息切れや動悸、後に嘔吐や頭痛、下痢やめまいなどに悩まされるとされている。ある説にはサリンなど呼吸器系の障害を引きおこす薬品中毒の症状に似ているとも言われている。

 代表的な例が1995年10月9日、ロイド・グメイナー氏が帰宅途中に家の前でこのジーナ・フォイロに遭遇。彼は前から飛んで来たジーナ・フォイロとすれ違っただけだったが、ひどい悪臭をかいだ瞬間に体が硬直、息苦しくなってその場に倒れこんでしまったという。

 その後、はうようにして家に帰ったグメイナー氏は頭痛や吐き気、下痢といった症状に何日も悩まされることになった。異変を感じ、病院で診断してもらった結果、なんと彼の症状は放射線被曝症状に酷似しているとの結果が出たのである。一命は取り留めたものの、現在も後遺症を患っているという。

 その後もジーナ・フォイロはたびたび目撃されており、中には壁をすり抜けた、テレポートしたように出現・消滅した、侵入不可能な厳重警備をかいくぐり入り込んだという証言も残されている。これらの能力ゆえに何らかのロボット・メカニックの類いではないかとも指摘されている。

 また、1990年代には米国・カリフォルニア州でも奇妙な発光体が出現した後、爬虫類に似た生物が飛び回る光景が目撃されるという事案が発生。様々な特徴の類似から、ジーナ・フォイロがアメリカに現れたのではないかと噂された。

 ジーナ・フォイロの正体には諸説あり、一つは未知のオオコウモリを目撃した人の体験談に都市伝説的な尾ひれがついて誇張されたものではないかとする説だ。

 しかし、これではグメイナー氏が患っている後遺症の説明がつかない。

 そこで、実はジーナ・フォイロは地球上の生命体とは全く異質の、例えば宇宙人により違う惑星から連れて来られた地球外生命体なのではないかとする説が浮上している。

 宇宙から来たために放射能をまとっていたり、一緒に現れる怪しい発光体はジーナ・フォイロを格納していたUFOなのではないかというのだ。もしこれが事実だとすれば、ジーナ・フォイロに遭遇した人が動けなくなってしまうのは地球人をアブダクション(誘拐)しやすくするための罠なのかもしれない。

 他にも古代の翼竜が進化した説、宇宙人やマッドサイエンティストによって創られた人工生物説、某国の軍事兵器・軍事ロボット説などが唱えられている。

 あまりにも危険で特徴的な未確認生物、ジーナ・フォイロ。あなたはこの生物の正体は何だと思いますか?

 

■大コウモリの動画■

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【54】オーストラリアの先住民アボリジニの精霊「バンイップ」は実在した!?

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数多くのイメージ図があったパンイップ。右下は頭蓋骨?

 オーストラリアの先住民族であるアボリジニには、川や湖といった水辺にすみ、人間の夢の中に現れるという不思議な精霊「バンイップ」(別名をバニープ、ヤーフーとも呼ぶ)の伝説がある。

 このバンイップはあまり人間に対して友好的ではなく、自分のすみかや縄張りを荒らされると襲い掛かってくるとされていた。特に女性や子供を狙って水中に引きずり込むとも言われていたため、アボリジニたちは水辺に近づかないようにしていたという。

 一部の部族では“悪魔”と呼ばれていた。

 伝説上の存在であると考えられていたバンイップであったが、19世紀ごろからなんと実際の目撃例が出始めた。特に1812年「シドニー・ガゼット」紙がバンイップが存在していることを報道してからは目撃証言が急増した。

 1847年にはバンイップのものとみられる奇怪な生物の頭蓋骨が発見され注目を集めた。このころは奇怪な声や奇怪な動物の姿を見たとする人々が立て続けに現れ、一種のパニック状態にも陥ったという。

 現存するバンイップのものとされる骨は下顎が発達し、大きな頭部には眼窩が一つのみ、という非常に奇妙な形をしている。まるでサイクロプスのようなこの頭蓋骨を見た当時の人々の恐怖はいかほどだったであろうか。

 また、1974年にはバンイップに懸賞金がかけられ、生死にかかわらず捕獲した者には3000オーストラリアドルの賞金が授与されると喧伝された。

 バンイップの目撃証言が多数寄せられているのはオーストラリア大陸東南部のニューサウスウェールズ州や北東部のクイーンズランド州。特にジョージ湖やバサースト湖で多発している。

 体長は1〜2メートルほどで共通しているが、いくつかの既存生物の誤認や未確認生物の情報が混じっているのだろうか?バンイップにはさまざまな形態が伝えられている。

 象に似た長い鼻を持っているとか、ワニのように硬い甲羅で覆われているとか、最もよくあるバージョンは「馬ないしはブルドッグに似た頭部を持ち、体はアザラシを巨大化させたようであり、毛深く4本のヒレで行動する」というものだ。

 なお、この容姿は1977年にニューサウスウェールズ州のマグガイア川付近で目撃されたバンイップとされる生物の姿を基にしている。

 ちなみに、この事件の現場では異常な悪臭と奇妙な足跡と引きちぎられたような子羊の死体も残されていたという。

 バンイップの正体は今のところ不明である。しかし、前述した現存するバンイップの頭蓋骨については、専門家の検証により新種生物のものではなく、現存する生物の奇形(子馬、鳥、ラクダなど)のものであるとの結果が出ている。

 その後、この貴重な頭蓋骨は行方不明になってしまった。

 バンイップの目撃証言が出始めた19世紀はオーストラリアに移民たちが住み始めて間もないころであった。彼らが新大陸で目撃した奇妙な有袋類たちの姿が、くしくも先住民たちの幻想した精霊、バンイップと重なって生まれた“新たな伝説生物”が未確認生物バンイップの正体だったのかもしれない。

 

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【55】痩せ形のビッグフット?スマートな狼男?半獣半人の怪物「シャギー」の正体とは

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「シャギー」とは米国・ウィスコンシン州で目撃された謎の多い未確認生物である。

 身長は2メートル程度。全身は毛で覆われており、犬に似た頭部と鉤爪(かぎつめ)を手に備えているとされている。人間や車を猛スピードで追いかけて来ると言われており、一説には四足歩行や四足走行も可能だとも——。

 これまた、米国のUMAに多い「ヤギ男」「豚男」「トカゲ男」と同じく、半獣半人の怪物である。その似通った形状から「ドッグマン」や「狼男」との関連を指摘する声もある。

 確かに目撃者によるスケッチや証言からは“痩せ形のビッグフット”や“スマートな狼男”といった印象も受ける。

 シャギーが初めて目撃されたのは1991年10月31日のこと。午後8時30分ごろ、ウィスコンシン州エルクホーンに住む少女ドリス・キプソン(18=当時)が霧の中、車を走らせていたところ、突如何かが衝突。そして何者かが右前方へジャンプしていったのに気づいたという。

 彼女が恐る恐る外へ出ると、霧の中から黒い毛むくじゃらの獣人が姿を現したのだという。魚が腐ったような異臭をまとい、手に車にひかれたらしい小動物の死骸を持って獣人がゆっくりと近づいてきたため、彼女は慌てて車に戻って発進させた。

 しかし、獣人は俊敏な動きで車に飛びかかり、なんと車のトランクの上に着地した。彼女はアクセルを吹かし、なんとか獣人を振り払って自宅へ逃げ帰ったという。翌日、車を調べてみるとトランクには獣人が付けたものらしき引っかき傷が多数残っていた。

 翌1992年8月には、ハイウエーを走行中の車が謎の獣人に追いかけられる事案が発生。この時、獣人は初めはハイウエーに立っていたそうだが、横を通り過ぎた途端に長い鉤爪を突き出して、猛スピードで追いかけてきたという。

 この2か月後、同ハイウエーでまた同じ獣人とみられる生物が目撃されている。

 このように1990年台初頭に目撃証言の多発したシャギーだが、実はもっと前から目撃されていたのではないか、とする説がある。

 1936年、森林警備員が古いネーティブアメリカンの墓を掘り起こす人影を発見。よくよく見ると狼に似た顔に毛むくじゃらの獣人だった。

 獣人は目撃者に気づくと「ガラダ」という謎の言葉を発して逃げ去ったが、翌日現場を調査してみると、荒らされた墓の周辺には異臭と怪物のものらしき謎の足跡が残っていた。

 この「ガラダ」という謎の言葉は、筆者は魔術の呪文だと思っている。実は古代ユダヤの魔術の呪文に「ガラダ」という言葉があるのだ。なお、この時はシャギーは「ブラフ・モンスター」と呼ばれていた。

 このシャギーの正体については諸説ある。一番多いものが既知の動物などの誤認説で、特に1991年のケースは目撃されたのがハロウィーンの日であったこともあり、仮装した人を見間違えたのではないかとも言われた。そもそも、半獣半人は生物学的にはありえないキメラである。ゆえに米国で多く目撃されている“獣人系UMA”の大部分は、ハロウィーンの仮装の見間違えと判断するのが、妥当ではないだろうか。

 しかし、同地域に昔から住んでいた先住民族ネーティブアメリカンのチペワ族の伝説には「ウェンディゴ」という、森に潜む謎の獣人の伝説がある。シャギーの目撃された地域が北米大陸の代表的なUMA、ビッグフットの目撃多発地域にも近いことから、シャギーの正体は“ビッグフットの小型の個体”だとする説もある。

 他にも「チュパカブラ」など他のUMAと同じく宇宙人が連れてきたか、DNA操作で作り上げた“エイリアンアニマル説”を唱える研究家もいる。

 シャギーやヤギ男など米国の半獣半人UMAに対して、個人的に筆者が10年以上前から主張しているのは、悪魔崇拝やカルト教団の儀式との関連である。シャギーが口にした「ガラダ」という言葉が呪文であったことから、獣の頭部を頭にかぶり悪魔的な儀式を行っていた連中をUMAと誤認した可能性はないだろうか。

 皆さんは、中世の悪魔崇拝者たちがヤギの頭をかぶり、サバトという祭りをやっている絵を見たことがあるだろうか。黒魔術には獣の頭をかぶり呪文を唱えることで、その獣と一体化できるという魔法があるのだ。

 果たして、シャギーの正体は何なのだろうか。いつか、霧の中から現れ明らかになることだろう。

 

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【56】創作上のキャラクターのはずが…爬虫類人「リザードマン」現る

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 みなさんは「リザードマン」をご存じだろうか。ファンタジー系RPGなどによく雑魚モンスターとして出てくる亜人種で、トカゲが大きくなって二足歩行しているような外見をしている。みなさんもゲームなど創作の世界で一度は目にしたことがあるだろう。筆者たち40代後半にとっては仮面ライダーの怪人を連想させてくれるかわいいキャラクターだ。

 無論、創作上のキャラクターのはずなのだが、そんなファンタジー作品の生物を実際に目撃したという人物がいる。

 1988年、米国・サウスカロライナ州でクリストファー・デイビスという当時17歳の少年が、父親の車を運転して家路を急いでいた。時刻は深夜2時ごろだったという。だが、不運にもタイヤがパンクしてしまい、彼はスケープ・オール沼に面した道路脇に停車してタイヤを交換しようと外に出た。その時、背後から赤く光る目の怪物が彼に向かって走ってきたのだという。

 彼は慌てて車に乗り込んだが、怪物は発進が遅れた車の窓から手を差し込んで来た。彼によると、その手は緑色で指が3本、黒く長い爪を備えていたという。すぐに車を発進させたが、今度は怪物が車のルーフに飛び乗ってきた。車を左右に振って何とか怪物を振り落とし、逃げ帰ったのだそうだ。

 彼の証言によると、怪物の身長は7フィート(約2・1メートル)程度、全身は緑色でトカゲに似ていたという。彼が乗っていた車にはあちこちに引っかき傷があり、ルーフに飛び乗ってきた時につかんだのかバックミラーがねじ曲がっていたという。

 この怪物の正体については諸説あり、鋭い爪と力を兼ね備えた動物ということでクマの誤認説を唱える研究者もいる。しかし、彼の証言があまりに詳細であること、そしてクマには不可能ではないかと思われる行動を見せていることなどから疑問符が付いている。

 彼が目撃してしばらくの間は、スケープ・オール沼近辺で類似の怪物の目撃証言が相次いだ。しかし、次第に目撃証言も減っていき、いつしか街の噂の一つとして埋もれていったと、思われていたが…。

 なんと襲撃事件から20年後の2008年に「再びリザードマンが現れた!?」と近隣住民がパニックになる事件が起きたのである。

 同年2月、サウスカロライナ州ビショップヴィルに住むローソン夫妻が朝起きると、自宅の愛車が何者かによって破壊されていた。ボンネットには獣の爪痕が無数につき、何かがかんだような痕も残っていた。近くには牛とコヨーテの死体があり、また、夫妻が飼っていた猫も行方が分からなくなっていたという。

 夫妻や近隣の人々は車に残された爪痕などを見て、「あのリザードマンが帰ってきた!」と噂し合ったという。

 地元の保安官によれば、車を破壊した犯人は恐らく、現場で死体となって発見されたコヨーテではないかと見ているようだ。しかし、20年たった今でもリザードマンが現れ、また地元の人々の話題に上がるということは非常に興味深い。

 この都市伝説的な怪人リザードマンの正体はなんであろうか。一部のUFO信者は爬虫類タイプの宇宙人「レプタリアン」だと主張しているが、あまり知性を感じない。

 また、UMA研究家の中には逃走した類人猿ではないか、あるいは「ビッグフット」と関連があるのではないかと主張しているが、これも巨大な爪や爪痕が説明不可能である。

 常識的に考えれば、誰かが着ぐるみを着て悪ふざけをやったか、「ヤギ男」などと同じく悪魔崇拝系のカルト教団が獣の皮を頭部にかぶって儀式をやっていたのではないかと判断するのが妥当であるが、これらのフォークロア(古くから伝わる風習や伝承)の成立の背景には、いくつかの材料がある。

 まず、恐竜がヒューマノイドタイプまで進化したら誕生したはずであろう「恐竜人」や、世界を爬虫類人が支配しているという米国ドラマ「V」などがその成立に影響を与えている可能性が高いといえよう。

 

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【57】巨木をも倒す!?南米の巨大ミミズ「ミニョコン」

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ミニョコン

  毎週、世界各地の未確認生物を紹介しているこの「UMA図鑑」だが、今回は多くの人が苦手、ないしは生理的嫌悪感を催すであろう怪生物を紹介する。サッカーW杯が開催中の南米・ブラジルの高地に生息すると考えられている「ミニョコン」だ。

 このUMAの特徴は何といっても、その外見。超巨大かつ極太のミミズなのだ。なお、ミニョコンは現地のつづりでは「Minhocao」と書く。ポルトガル語でミミズを指す「minhoca」から来ているとみられ、現地の発音に近づけるならば「ミニョーサオ」と表記するのが正しいようだ。

 しかし、ここでは一般的に日本で呼ばれるミニョコンで表記を統一させていただく。

 ミニョコンのサイズは数あるUMAの中でも最大クラス。胴回り3メートル、全長は45メートルに達するものもあると言われている。

 このUMAはブラジルの原住民たちの間で伝説とされていた存在である。今まで何もなかった場所にある日突然、巨大な穴が開いたり、巨木が倒れたり大きな溝ができていたりすると、このミニョコンの仕業だとして大いに恐れたという。

巨大ミミズ

 また、ミニョコンは地中だけでなく水中でも活動できるとされ、ミニョコンが泳ぐと川の流れが変わるともされている。

 スケールも伝説も桁違いのミニョコンだが、実際にミミズがここまで成長することはあり得るのだろうか。

 実際の記録として残っているものとしては、ミクロカエトゥス・ラピという種の全長6メートルが最大とされている。しかし、胴回りの方はさほどでもなく、せいぜい2センチ程度で長さに比べれば極端に細いといえる(それにしても普通のミミズよりは太いが)。

 また、環形動物であるミミズは非常に軟らかく単純な構造の体をしているため、ここまで大きく成長してしまうと自重を支えきれず潰れてしまうと考えられる。

 しかし、それを見越してか、ミニョコンは普通のミミズとは違い、表面が硬い皮膚で覆われている…つまり、足のないムカデのような体をしていると言われているのだ。ここまでくると生物としてのミミズの特徴からかなり離れてきてしまう。

 さて、未確認生物やそのモデルになった伝説上の生物はサイズが誇張されて伝わっていくことが多い。未知のものに対する恐怖感や畏怖感がそうさせるのだろうが、このミニョコンについても同様に誇張が入って現在のスケールまで巨大化したとすればサイズはもう少し小さく、5〜10メートルほどになるのではないかと考えられる。

 さらには全身を硬い皮膚で覆われているという特徴から、やはりミニョコンはミミズではなく大蛇など、既知生物が巨大化したタイプのUMAにあたるのではないかと考えられる。

 ちなみに南米全土にはミミズに酷似した外見で手足や目が極端に小さく、退化した「ミミズトカゲ」という生物も存在する。このミミズトカゲはミミズのごとく地中で生活するようになったトカゲであり、目も小さく手足がないので本当に“うろこのあるミミズ”のように見える。

 このミミズトカゲが何らかの要因で非常に大きく成長し、地中から顔を出したら? 何も知らない人は「ミミズの怪物が出た!」と思うのではないだろうか。

 南米の熱帯雨林はいまだに新種や未発見の生物が多く生息しているという。ひょっとしたらミニョコンも、いまだに人跡未踏の奥地でひっそりと暮らしているのかもしれない。

 

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Is this a U.M.A.? ~Metaphire sieboldii~ カンタロウはすごい!!!

(日本に生息する巨大ミミズ「カンタロウ」ことシーボルトミミズの動画)

【58】鮮明すぎる怪獣動画「トルコ・ヴァン湖のジャノ」の正体

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巨大生物「ジャノ」の正体ではないか?とされるバシロサウルス

 晴天のもと、ないだ水面に現れる謎の影。カメラの前に波を立てて泳ぐ怪生物の姿が映る。やがて、画面にはアップになったその生物の頭が…。既存の生物とは違った形の頭部は焦げ茶と一部明るい茶色になっている。よく見ると、しわや肉ひだ、黒くつぶらな目も確認できる。そして、その目の近くは小さな泡が浮かんでは消えている。そう、この生物は紛れもなく、生きている生物なのだ!

 テレビで流れた鮮明な映像を覚えている人もいるかもしれない。トルコ最大の湖であるヴァン湖で撮影された鮮明な怪生物の映像は瞬く間に世界中を駆け巡った。

 日本では「ジャノ」の名前で呼ばれているこの怪物は海外では「レイク・ヴァン・モンスター」「ヴァナ」「キャナヴァー」などの名称で呼ばれることが多い。しかし、ここでは日本で一般的な「ジャノ」で統一させていただく。

 大きさは約15〜20メートルで、非常に長い体をしていると言われている。ジャノの目撃情報は1990年代より急増しており、長い体をくねらせて泳ぐ姿や潮吹きらしき奇妙な波が上がるところが目撃されていた。そして1997年、ヴァン大学で教育助手を務めていたウナル・コザック氏によって撮影されたものである。なお、コザック氏は同地で3年間、ジャノの調査を行っていたそうだ。

 古来、ヴァン湖には「ヴィシャップ」という龍に似た巨大な怪物が住んでいるという伝説があった。ジャノも非常に長いため、現地では「ついに伝説の生物が現れ、映像に捉えられた!」と騒動になった。長い体に潮を吹くという習性から、「古代のクジラであるゼウグロドンの生き残りが伝説のヴィシャップであり、ジャノではないか」とする説も上がった。

 もし本当に古代生物が生息していたとするならば世界的なニュースなのだが、ヴァン湖の環境上、巨大生物が生息できる可能性は低いとする考察が出てきた。ヴァン湖は広さが琵琶湖の5倍はあろうかというものだが、塩分濃度が非常に高く海水も超える。
 また、水質はアルカリ性でもあるので、現状観測されている範囲ではヴァン湖にはニシンのような小魚しか生息していない。餌となる生物も非常に少ないため、とても巨大生物が生息していけないと判断されたのだ。

 では、この鮮明な動画はどう結論づければ良いのか。

 一説には遊泳中の像を捉えたものではないかとされたが、怪獣デザイナーであり、UMA研究家でもある岡本秀郎氏によれば、ジャノの体は張りぼてであるという。有名な公開映像の中の1分1秒のシーンである。ここには水中に沈めた張りぼてがしっかりと映し出されているのだ。

 つまり、ジャノの正体とは張りぼてを船で引っ張り、巨大生物に見せかけたものであった可能性があり得る。

 また、撮影者のコザック氏は後年、この張りぼての制作費をめぐる金銭トラブルで話題になってしまったため、現在、本国トルコではこの映像の信ぴょう性は非常に低いとする考えが一般的になっている。

 では、本当のジャノの正体は何だったのだろうか。2006年に日本人の作家がジャノらしき生物の映像を撮影したが、サイズが大きすぎる上に潮を吹きながら浮き沈みするだけの内容であったため、湖底から噴出したガスによって浮き上がってきた泥ではないかという鑑定結果が出た。泥の中から漏れだすガスが潮吹きに近い光景に見えるケースもある。つまりジャノの伝説はヴァン湖の中で起きた自然現象を見て、古代の人々が龍を夢想したものだと考えられるのだ。

 

■関連動画■

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【59】アフリカに生息?謎の肉食獣「水ライオン」

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 アフリカ南西部のカメルーンやアンゴラ共和国に生息すると言われている謎の哺乳類が「コジェ・ヤ・メニア」である。和訳すると「水ライオン」ないし「水ヒョウ」となる。日本の書籍では和訳された名称で紹介されることが一般的なので、ここでは水ライオンとさせていただく。

 現地の人々の間で半ば伝説としてささやかれていたこの生物について紹介したのが、ドイツの動物学者インゴ・クルムビーゲル博士であった。彼によれば、この生物は時に激しく咆哮するが、その声は明らかにライオンなどの猛獣とは違うものだとされている。

 大きな牙が下向きに生えており、性質は非常にどう猛で狩りを好む。たいていの動物は活動範囲が限られているが、この水ライオンは陸上であろうと水中であろうと構わず活動することができる。ゾウやカバといった大型哺乳類すら襲って殺してしまうという。

 実際に現地ではカバを追跡したものらしい大きな足跡や、大きな切り傷をつけられて絶命したカバの死体などが発見されているという。

 水ライオンの恐ろしいところは、必ずしも捕食のために獲物を襲っているのではないらしい、という点だ。

 先述の致命傷を負ったカバの死体についても、捕食したような痕跡が見られなかったそうだ。そのため、非常に凶暴な生物として知られており、現地の人々は水ライオンを非常に恐れているとクルムビーゲル博士は述べている。

 周辺地域にはカバなどを襲うどう猛な生物の伝説が様々な部族に伝えられており、呼称も「ディンゴネク」「ディラリ」「ムル・ング」など多岐にわたる。しかし、それぞれの名前が指す動物の特徴が非常に似通っているため、いずれも同じ動物を指しているのだろうと考えられている。

 クルムビーゲル博士はこの水ライオンの正体を「夜行性」の「大きい鋭い牙を持つ」「水陸両生でネコ科の生物」と考えている。この条件に当てはまる生物といえば、既に絶滅した「サーベルタイガー」や「スミロドン」が当てはまるのだが、果たしてそんなことはありうるのだろうか?

 実は1909年、英国人冒険家ジョン・アルフレッド・ジョーダンが、ケニアで川の中に横たわる謎の生物を目撃している。その生物の全長は4メートル以上、頭はメスのライオンと同じくらい大きく、背中にはアルマジロのようなうろこがあり、なおかつヒョウのような斑紋があったという。そして上顎からは長い2本の牙が出ており、泳ぎに適した形状の尾を水中で動かしていたという。ちなみにこの生物は、ジョーダンが発砲したところ、驚いて水から出て逃げ去ったとされている。

 いまだに人跡未踏の地も多いとされているアフリカ大陸には、もしかしたら我々がいまだ知らない、独特の形態を持った生物が潜んでいるのかもしれない。

■関連動画■Saber Tooth Tiger (Machairodontinae) – Prehistoric Big Cats

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