今まで様々なUMAを紹介してきたが、今回は実在の可能性が非常に高いとされるものだ。
その名は「アルマス」。ロシアの北部を中心に広く目撃されているビッグフットのような獣人タイプの未確認生物である。なお、地方により呼び名が異なりロシアでは「アルマスティ」と呼ばれているが、ここでは日本で一般的なアルマスの呼称で統一させていただく。
生息しているとされる地域は非常に広く、ロシアのコーカサス地方やパミール高原、モンゴルや中国のウイグル自治区などユーラシア大陸北部の広範囲にわたる。
ちなみにアルマスの「アルマ」とはモンゴル民族の言葉で「獣を殺すもの」という意味がある。
身長は1・8メートルから2メートル。全身が赤茶けた毛で覆われている。また首が短いのか、横を向くときは体全体で向きを変えなくてはならないという特徴も持っている。身体能力は非常に高く、特に走る速さはかなりのものだとされている。
生息地域が非常に広いため、古くから現地の住民らに目撃されており、物証が多く発見されているUMAでもある。
さすがに写真などの映像証拠は少ないが、調査の結果人間と特徴の異なる足跡やアルマスのものらしい生物が食事をした痕跡や、量が多く雑食動物のものとみられる糞、すみかのあとなどが発見されている。すみかについては、草を編んだり洞窟を利用してねぐらを作るらしく、自然にできたとは思えない奇妙な痕跡が多数確認されている。
雑食性ゆえ食べ物を求めて人家の近くに現れることもあるようだが、人を襲うほどの凶暴性はないとされている。また、身の危険を察知すると「ブーン、ブーン」と鳴きながら逃げ去っていくと言われている。
現地の人にとってあまりに身近な存在であったためか、1860年にはロシアのオシャムシール地域にてアルマスが捕獲された後、人に飼われていたという報告がなされた。このアルマスはザナと名づけられ、人間とともに暮らし、子供を産んだとされている。一説によれば、この子供は人間とアルマスの混血児だったとも言われているのだ。
アルマスはその身体的特徴などからネアンデルタール人の生き残りではないかと考えられている。ただ、ネアンデルタール人は平均身長が1・6メートルと小柄なため、アルマスの体格と比べるとやや小柄だ。しかし、寒い大地に適応し、体温を保つために体が大きく、体毛も伸び新たな種として確立したのかもしれない。
2011年、ロシアの学術会議が体毛などの痕跡を研究した結果、実在の可能性が95%であるとの結論を出した。シベリアの厳しい気候ゆえ調査がなかなかはかどらない現状だが、近い将来“新種の獣人”としてアルマスの姿が公になるのかもしれない。
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