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Channel: オカルト評論家 山口敏太郎のUMA図鑑
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【60】実在の確率95%!? シベリアの獣人「アルマス」

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 今まで様々なUMAを紹介してきたが、今回は実在の可能性が非常に高いとされるものだ。

 その名は「アルマス」。ロシアの北部を中心に広く目撃されているビッグフットのような獣人タイプの未確認生物である。なお、地方により呼び名が異なりロシアでは「アルマスティ」と呼ばれているが、ここでは日本で一般的なアルマスの呼称で統一させていただく。

 生息しているとされる地域は非常に広く、ロシアのコーカサス地方やパミール高原、モンゴルや中国のウイグル自治区などユーラシア大陸北部の広範囲にわたる。

 ちなみにアルマスの「アルマ」とはモンゴル民族の言葉で「獣を殺すもの」という意味がある。

 身長は1・8メートルから2メートル。全身が赤茶けた毛で覆われている。また首が短いのか、横を向くときは体全体で向きを変えなくてはならないという特徴も持っている。身体能力は非常に高く、特に走る速さはかなりのものだとされている。

 生息地域が非常に広いため、古くから現地の住民らに目撃されており、物証が多く発見されているUMAでもある。

 さすがに写真などの映像証拠は少ないが、調査の結果人間と特徴の異なる足跡やアルマスのものらしい生物が食事をした痕跡や、量が多く雑食動物のものとみられる糞、すみかのあとなどが発見されている。すみかについては、草を編んだり洞窟を利用してねぐらを作るらしく、自然にできたとは思えない奇妙な痕跡が多数確認されている。

 雑食性ゆえ食べ物を求めて人家の近くに現れることもあるようだが、人を襲うほどの凶暴性はないとされている。また、身の危険を察知すると「ブーン、ブーン」と鳴きながら逃げ去っていくと言われている。

 現地の人にとってあまりに身近な存在であったためか、1860年にはロシアのオシャムシール地域にてアルマスが捕獲された後、人に飼われていたという報告がなされた。このアルマスはザナと名づけられ、人間とともに暮らし、子供を産んだとされている。一説によれば、この子供は人間とアルマスの混血児だったとも言われているのだ。

 アルマスはその身体的特徴などからネアンデルタール人の生き残りではないかと考えられている。ただ、ネアンデルタール人は平均身長が1・6メートルと小柄なため、アルマスの体格と比べるとやや小柄だ。しかし、寒い大地に適応し、体温を保つために体が大きく、体毛も伸び新たな種として確立したのかもしれない。

 2011年、ロシアの学術会議が体毛などの痕跡を研究した結果、実在の可能性が95%であるとの結論を出した。シベリアの厳しい気候ゆえ調査がなかなかはかどらない現状だが、近い将来“新種の獣人”としてアルマスの姿が公になるのかもしれない。

 

■関連動画■ Bigfoot

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■関連動画■アルマス

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【61】これぞ究極の変わり種UMA!大気圏外の不定形生物「クリッター」

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変わり種UMAクリッター(下はコンスタブル氏)

 毎回世界中の様々な未確認生物を紹介してきている「UMA図鑑」だが、今回は極めつきの変わり種UMAを紹介しよう。

 生息域はなんと大気圏外。体を構成する物質は不明。ただし、ゼリー状ないしはプラズマでできているともされている。すべてが謎の存在、それが「クリッター」だ。

 なお、日本では「スペースクリッター」や「宇宙ホタル」、海外では「アトモスフェリック・ビースト(大気圏の猛獣)」と呼ばれているが、ここでは「クリッター」の呼称で統一させていただく。

 クリッターは通常、成層圏より高度の大気中に生息しているため、普段はあまり目撃されたりすることはない。しかし、何かの弾みで我々の生活圏まで下りてくることもあるとされている。

 このクリッターを初めて発見、撮影したのは米国・カリフォルニア州に住むトレヴァー・ジェームズ・コンスタブル氏。アマチュアの航空史研究家である。

 いわゆる未確認飛行物体には明らかに人工物のようなものもあれば、不規則な動きを見せる発光物体など様々なものがあるが、中でも発光物体系に膨張・収縮をし、形を変え、飛行機のあとをつけるなど、意思を持った生命体にも思える行動パターンを見せるものが存在する。

 彼はこのタイプの未確認飛行物体を研究した結果、「地球の高空に住む未知の生命体である」と結論付けたのである。


 クリッターの大きさは直径わずか数センチから30メートルまで様々。形もアメーバのように自在かつ瞬時に変えることができるため、UFOに誤認されるケースがあると、コンスタブル氏は述べている。

 クリッターの正体には様々な説があるが、コンスタブル氏は太古、高濃度のガスやプラズマに覆われていたころの地球で自然発生したプラズマ生命体であり、密度が希薄な状態では視認できないという特色もあって、人知れず独自に進化してきたものであるとの説を唱えている。

 また、クリッターが生命の終わりを迎えると死骸は地上に落ちゼリー状物質に変化するとも述べている。

 普段目にすることのできないクリッターであるが、コンスタブル氏いわく、機材さえ揃えることができれば誰にでもクリッターは撮影できるという。実際、彼のアドバイスに従って写真に収められたケースもある。

 また、1978年にはニュージーランドで多くの人々にクリッターが目撃されるという事件が発生した。目撃されたクリッターは様々な色に変化し、体の形をスライムのように流動的に数十メートルも変形させたといわれている。

 このように目撃はされているものの、いまだ確実な証拠を得られないクリッターは世界中で研究対象になっており、有名なところではイタリアのUFO研究グループ「GRCU」もクリッターを「プラズモイド」と呼んで調査している。

 現存する生物とはまったく異質の存在であるクリッター。研究が進めばより詳しいクリッターの生態が判明してくるのかもしれない。

 

■関連動画■

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【62】ベトナムのジャングルに出没するとされる食人獣「グオイ・ルン」

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ベトナムに出現すると言われる獣人型のUMA「グオイ・ルン」

 未確認生物の多くは、警戒心が強く臆病な性格をしていたり、人間と出会うとすぐに姿を隠してしまうものが多い。しかし、今回紹介するUMA図鑑は非常に凶暴であるため、万が一、遭遇した場合は極力逃げたほうが望ましいと思われるものだ。

 その名は「グオイ・ルン」。ベトナムに出現すると言われる獣人型のUMAで、名前は「森の人」を意味する。体長は1〜1・8メートルほど。全身に長い毛が生えており、色は黒、赤、茶、灰色など様々だという。

 ベトナムでは目撃例とともに、人間を襲って殺したり、その肉をすみかの洞窟に持ち帰って食べているという話も伝えられている。

 非常に凶暴なグオイ・ルンの正体については諸説ある。

 一つは1万年前までベトナムにも生息していたオランウータンではないかという説だ。オランウータンは動物園などで見る姿と違って意外に凶暴で、雑食性であり、肉も食べるとのことなので、生きながらえたものがグオイ・ルンになった可能性も考えられる。

 また、ネアンデルタール人の生き残りではないかとする説もある。

 一方で「実は存在しないのではないか」とする説も存在している。

 ベトナム戦争で米軍やベトナム軍が相手をかく乱させるために立案した作戦の中に出てくるものではないかとする説だ。しかし、ベトナム軍のゲリラや米軍兵士の双方から目撃証言が上がっていたため、軍事的な陽動作戦によるものとは一概に言い切れないのも事実である。

 さて、ここに一つの興味深い情報がある。ベトナムの動物学者ダオ・ヴァン・ティエン氏が1995年の雑誌のインタビュー記事に「1960年ごろ、北ベトナム側の兵士が高地の飛行場で類人猿らしき遺体をヘリコプターで持ち去るところが目撃された」と語っているというのだ。

 1960年代には米国で「ミネソタ・アイスマン」という氷漬けで保管された獣人型UMAが公開されるという事件が起きた。このアイスマンを調査した未確認動物学者のアイヴァン・サンダーソン氏は「ネアンデルタール人のものではないか」と語っており、先述の情報と一致する。

 アイスマンは現在ではチンパンジーの死体を加工して作った偽物との説が有力。だが、1・8メートルもの大きさからすると、チンパンジーとするには無理がある。

 果たして、グオイ・ルンの正体は何だったのか。謎は今もベトナムのジャングルの中に存在している。

 

■関連動画■

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【63】氷漬け獣人「ミネソタ・アイスマン」 正体はネアンデルタール人?

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米国各地で公開されていたアイスマン

 前回紹介したベトナムの凶暴な獣人型UMA「グオイ・ルン」。この記事の後半で以下のように記述した。ベトナムの動物学者の言葉として、「1960年ごろ、北ベトナム側の兵士が高地の飛行場から類人猿らしき遺体をヘリコプターで持ち去るところを目撃された」。そして、「1960年代には米国で『ミネソタ・アイスマン』という氷漬けで保管された獣人型UMAが公開されるという事件が起きた」と。

 今回紹介するのは、この「ミネソタ・アイスマン」である。

 ミネソタ・アイスマンは1960年代に「氷河期から来た男」という触れ込みでカーニバルなどで見せ物として米国各地で公開されていた。

 後頭部は銃で撃たれたために崩れており、身長は1・8メートル、全身は顔などの一部を除き10センチ程度の褐色の長い毛で覆われている。倒れた状態のままの姿なのか、右手は腹、左手を頭の上に掲げたような姿勢で冷凍保存されていたという。

 なお、当時の所有者であり、興行師のフランク・ハンセン氏はこのアイスマンについて「ミネソタ州山間部で友人と狩りに出た際に遭遇、射殺したものである」と語っていたようだ。

 このアイスマンに未確認動物学者のアイヴァン・サンダースン氏が興味を抱き、ベルナール・ユーベルマン氏と共に3日間調査を行った。その結果、このアイスマンを「本物の獣人である」と結論づけたのである。

 そして、獣人の正体について「ベトナム戦争中に捕獲されたネアンデルタール人であり、米国内に連れて来られたものではないか」と大胆な予想を行っている。

 なお、何らかの生物であると断定した理由として、アイスマンを包む氷が解けた部分から明らかに腐臭がしたためであるとサンダースン氏は述べている。

 この鑑定後、アイスマンの知名度は格段に上がって、アイスマンの正体についても多くの臆測が流れることになった。そして「実はゴムでできた人形である」「クロザルの一種」、中には「射殺されたイヌイットではないか」とする説もあった。話が大きくなりすぎることを恐れたのか、フランク・ハンセン氏もアイスマンを公表することを控えるようになった。そして、アイスマンはいつしか人々の前から姿を消した。

 現在では、アイスマンはチンパンジーの死体を加工して作られたものではないかとされている。しかし、計測結果や現存する写真などからの計測によると、かなりの大きさがあるうえにプロポーションも人間に近いため、細工をするならば相当大掛かりなものであったことが推察される。

 ちなみに、アイスマンは興行を終えた後にハンセン氏から本当のアイスマン発見者のもとへ返却されたとも、盗まれたとも言われている。

 しかし、いずれにしてもはっきりしたことは分かっておらず、謎を氷の中に閉じ込めたまま、アイスマンは炎天下の氷のように消えてしまったのである。

 

■関連動画■Minnesota Iceman “Bigfoot” resurfaces after 50 years

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【64】千葉県の心霊スポット・雄蛇ヶ池に発生した群体性生物「オジャッシー」の正体

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群体性生物「オジャッシー」

 2014年8月1日、米国・カリフォルニア州の海岸に奇妙なゼリー状の物体が大量に漂着して話題になった。

 謎の物体は、青みがかった透明で数センチ程度と、さほど大きくなかったのだが、数千匹単位で漂着したため、砂浜が青く染まって見えるほどだった。

 透明な傘の下に細かな足が生えているという、古式ゆかしい火星人のような形状をしていたため、米国では「エイリアンが大量に漂着した!?」とも騒がれた。しかし、実際はカツオノカンムリという群体性クラゲの一種が大量に漂着したものであると判明した。

 近縁種としては電気クラゲとして有名なカツオノエボシといったものがある。傘に見える透明な帆で風を受けて漂流する性質があるため、風向きや潮流の関係で大量に漂着することもあるのだという。

 群体(生物)とは、小さな個体が集まって触手などの体を構成するパーツを形作り、一つの生物個体を形成するものである。このような群体性の生物は、最終的に元になった位置個体からは大きくかけ離れた姿になるものも多い。そのため、大量発生したりすると「未知の生物が発生!」などと騒動になったりもするのだ。

 前置きが長くなったが、今回紹介するのはそんな群体性生物のUMA、その名も「オジャッシー」だ。

 千葉県の心霊スポットとしても知られる雄蛇ヶ池。ある日、この池に大量のスライムのようなゼリー状生物が発生するという事態が起きた。ゼリー状物質は半透明で全体的に砂色をしており、表面に明るい砂色の斑点やゴルフボールの表面のような凸凹があった。ゼリー状物質は球状の塊になって水中に存在しており、中には一抱えもあるほどのものもあったという。

 このゼリー状物質は、後に異常繁殖した群体性生物のオオマリコケムシと判明した。オオマリコケムシはもともと日本にいない外来生物で、1970年代から日本でも発生が確認され始めた比較的新しい種類の生物にあたる。

 オオマリコケムシを構成する一個体は1ミリにも満たない微小生物であるが、群体を形成する際に細胞外に寒天物質を分泌していくため、加速度的に成長していくこととなる。この繁殖しきったオオマリコケムシ群体の大量発生が“オジャッシー騒動”となったのである。

 さて、オオマリコケムシが繁殖するには条件もあり、水質が悪化した湖沼でよく見られる傾向にある。つまり、オジャッシーことオオマリコケムシの出現=湖沼の水質悪化であるため、周辺の環境破壊の度合いについて注意する必要が出てくるのだ。

 今年7月、韓国でオオマリコケムシの繁殖が問題となり、これはかつて韓国で行われた治水事業で川の流れが変わって水が停滞するようになったためではないかとされた。事実、同じ河川には緑藻や水草の異常繁殖も認められているという。

 ちなみに、オオマリコケムシ自体は無毒で積極的に害を及ぼす事例はないが、取水口などに詰まるなどの物理的な被害を及ぼすこともあるという。

 ある日、あなたの近くの河川や湖沼に謎のブヨブヨが湧いてきたら。それはオジャッシーから人間に向けての環境汚染警告のシグナルかもしれない。

 

■関連動画■沼に生息する奇怪な生物 オオマリコケムシ

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【65】不老不死の薬それとも不吉の象徴? 伝説の巨大肉塊「太歳」

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 前回、ある日いきなり水辺に登場する謎のスライム状UMAとして「オジャッシー」を紹介させていただいた。このオジャッシーは群体として大きく成長したオオマリコケムシが正体だと判明している。

 しかし、今回は、はるか昔から存在し、正体もいまだに不明とされる半ば伝説上の存在のUMAを紹介する。

 その名は「太歳(たいさい)」。

 古代中国の文献にも登場し、近年でも発見の報告がされるものだ。

“もの”と称したのには理由がある。この太歳はとてつもなく奇妙な外見をしているからだ。手も足も何もない、巨大な肉の塊。それが太歳の姿である。種類によっては表面に無数の目が存在するものもあるという。表面の色は基本的には黄色だが、他にも茶や灰、白、黒など様々なものがあるという。

 また、驚異的な再生能力を有しているとされており、表面に傷がついてもすぐに内部から液体がにじみ出て再生してしまうと言われていた。

 中国では「肉霊芝(肉万年茸)」とも呼ばれており、中国の地理書である「山海経」には牛の肝臓に似て、一部を切り取っても元に戻るとの記述がある。歴史書である「史記」には始皇帝が不老不死の薬として求めたと記されている。

 ちなみに太歳の肉は芳香を放ち、非常に美味であるという。

 また、太歳は普段、地中を移動しており、凶事が起こるとされる場所、方角の地下に出現すると言われていた。なので、太歳を掘り当てると不幸が訪れるともされていた。

 このように縁起物とも凶兆ともみなされてきた太歳だが、なんと2000年代に入っても目撃証言が出てきている。

 2005年9月、中国広東省で太歳と思われる肉塊が発見され、中山大学生命科学研究所にて研究がなされ、傷をつけると粘液を出して自己修復を行い、水をかけると吸収する性質を持っていたことが明らかになっている。

 また、2008年に陝西省で発見された太歳は、発見当初は白い球状の塊であったものが2日後には茶色く平べったい形に変形していたという。

 すべてが謎の肉塊、太歳の正体については諸説あるが、新種の変形菌ないしは真性粘菌ではないか、とする説がある。

 南方熊楠が研究していた粘菌とは、変形体と呼ばれる体が移動しながら微生物を摂取するという動物的特徴と、胞子による繁殖という植物的特徴を兼ね備えた生物である。太歳の特徴がこの粘菌に当てはまることから考えだされたものだ。

 今までは迷信や神話のベールに覆われていた太歳にも、科学のメスが入れられようとしている。もしかすると、我々は近い将来、始皇帝も追い求めた伝説の正体を知ることになるのかもしれない。

 

■関連動画■『轉貼』三隻神秘「太歲」

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【66】生物学上の新発見なるか? 存在しないはずの哺乳類「ワイトレケ」

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 皆さんはニュージーランドの動物と聞けば、どのような光景を思い浮かべるだろうか。草原でのんびりと草をはむ羊の群れか。珍鳥であり国鳥でもある飛べない鳥・キーウィの姿か——。

 映画「ロード・オブ・ザ・リング」のロケ地にもなった風光明媚なニュージーランドであるが、実はこの島国は数百年前まで一部を除いて哺乳類が生息していなかった。近隣海域に生息するクジラ類や洞窟内に生息しているコウモリ類を除けば、陸生の哺乳類は存在していなかったのだ。

 空飛ぶ生き物は近隣から移動してこれるが、哺乳類、それも陸生のものは海を越えて移動してくることはできない。なので、約700〜1000年前にマオリ族がポリネシアからニュージーランドに移住し、犬とネズミを持ち込むまで、この島国は鳥類の天国だったのである。

 そのため、ニュージーランドでは普通であれば哺乳類が占めていた生態的地位を適応した鳥類が占めることとなり、キーウィやタカヘなど飛べない鳥による生態系が発達。現在は絶滅したとされているが、身長3メートルにまで成長したという巨鳥、ジャイアント・モアなどの個体もいた。現在でもニュージーランドでは様々な鳥類や固有種の生物を見ることができ、またニュージーランド政府も外来生物(特に哺乳類)の持ち込みに厳しい制限を敷いて独自の生態系の保存に力を入れている。

 前置きが長くなったが、今回紹介するのはそんな鳥類の天国・ニュージーランド唯一の陸生哺乳類怪獣「ワイトレケ」だ。

 ワイトレケの目撃証言はかなり古く、マオリ族に多く目撃され、1850年ごろからは学者たちの間でもささやかれてきた。

 ワイトレケは水陸両生であり、ニュージーランド南島の川や湖に生息しているとされている。標高1000メートルほどのところで足跡が発見され、生息域は南島のエレズミヤー湖近辺と推測されている。つややかな茶色い毛並みを持ち、鋭い泣き声をあげ、夜行性であるという。

 怪獣という言葉から凶暴な姿を想像するかもしれないが、実はワイトレケの大きさはさほどでもない。発見された足跡から類推すると、せいぜいカワウソと同じくらいか、さらに一回り小さいぐらいの大きさだと考えられている。外見もカワウソやビーバー、オットセイに似ていると言われている。

 このように、外見的特徴だけならば非常に“ありふれている”ワイトレケだが、今まで“土着の哺乳類は存在しない”と考えられていただけに、生物学的定説を覆す存在として注目されているのだ。

 一説には「入植者が持ち込んだ本物のカワウソ」や「海を渡ってきたカモノハシ」との説もあるようだが、近年でも半ば伝説上の存在だった未確認生物が発見され、結果新種の生物であったと認定されることがある。日本のイリオモテヤマネコはその最たる例であろう。

 もしかしたらワイトレケも、豊かなニュージーランドの自然の中で今も生息しているのかもしれない。そして、ワイトレケが新種として発見された時、我々は新たな生物学の一ページを見ることになるのかもしれない。

 

■関連動画■Waitoreke Channel

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【67】悪魔のような半獣半人の怪物「ナンディ・ベア」

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  東アフリカ、ケニア共和国のナンディ地方には、昔から大きく凶暴な怪物がいると伝えられている。

 その生物の姿がクマに似ているため、生息地域から「ナンディ・ベア」と呼ばれている。

 現地では原住民たちに広く知られ、昔から恐れられていた存在だったようで、「チミセット(悪魔)」や「ゲテイト(脳食らい)」などと言い伝えられている。

 現地の人々の間で半ば伝説のように語られている証言などによれば、ナンディ・ベアは非常に大きな姿をしており、どう猛で夜行性。夜に人間を襲い、頭部を叩き潰して脳髄を食べてしまう、悪魔のような半獣半人の獣だとされている。一部は既知の猛獣によるものに噂の尾ひれがついたものがあるかもしれないが、実際に現代でもナンディ・ベアに襲われたとおぼしき動物や人間の変死体が発見されることがあるという。

 そんな神話の生物と実際の生物の“はざま”を行き来していたナンディ・ベアだが、20世紀になって英国の探検家がナンディ地方で奇妙な生物を発見。現地の人々の証言を調査したことにより、世界中に知られることになった。

 ナンディ・ベアの姿は「鼻面が長く、耳は小さく、前足より後足のほうが短い。普段は四足歩行だが、攻撃する時は2本足で立ち上がり、木に登ることもできる」と報告された。

 そう、クマに似た外見と生活スタイルをしているのだ。

 なお、大きさは3メートルほどとのことで、クマの中でも大型の部類になる。実際、英国の探検家や20世紀に入ってからの目撃情報でも「クマのようだった」と形容されている。

 しかし、アフリカ大陸にはクマは生息していない、というのが生物学上の定説である。果たして、ナンディ・ベアの正体は何なのだろうか。

 一部はハイエナの誤認ではないかとする説もあるが、大きさの問題からハイエナ説は否定されている。

 そこで考えられたのが、古生物の生き残り説だ。

 北アフリカのアトラス山脈(モロッコ近辺)には19世紀までヒグマ類が生息していたとされている。ナンディ・ベアはこのヒグマが南下して環境に適応したものではないか、とする説が一つ。

 もう一つはテレポートアニマル説。つまり、本来生息していない生物が何らかの要因で移り住んだとするものだ。ちなみにこの説については「サーカス団がアフリカに持ち込んだクマが野生化したのでは」と考えられている。

 しかし、一番根強く唱えられているのが、大きさとクマに似た姿から絶滅した奇蹄目の古生物「カリコテリウム」がナンディ・ベアの正体ではないかとする説だ。

 カリコテリウムは現在の馬の祖先にあたるが、非常に大きな体と前足に鉤爪を持ち、ゴリラのようにナックルウオーキングをしていたと考えられている。

 だが、基本的に草食であると考えられているため、原住民らの攻撃から身を守ろうとして攻撃し返すことはあっても、その肉を食べることはないだろうと考えられる。もっとも、ナンディ・ベアに殺害された死体をハイエナなどの猛獣が食べたりすることは考えられるが…。

 果たして、ナンディ・ベアの正体は何なのか。絶滅を逃れていたクマなのか、それとも未知の生物なのか。いまだに新種が生存していると考えられているアフリカ大陸で、ナンディ・ベアはひっそりと生活しているのかもしれない。

 

■関連動画■Nandie Beast

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【68】異臭を放つ謎の獣人「スカンクエイプ」

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 ビッグフットやサスカッチなど、北米大陸の森林地帯には謎の未確認生物の目撃証言が多い。今回紹介する「スカンクエイプ」もその一つだ。

 スカンクエイプは米国・フロリダ州エバーグレーズ国立公園付近に生息すると言われている獣人型UMAだ。身長は2メートル程度、全身が黒に近い赤褐色の長い体毛で覆われている。残された足形は35〜45センチ程度とかなり大きい。

 このように外見や身体的特徴が「ビッグフット」に酷似しているスカンクエイプだが、明確に違う点がある。それは、全身にまとっている刺激臭だ。

 スカンクエイプの異臭は腐った卵とカビの生えたチーズ、ヤギの糞(ふん)を混ぜたようなにおいだという。にわかには想像できないが、まともに目を開けていられないほどの刺激臭なのだろう。絶対に嗅ぎたくない悪臭なのは間違いない。

 このスカンクエイプの目撃証言は19世紀ごろからあったようだ。その後も1970年代に目撃され、以降は長らく姿を現すことがなかった。しかし、1997年にオレンジ畑で働いていた季節労働者が謎の生物に襲われて死亡するという事件が発生。また、同年にエバーグレーズ国立公園を旅行していたツアー客がスカンクエイプらしき大きな生物の影を目撃。これ以降、国立公園周辺でスカンクエイプの目撃証言が増えていくことになる。

 そして2000年、同じくフロリダ州のミヤッカ州立公園でスカンクエイプに遭遇した人物が、姿を至近距離からの撮影に成功する。記事の画像がその写真だ。フラッシュを反射してか赤く爛々(らんらん)と光る目、むき出しにした歯。よく見ると爪のある手が写っていることも分かる。
 この写真が撮影された時は、他に足跡や糞、漂う悪臭などの証拠も発見された。

 なお、採取した糞から、主食はリマビーンズなどのマメ科であることが判明。ただし、民家の食物をあさるケースもあるため、主に植物食の雑食と考えられている。

 この後もスカンクエイプは目撃され続け、なんと今年5月には牧場の管理人らがスカンクエイプを目撃。さらには近隣にすみ着いたらしい「スカンクエイプの餌付けに成功」したというのだ。ちなみに、サツマイモやオオバコを与えていると述べる。動画はそのニュースとインタビューの模様である。

 このスカンクエイプの正体については諸説あり、やはりビッグフットや「サスカッチ」などと同じく絶滅したはずの化石人類、ギガントピテクスの生き残り説。さらに、スカンクエイプの写真を検証した結果などから脱走したオランウータン説が出てきている。

 近年になっても目撃証言の絶えないスカンクエイプ。フロリダの国立公園などに観光に行けば、あなたにも目撃できてしまうかもしれない!?

 

■関連動画1■Is The Skunk Ape In Florida A Legend or Fact ? Bigfoot WCJB, ABC(※2014/05/24のニュース動画)

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■関連動画2■The Legendary Skunk Ape [FULL DOCUMENTARY]

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【69】獣人?半魚人?沼地に潜み異臭を放つ「ハニースワンプ・モンスター」

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 先週の記事で、米国・フロリダ州に出没するという強烈な異臭を放つ獣人型UMA「スカンクエイプ」を紹介した。今回はこのスカンクエイプとの類似点の多いUMA「ハニースワンプ・モンスター」だ。

「ハニー(蜂蜜)」という名前から甘いニオイを想像する方もいるかもしれないが、残念ながらこちらのUMAも漂わせているのは悪臭である。

 ハニースワンプ・モンスターが生息していると見られているのは、米国・ルイジアナ州南部のハニーアイランド沼。この地名にちなんで名前が付けられている。体調は1・5〜2メートル。黄色や赤に光る目と3本指の手足を持つ。体は黒、もしくは茶褐色の体毛で覆われているが、その下にはヌメヌメした鱗(うろこ)があるという説もある。目撃者らによれば、腐ったヘドロのような悪臭を漂わせているそうだが、沼地の泥が体に付着しているのかもしれない。

 ハニースワンプ・モンスターが初めて目撃されたのは1963年。航空管制官を引退したハーラン・フォード氏が目撃したのが始まりとされている。シカ狩りに向かった途中、廃棄されたキャンプ場で休息していた時のこと。異臭とともに出現した4体の怪物と遭遇したという。驚いた彼が猟銃を発砲したところ、怪物たちはいっせいに沼の中に姿を消した。現場にはワニに似た3本指の足跡が残っており、彼はその足跡を石こう型に取って証拠として残していた。

 そして、11年後の1974年にも彼は友人とともに狩りに出かけた際に、喉をかき切られて殺されているイノシシのそばで奇妙な足跡を発見。それは1963年に採取した足跡と同じものであったと証言している。

 翌1975年にもハニーアイランド沼近辺に住む主婦が同様の怪物を目撃、沼の方へ続く3本指の足跡が残されていたため、この石こう型も取られている。

 これ以降は長らく目撃証言もなかったのだが、26年後の2001年10月から再び目撃証言が浮上。目撃者のイラストからハニースワンプ・モンスターが活動を再開したのではないかとの説が現れた。

 ハニースワンプ・モンスターの正体は現状では不明である。証拠として残されている足型も、沼地に生息するワニに近いため、ワニの足型から誇張して話を創作しているのではとする説も出てきた。

 しかし、専門家によればワニの足型とも違う特徴、水かきに見える部分等が見られることから、やはり未知の生物のものではないかと考えられている。

 果たして、沼の中には何モノが潜んでいるのか。未知の類人猿か、半魚人に似た全く異種の生物がすんでいるのだろうか?

 

地元では公式サイトも作られている

http://swampmonster.weebly.com/

■関連動画■Honey Island Swamp Monster 1963=1963年に撮影(発見者の死後に出てきて公開された)

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【70】滝に棲む伝説の大蛇「インカニヤンバ」

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 南アフリカ共和国の奥地、クワズール・ナタール州にはホーウィック滝という景勝地が存在する。ウムゲニ川にかかる落差95メートルもの瀑布で、先住民族のズールー族が聖地としてあがめてきた場所である。そんな風光明媚な土地に古来生息していると言われているものが巨大な大蛇の姿をしたUMA「インカニヤンバ」である。

 全体的な印象は巨大な蛇やウナギに似ており、全長は10〜20メートル。全身が褐色で腹部は蛇に近いとされている。頭部は馬に似ており、たてがみないしはヒゲを備えているという証言も存在する。

 このインカニヤンバは非常に気性が荒く肉食で、時には人を襲うと考えられているため、現地の人々にとっては今も昔も変わらず畏怖の対象だったようだ。現地には夏になると滝から姿を消し、天から降りてきて嵐を呼ぶという伝説や、古代の人々が書き記したというインカニヤンバの壁画が残っている。

 また、滝や近隣の河川ではよく人が溺れたり引きずり込まれるという危険地帯が多数存在しており、そこではよく大蛇が目撃されたりすることから、不可解な水難事故や水死体はインカニヤンバの仕業だと考えられていたようだ。実際、近年まで定期的に滝に鶏やヤギなどの生贄(いけにえ)が捧げられていたという。

 インカニヤンバがはっきりと目撃されたのは1962年のことだ。現地で狩猟監督官を務めるブテレジ氏が、当時は工事中だったミドマー・ダム近くのウムゲニ川流域を歩いていた際、非常に体の長い見たこともない生物を目撃。彼が謎の生物の方へゆっくりと近づいていくと、生物は素早く水中に姿を消したとされている。この時、目撃された生物の姿が伝説上の生物だったインカニヤンバに酷似していたため、「伝説の大蛇が実在していた!」と騒動になったのである。

 その後もインカニヤンバは何度か目撃され、1995年にはついにその姿が写真に捉えられたのである。記事の画像がその写真だが、見ての通り非常に写りが悪く、また撮影者も匿名を希望していたため詳細は何もわかっていない。事実、この写真はフェイクであるとする見方が主流である。
 だが、その後の調査でホーウィック滝の滝つぼに長い横穴が開いていることが判明。インカニヤンバらしき生物が滝以外の場所にも現れるとされていることから、季節によって滝から川へと生息域を変える習性を持つのではないかと考えられている。

 インカニヤンバの正体に関しては諸説あり、身体的特徴から巨大ウナギか巨大な蛇の誤認ではないかとする説が主流だ。しかし、独特の生態を持つことから、まったく未知の水生生物であるとする説も存在する。

 果たして、インカニヤンバの正体は何なのか。神秘的な滝の中から、鎌首をもたげて伝説の大蛇が姿を現す日がいずれ来るのかもしれない。

 

■関連動画■THE MIDLANDS MEANDER INKANYAMBA

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【71】目撃証言は100超! ノルウェーの湖に生息するとされる「セルマ」とは?

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 白夜と、厳しくも豊かな自然で知られる北欧には、古くから様々な妖精や幻獣の伝説が残っている。未確認生物研究の歴史についても重要な地域であり、クラーケンをはじめとする代表的な水棲怪獣の伝説を書き記したオラウス・マグヌスはスウェーデン出身の司教である。彼が記した「北方民族文化史」にはクラーケンの他にもノルウェーの海にすむ巨大な海蛇の伝説があり、これが今日にも伝わるUMA「シー・サーペント」の古い記録であるとされている。

 このように古くから独特の伝説が残る北欧だが、まさしく伝説上の生物が実在しているのでは、と注目されているUMAが存在する。

 その名は「セルマ」。ノルウェーのセヨール湖に生息するとされている、非常に長大な体を持つ未確認生物である。体長は約6〜10メートルほど、顔は馬や鹿に似た長い顔をしているという。ちなみにセルマの名前は生息する湖の名前からつけられたものでもあるが、東欧や北欧によくみられる女性の名前に近い(つづりはどちらもselma)。蛇形のしなやかな体が女性を想起させたのかもしれない。

 セルマらしき生物が目撃され始めたのは1750年ごろ。以降たびたび人々の前に姿を現しており、近年でも100を超える目撃証言が報告されているという。

 セルマは他のUMAに比べて目撃証言が多く、動画や写真も撮影されているため、研究者の間では実在の可能性が高いという点で注目を集めているUMAである。

 現在、セルマを追いかけているのはスウェーデンを中心に活動するGUST(Global Underwater Search Team)という水棲未確認動物研究チームである。彼らは2000年8月にコメットという6メートルもの長さのチューブ状のワナをセヨール湖に設置して生け捕り作戦を行ったが、250時間もの時間をかけたにもかかわらず、残念ながら成功には至らなかった。しかし、彼らは調査中に奇妙なソナーによる測定結果を得ている。

 そして04年、彼らはついにセルマのものとおぼしき謎の生命体が湖面を泳ぐ姿の撮影に成功したのである。この時、撮影された生物の全長は過去のセルマの目撃証言から比較すると小形であるため、おそらく幼体を撮影したものではないかと考えられている。

 また、この時GUSTは謎の生物の鳴き声と思われる音声を捉えているが、これも既知の生物のものとはかけ離れていることが判明している。

 また、12年になって、現地の17歳の少女が家族との旅行でセヨール湖を訪れた際に、セルマとおぼしき生物の姿が湖面に現れた様子を撮影することに成功している。

 このセルマの正体については諸説あるが、最も精力的にセルマの研究をしているGUSTは、古代に絶滅した無顎類ヤモイティウスが生き残り、巨大化したものではないかとの仮説を立てている。現存するヤツメウナギのご先祖様にあたる魚で、姿もヤツメウナギによく似ているが、本来はさほど大きくなる種類ではないという点がある。

 他にも現地では巨大化したウナギやチョウザメの誤認説などが挙げられているが、いずれも鳴き声を上げる生物ではない。

 果たして、セルマの正体は何なのか。もしかすると、今度動画が撮影される時こそが、セルマの正体が判明するときなのかもしれない。

 

■関連動画■Loch Ness Monster Migrates to Norway?

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<下は2012年に撮影されたセルマの動画>

http://www.unknownexplorers.com/selma.php

【72】シャチと格闘を繰り広げた“海のゾウ”「トランコ」の正体

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  漢字で「海象」と書くのはセイウチ。また、ゾウアザラシはゾウのように大きく特徴的な鼻を持つため、この名前で呼ばれる。

 他にも長い鼻を持つ動物は多く存在するが大概、上顎部と一体化していることが多く、ゾウのように鼻のみが長く発達している事例は少ない。
 また、鼻の長い生物もそのほとんどが陸上生物である。

 海中であれば、ゾウのように長い鼻は水圧に耐えることができず、呼吸しにくくなってしまうであろうし、冷たい海水中では壊死してしまうことも考えられる。

 しかし、そんな生物学上あり得ない身体的特徴を持つUMAが存在した。

 その名は「トランコ」。1920年代に南アフリカで初めて目撃された謎の海棲生物である。

 当時、南アフリカの海岸にいた海水浴客が、2頭のシャチが謎の巨大生物と格闘しているところを目撃。その生物はかなりの巨体で全身が白く、攻撃してくるシャチに向かって長い鼻らしき器官を何度も振り下ろしていたという。

 一説によれば、3頭の生物の戦いは3時間にも及んだとされている。そして後日、近隣の海岸にくだんの生物らしき巨大な死体が打ち上げられた。

 死体の大きさは全長15メートルほど、鼻のような器官の長さは1・5メートル、直径30センチ。アザラシに似た大きなヒレがあり、尾はロブスターに似た形状で3メートルほどだった。

 巨大な全身は白い毛で覆われており、毛の長さは20センチほどとかなり長かったようだ。

 また、奇妙なことに全身から血液が抜き取られた状態で漂着していたという。

 目撃証言や死体でも特に目立っていた部分が「象に似た長い鼻」だったため、象の鼻を意味する「トランク(trunk)」から、この生物は「トランコ(trunko)」と名付けられた。

 しかし、このトランコの死体があまりにも不気味だったためか、公式な調査はなされず、漂着したままの状態で10日ほど放置され、最終的には波にさらわれて消えてしまったという。

 今のところ、トランコが姿を見せたのは後にも先にもこの一件のみである。

 このように、非常に特異な外見を持つトランコの正体は何だったのだろうか。

 96年、隠棲動物学者カール・シューカーが「トランコの死体とされるものは単なるグロブスターである」という説を立てた。クジラなどの大型生物の死骸から脂肪の塊が分離すると、波にさらわれていくうちに表面の繊維が毛のように見える状態になって漂着することがあるという。

 しかし、正体がグロブスター(海岸に漂着する謎の肉塊)だとすると、多くの人物が目撃したトランコの生きている姿との説明がつかない。

 シャチがグロブスターに体当りして遊んでいるところを誤認したのだとする説もあるが、シャチは必要のない狩りや戦闘は極力避ける習性があるため、全く動かない脂肪の塊でシャチが遊ぶとは考えづらい。

 ということは、やはりトランコは全く未知の巨大哺乳類だったのではないだろうか。

 実は、南アフリカから遠く離れたインドでも“象のような鼻を持つ巨大な魚(海棲生物)”「マカラ」ないしは「シー・エレファント」と呼ばれるUMAが報告されているのである。

 もしかしたら、トランコはこのインドで目撃されたUMAと同一種なのかもしれない。

 また、普段は陸地で生活していたトランコがたまたま海に出た際にシャチに襲われたため、海棲哺乳類であると誤認された可能性も考えられる。

 一方で、生きているトランコの姿は1920年代に目撃されたものと大きくかけ離れているのではないか、とする説もある。トランコの象の鼻のような器官は鼻ではなく別の器官、例えばシャチの襲撃によって口から臓器が飛び出ていたのを誤認したのではないか、とする説だ。目撃された後の死骸の写真などから、既に腐敗が進行していたとみられるために考えだされたものだ。

 果たして、トランコの正体は何だったのだろうか。あと10年もすればトランコが目撃されて100周年を迎える。それまでにもう一度、姿を現してくれる日が来るだろうか。

 

■関連動画■ Paranormal Logs Trunko

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【73】チュパカブラと同一視されている謎の生物「青き魔獣・ブルードッグ」

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 1990年代からプエルトリコで目撃され始め、中南米で目撃が増加、今や未確認生物界のスター的存在の吸血怪物「チュパカブラ」。まさに現代の吸血鬼だが、その正体は諸説あり、宇宙人が作ったエイリアンアニマル説、飛鳥昭雄氏の主張する生き残った翼竜説、筆者・山口敏太郎が主張する狂犬病に感染したイヌ科の生物説などが代表例である。

 どちらにしろ、今もリアルタイムで目撃されている未確認生物のひとつだ。そんなチュパカブラと同一視されている謎の生物が、近年になって目撃されてきている。それが、青き魔獣「ブルードッグ」だ。突然姿を現し、家畜を襲い、こつ然と姿を消してしまう怪しい獣である。一説には消える瞬間に轟音や光を伴う場合もあるらしい。

 2004年、事件は米国・テキサス州で起こった。ある農場でブルードッグが目撃され騒ぎになった。07年には見たこともない奇妙な生物の死体が発見されたのだ。その生物の姿はイヌに似ていたが、まったく体毛がないうえ鋭い牙を持ち、鋭い目、大きな三角形の耳に、細長い鼻先が特徴的であった。全身は青みがかった灰色の皮膚で覆われ、筋肉質の体で構成されていた。

 さらに前屈の姿勢で前足は短く、後ろ足が長いという変わったもので、高速で走ることに適した身体構造であった。イヌ科である犬や狼、コヨーテのどれにも似ていなかった。むしろ、ネコ科の生物に身体構造が似ているのだ。

 さらに、10年にテキサス州南部の養鶏場に再びブルードッグが現れた。その養鶏場に侵入したヤツは、数多くのニワトリをかみ殺し、逃走している。だが、不思議なことに現場には一滴の血も落ちていなかったという。現場付近にいた人々の証言によると、殺害現場の小屋の中から「前足が極端に短く、体色が青い生物」が飛び出してきたというのだ。このあたりの凶暴性を考えると、同じイヌ科の未確認生物「黒犬獣」「ブラックドッグ」などと似ている。

 この事例からブルードッグはチュパカブラ並みに吸血行為を行う非常に凶暴な生物だと判明した。その後、ブルードッグはテキサスを中心に暴れまわり何度も目撃情報が報告されている。ゆえに「テキサスブルードッグ」と呼ぶ人間もいる。

 また、モンゴルの神話では神として「青き狼」が信奉されており、青いイヌ科の生物は古来、人類の中で神聖視されてきたようだ。

 12年にはカリフォルニア州シエラマドレで夢の対決が行われた。ブルードッグらしき生物とコヨーテが向かい合い、うなり声をあげて威嚇し合っている様子がカメラで撮影されたのだ。ただし、撮影者はチュパカブラだと考えていたようだ。

 もっとも、この写真は研究家の間でも「一方のブルードッグとされた生物は、疥癬(かいせん)病で毛が抜けてしまったコヨーテではないか」とする見方もある。

 ブルードッグの正体については、12年の例しかり、病気など何らかの要因で毛が抜けてしまったコヨーテの誤認ではないかとする説が強い。しかし、前屈の体つきがコヨーテと違うものもあるということから、未知のイヌ科生物ではないかという説を唱える研究者もいる。

 また、筆者は狼と犬のハイブリッド、コヨーテと犬のハイブリッドがブルードッグの正体ではないかと推理している。

 果たして、ブルードッグの正体は何なのか。もしかすると、ブルードッグの正体が明らかになった時に、チュパカブラの正体も判明するのかもしれない。

 

■関連動画■Texas Blue Dogs | The Unexplained Files

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【74】黒いオイルまみれの怪人「オラン・ミニャク」

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 未確認生物や宇宙人を目撃・遭遇したという事例には時折、特撮に登場する怪物や怪人めいたものも存在する。今回紹介する「オラン・ミニャク」もその一つだ。

 オラン・ミニャクは2000年代からマレーシアで目撃され始めた謎の人型UMAだ。外見は成人男性とよく似ているが、目が赤く光り、全身が真っ黒でヤミに溶け込んでいるという。特徴的なのは、その肌だ。重油やタールのような油で覆われており、そのせいで全身が黒く見えるのだという。そのため、オラン・ミニャクは別名「オイリーマン(油男)」とも呼ばれている。

 もともとマレーシアには夜の闇に紛れて行動し、盗みを働いたり女性を誘惑する怪人の伝説があったため、伝説上の怪人が姿を現したのではないかと騒動になったのだ。

 オラン・ミニャクが初めて出没したのは05年のこと。ある女性が夜、ナイフを持った男に襲われたというのだが、奇妙なことにその男の全身は流れ落ちるほどのオイルで覆われていたという。

 また、08年にはマレーシア理科大学にて女学生たちが男性に暴行されるという事例が複数回発生。やはり、全身がオイルで覆われていたため、オラン・ミニャクのしわざではないかと大学内やその周辺で大変な噂になり、大学側が調査を行う命令を出すまでの騒動に発展したという。

 同年6月にはパハン州で結婚式を控えていた女性が式場のトイレで、目が赤く光り素早く動く人物を目撃した。彼女はとっさに悲鳴を上げたため襲われずに済んだ。

 12年12月には、首都クアラルンプールにほど近いセランゴール州ゴンバ郡で、およそ10日間にわたって目撃されるという事態が発生。家屋の天井に侵入してきたとみられるオラン・ミニャクのものらしき手形が発見されるなど、様々な物証が残された。

 さて、このオラン・ミニャクの正体は何なのか。一つは、単純に犯罪目的のただの人間だったケースだ。実際に06年にはオラン・ミニャクのふりをして全身にオイルを塗った状態で人家に忍び込んだ男性が捕まったケースもあった。しかし、獣人型のUMAの中には女性を襲うものも存在する。

 また、姿形が似ていることから近年、米国で目撃されている「グール」と同類のものではないかとも見られている。

 果たして、オラン・ミニャクの正体は何なのか。若い女性の安眠が脅かされないよう、もう少し遠くへ行ってほしい未確認生物である。

 

■関連動画■Pontianak Vs Orang Minyak (2012) – Official Trailer

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【75】黒部川源流の湿地帯にいるとされる正体不明の化け物「カベッケ」

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 上流のダムが有名な北アルプスを流れる黒部川源流。その薬師岳から雲ノ平の間に広がる湿地帯に「河化(カベッケ)が原」と呼ばれている場所がある。木道も整備されており、シーズンともなれば山歩きを楽しむ人々が多く訪れる。そんな自然豊かで風光明媚な山中に、正体不明の化け物が存在するという。

 その名は「カベッケ」。この地の語源にもなった謎の生物だ。

 カベッケは漢字で「河化」と書き、姿形も河童によく似ているという。河童といえば川や池などの水場に住み、水場に近づいた牛馬を引っ張り込んだり、人間をおぼれさせて尻子玉を取るとされている、日本古来の妖怪だ。

 しかし、カベッケの行動は少し違い、人間を迷わすために山中まで出てきて「おーい、おーい」と声をかけてくるのだという。この声にうっかり反応して返事をしてしまったり、声のする方向について行ってしまうと、行方不明になってしまうとされていた。

 なお、普段、水中に住むとされる河童が陸上で行動するのは珍しいように思えるかもしれないが、前述のとおり「河化が原」は湿地帯である。普通の陸地よりも水気が多く、近くに山林も多いので人を惑わすのにちょうどいいと、カベッケも考えたのかもしれない。

 また、一説によれば河童は冬の間は山に入り、全身に毛が生えて「山童」という名の別の妖怪になるともされている。夏場は川で、秋から春にかけては山を中心に生活して、人を驚かせたりするのだ。

 もしかすると、カベッケはこの地方に住む河童の冬の間の姿なのかもしれない。

 このカベッケは昔から仕事柄、山に登る猟師をはじめとした多くの人々に目撃されていたようで、名前もその特徴的な行動から「河童が化かす」が転じて「河化け」、そして現在の「カベッケ」へと言葉も変化していったようだ。

 これだけならば地元に伝わる妖怪の民話だが、なんと近年でもカベッケらしき生物の声を聞いたり、目撃した人は存在するという。

 1995年には砂の上に河童のような足跡が砂地で発見され、カベッケのものではないかということで話題になった。

 もしかすると、カベッケはトレッキングに訪れる人々の姿を今も遠くから見守っているのかもしれない。

 

 

■関連動画■雲ノ平周遊(5)「雲ノ平キャンプ場~薬師沢小屋~太郎平小屋」(2013年8月)

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■関連動画■夏ツーリング!&北アルプスプチ登山! Part3(2013年)

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【76】昔話の妖怪が現れた!? 和歌山県富田の「かしゃんぼ」

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ガシャンポ

 日本古来の妖怪に「一本だたら」というものがいる。大きな一つ目と一本だけの足が特徴で、山にすみ、時には人を襲うこともあるという妖怪だ。主に和歌山県から奈良県の山中に出没するといわれ、奈良県の伯母ヶ峰では12月20日には山に入らないようにと入山を戒める風習も残っていた。

 また、和歌山県の一地域では「かしゃんぼ」とも呼ばれており、山に住む河童の一種とも、河童が姿を変えたものともされていた。西牟婁郡では「ゴーライ」という河童が山に入ると「かしゃんぼ」という名前の山童(やまわろ)の一種になるという。このかしゃんぼの外見が一本だたらとほぼ同じものなので、一般には山童よりも一本だたらと同種のものとして見られている。

 ここまでならば普通の妖怪の伝説だが、なんと、この妖怪が実際に出現した!?として一躍注目を集める事件が起きた。

 2004年春、和歌山県白浜町の富田で田植え前だった田んぼの土の上に、明らかに四足歩行をする動物のものや人間のものとは違う異様な足跡がついていたのだ。

 足跡の大きさは縦横15センチ程度で、若干縦のほうが5センチほど長いものがある。歩幅は約60センチ程度、左右にややズレが生じているがほぼ一直線に続いているという特徴的なものになっている。

山じじい

 人間が歩いたものであれば左右2筋の足跡が残るはずである。また四足歩行の生物の場合も同様であるし、生物によっては前足と後足で足型が違うケースもあるので、全く同じ足跡が一直線に続くことはありえない。類似の足跡をつける動物としてキツネの可能性も考えられたが、足のサイズも歩幅も大きすぎる。

 この足跡は2度にわたって確認され、紀伊民報には地元の猟友会に所属する人物が「かしゃんぼの仕業とでも言うしかない」と証言していた。なお、この人物は父親から聞いた話として、「(かしゃんぼは)昔、山仕事をしているとよくいたずらしに来る」と述べていた。

 また、人をさらうなどの話がないため、決して悪い妖怪ではないとも答えている。

 果たして、2004年の足跡事件の主は本当にかしゃんぼだったのだろうか。アニメ、ゲームで大ブームになっている「妖怪ウォッチ」で妖怪が再び脚光を浴び始めている今ならば、足跡だけでなく、姿も我々の前に現してくれるかもしれない。

【77】日本版エイリアン・ビッグ・キャットか!?「和歌山のライオン」

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(上)フランスの虎のニュース映像、(下)雌ライオン

 先日の11月13日、パリ郊外のモンテブランでトラに似た大型の肉食獣とみられる動物が目撃され、現地では100人を超す警官や消防隊が捜索のために出動するなどの騒動になった。結局、この事件は14日にフランス当局がトラではないと結論付ける鑑定結果を発表したことで収束に向かっている。当局は大型のネコである可能性が高いとし、これらの生物の誤認が騒動を招いたのではないかとみているようだ。

 このように、本来その地に生息していないはずなのに目撃されてしまった生物を「テレポーティング・アニマル」と呼ぶ。

 また、欧州では生息していないはずのピューマや黒ヒョウに似た大型のネコ科肉食獣に近い姿のどう猛な生物が目撃され、「外来」という意味を込めて「エイリアン・ビッグ・キャット」、略して「ABC」と呼ばれたりもしている。

 このケースによく似た事件が1970年代の日本でも発生していた。

 日本の場合は百獣の王ライオンの、それも野生のものとみられるものが和歌山県にて目撃されていたのである。目撃されていた時期は71年から翌72年にかけて、場所や証言に関して詳細なものが多いため、ただの噂ではなく、十分に信ぴょう性のあるものだと考えられている。具体的な目撃証言は以下のとおりだ。

 和歌山県和歌山市新和歌浦の駐在所に勤務する警察官がパトロール中、茶色く大きな動物が口元をこするしぐさをしているのを目撃。その姿がライオンに酷似していたため、警察官はすぐさま本署に連絡して捜索したものの、発見できなかったという。

 その3か月後に鳥撃ちのハンターが体長1・5メートル、体重100キロほどもある大型のネコ科の生物とみられるものを目撃した。翌年の72年には、京都から来た中学生が、オリエンテーリング中に300メートル先の丘の上にライオンのような生物を目撃。メスのライオンに似た姿で、丘の上でジャンプしたり転がったりしていたが、他の生徒がやってくると林の中に隠れてしまったという。

 このような“場違いな猛獣”が目撃される理由としては、サーカスや動物園などで飼育されていたものが逃げ出したというものが多い。しかしこの時は近隣で猛獣が逃げたという報告がなかったため、この説は考えづらい。

 あるとしたら、個人で輸入し飼育していたものが逃げ出したケースだ。当時はまだペットや生物に関する法律が緩く、日本でも過去に寺で飼われていたトラが逃げ出してパニックになったこともある。

 果たして、この和歌山県のライオンはどこから来たのだろうか。近年は珍しい生き物がペットとして売られることも多くなっている。猛獣とはいかないまでも、意外な生物が都会で目撃される事件が今後も起きるかもしれない。

 

【衝撃映像】ライオンもビビる野生の少女エルザ【超貴重映像】

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【78】ツチノコになれなかった「ツチナロ」

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 滋賀県近江八幡市の民家の床下からシロアリ駆除業者らが謎の骨を発見!——というニュースが先日、朝の情報番組「スッキリ!!」(日本テレビ系)で報じられた。

 体長約35センチ、大きめの三角形の頭にやや曲がった背骨と、日本全国でブームを巻き起こしたあの幻の蛇「ツチノコ」に酷似した形状のため、この死骸もツチノコのものではないかということで話題になった。

 筆者の山口敏太郎も東京スポーツに、本当にツチノコのものかどうかは不明であるが、未知の生物の骨である可能性も捨てきれないため、発見された死骸は貴重なサンプルとして保管すべきであると解説した。その写真と記事は近日、掲載予定なので、楽しみにしてください。

 昔から「野槌(のづち)蛇」という名前でも知られ、ヘビと妖怪の中間にいる存在として考えられてきたツチノコは、今から40年ほど前の1970年代に目撃証言が多発したこともあり、新種のヘビではないかということで一大ブームが起きた。

 70年代には他にも有名なUMA事件が起きたが、ツチノコこそ日本におけるUMAブームをけん引した立役者と言っても過言ではないだろう。

 最近ではすっかりUMAの一員として定着し、子供に人気の「妖怪ウォッチ」でも妖怪の一員としてかわいらしくリファインされた姿で登場している。

つちこの手配書

 そんなツチノコにまつわる騒動は近年でも度々起きており、2000年には岡山でツチノコらしき生物が目撃されるという事件が起きた。5月21日、岡山県の吉井町(現・赤磐市)の地元住民が草刈りしていたところ、体長70〜80センチほどの生物が草刈り機の衝撃を受け、田んぼの脇にあった水路の方へ逃げていくのが目撃された。

 体色は灰色がかった黒で頭が大きく、つぶらな瞳をしていたという。その数日後、発見現場から200メートルほど離れた水路にて同一のものと思われる奇妙なヘビの死骸が発見され、近所の主婦が土に埋めてやったという。

 これらの経緯を知った町役場にて「謎の生物はツチノコだったのではないか?」と話題になり、6月5日に死骸を掘り出して川崎医療福祉大学に鑑定を依頼した。その結果は残念ながらヤマカガシであるとの鑑定を受けたが、「ツチノコになれなかった蛇」ということで「ツチナロ」と名付けられた。

 その後、町ではツチノコ特別捜査隊が結成され、2000万円の賞金をかけて、ツチノコ捕獲を目指すイベントも行われた。現在でも赤磐市ではツチノコ捕獲プロジェクトが続けられ、市のサイトでもその熱意を見ることができる。興味のある人は出向いてみてはいかがだろうか。

 

■関連動画■赤磐市で撮影 つちのこ発見現場へ(岡山県赤磐市) To the place where a tsuchinoko which is one of UMA was discovered

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【79】留学生の前に現れた伝説の妖怪!?「ネコヘビドリ」

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鵺の化け物

 この連載で扱っている未確認生物UMAの中には、現地で何十年、何百年と語り継がれてきた伝説の妖怪や幻獣と姿が酷似しているものが存在する。

 たとえば、有名な「ネス湖のネッシー」も、現地の聖人である聖コロンバの伝説に出てくる怪物と同一視されていることもある。


 このように、龍やドラゴンのような爬虫類系の幻獣などは、恐竜の生き残りが当時の人に目撃された結果、神秘的な幻獣として解釈されたのではないかとする見方が存在する。

 一方で、日本の妖怪は、姿が具体的で、古代生物とは似ても似つかない姿をしたものが多く、また普通の動物が可能とは思えない行動を見せたりもする。さすがに未確認生物として目撃されるとは考えづらい…と思われていた。しかし、近年になって、日本古来の妖怪に酷似した謎の生物が目撃されたのである。

 目撃したのは大阪府堺市に在住し、高校で英語を教えているカナダ人講師デビット・ナルディエロ氏(肩書はいずれも当時)。2003年5月の豪雨の日、自転車で家路を急いでいた彼は自宅であるアパートそばの田んぼに奇妙な生物がいるのを目撃した。その外見は以下のようなものだったという。

 白い首に2つの黒い目が目立つ顔、ネコないしはトカゲのようにも見える足を持ち、コウモリのような翼に白いヘビのような尾があった。さらに、この尾にはサメのような黒い目がついていた。

木曽街道六十九次之内(京都・鵺)

 この怪生物はしばらくナルディエロ氏の方をにらむような目で見つめていたが、やがて翼を広げると30メートル以上飛び上がった。恐怖に駆られてナルディエロ氏はその場から逃走。アパート3階の自室の窓から怪物のいた所を確認してみると、まだ空中を旋回している様子が確認できたという。

 のちに彼がアパートの隣人や友人らにこの奇妙な生物について聞いてみたところ、アパートの住人からは以前、田んぼから不気味な生物の泣き声らしきものが聞こえたとの証言を得た。しかし、正体については誰も見当がつかなかったため、外来生物が突然変異を起こしたものではないかと推測されていた。そして、彼が勤務先の学校の新聞にこの生物のイラストを掲載したところ、同じ学校の教諭によって「ネコヘビドリ」と命名されたという。

 なお、目撃したナルディエロ氏は現在カナダに帰国している。

 実は、この様々な生物の特徴が合成されたような外見に、奇妙な鳴き声を発するという条件に酷似した妖怪が存在する。平安時代の京都に飛来し、不吉の象徴と呼ばれた妖怪「鵺(ヌエ)」だ。伝説上の鵺は出現の際には黒雲に姿を隠し、トラツグミのような奇妙な鳴き声を上げる。彼がネコヘビドリを目撃したのも大雨が降っていたし、奇妙な泣き声の証言にも符合している。もしかすると、彼が目撃したものは伝説上の妖怪・鵺だったのかもしれない。

 

■関連動画■トラツグミ(鵺)の鳴き声

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