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Channel: オカルト評論家 山口敏太郎のUMA図鑑
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【100回記念】山口氏の「妖怪博物館」から珍奇なアイテムをピックアップ!

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山口敏太郎の妖怪博物館

 当サイトの好評連載「山口敏太郎のUMA図鑑」が記念すべき100回を迎えた。特別企画として、山口氏がお台場デックス東京ビーチ内で運営している「山口敏太郎の妖怪博物館」から展示物を公開。同博物館では、山口氏が本格的にオカルト研究に没頭してから20年以上をかけて収集したUMA、UFO、妖怪、幽霊、超能力、呪いなどに関する珍奇なアイテムを展示している。

 山口氏は「海外からやって来る観光客に、ジャパニーズトラディショナルモンスターである妖怪やUMAを”クールジャパンの新しい魅力“として伝えることができたら幸いです」と語る。

 展示物は「呪いの人形」「霊界からの丹波哲郎先生のメッセージ」「ブードゥーの呪い人形」「瞬きする人形」「ケサランパサラン」「出征兵士が持っていった銃弾を避ける天狗の牙」「親鸞上人が魚を瞬時に石に変えた魚石」「ユリゲラーの弟子が折ったスプーン」「座敷わらしがいた金田一温泉・緑風荘の焼け残りのちょうちん」「未来を的中させるイルミナティカード」「不吉なことほどよく当たる悪魔のカード」などなど、オカルト好きならワクワクしてしまう。

チュパカブラの剥製

 展示物から数点取り上げさせてもらおう。まずは「チュパカブラの剥製」。チュパカブラとはスペイン語で「ヤギの血を吸う者」という意味。南米でたびたび目撃され、家畜が襲われる被害を出している凶暴なUMAだ。大きな口に鋭い牙は見るだけでゾッとする。食肉動物らしき牙やだらりと伸びた舌がある。防腐処理を施しているためか、大きな目は白濁しており、全身に生えているという剛毛もなくあめ色の硬い皮が張っている。

 山口氏は「この剥製は北米産のイヌ科の動物、コヨーテを加工して作られたものではないかと考えている。海外ではUMAや怪物のリアルな剥製やフィギュアを作製し、観客を驚かしたり作製する技術を競い合う文化があるのだ。偽物であることに目を向けるのではなく、むしろ作り手の『迫力ある物を作って驚かせてやろう』という遊び心を楽しむべきものなのだ」と説明する。

ツチノコの干し首

「ツチノコの干し首」も面白い。ツチノコはキング・オブ・UMA。由緒書きによると、これは幕末から明治ごろのもので、会津藩の領内で捕獲された個体の首を乾燥させた物だとされている。しかしツチノコの特徴といえば、太くゴロンとした胴体部分だ。それなのに干し首では意味がないのでは?

「この干し首はツチノコではない別の生き物のではないかとの説が出ている。体色と大きさが同じくらいの爬虫類で、東南アジア地域に広く生息しているトッケイというヤモリがいるのだ。また中国では乾燥させたものを蛤かい(ごうかい)という漢方薬としており、呼吸器官やせき止めの効能があるとされている。この蛤かいの外見が、このツチノコの干し首とそっくりなのだ。恐らく漢方薬として購入した人物が残った頭の部分でそれらしく仕立て上げたものなのだろう。昔の日本には怪物のミイラを創作し、楽しむ文化が存在した。今は廃れてしまった妖怪を楽しむ文化の再来といえるのではないだろうか」と山口氏。

謎のミイラ「ラーミ」

 大阪の某マニアショップに売られていた謎のミイラ「ラーミ」。山口氏は「妖怪とも人間とも違うため正体は宇宙人とも噂されている。ミイラを保管してあった黒い箱には『半石化木乃伊』と書かれていますが、ガラスケースにはなぜか『ラーミ』との記載が。正体は分からない」と言う。

 他にもミイラ、剥製はたくさんある。また、お面には魂が宿るというが、面の展示も多い。

笑い面

 その一つ「笑い面」というのは、山口氏が古物商から手に入れたもので、一見、何の変哲もない古い面だ。しかし、霊感の強い人たちはこぞって、「嫌な予感がするから手放した方がいい」「気持ちが悪い」と指摘してくるのだという。その後、異変が起きた。山口氏は「うちの従業員の一人が深夜に、夜中に事務所内でゲラゲラと笑う声が聞こえたので、様子を見に行った。人はいないし、人の気配もない。それでも声が聞こえてくる方に顔を向けると、例の面と目が合ったという」と明かす。

「妖精のミイラ」は何とも不気味。雨乞いや水害よけの信仰対象となることもあった「河童のミイラ」。この連載でも取り上げたことがある「ジャッカロープの剥製」もある。中には東京スポーツ紙上を飾ったUMAや妖怪の実物が見られる常設・妖怪博物館は、日本でもここだけだろう。

左から河童のミイラ、妖精のミイラ、ジャッカロープの剥製


【101】目撃者多数死亡!?凶暴な「印旛沼の怪獣」

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印旛沼の怪獣

 本来ならばそこには生息していないはずの生物が現れ、「謎の生物」として報道されて騒動になることが現在でも度々ある。

 このUMA図鑑でも紹介してきたカンガルーに似た謎のUMA「ニタゴン」や「北海道のサイ」などだ。軽いものならば、以前起きた迷いアザラシのタマちゃん騒動なども当てはまるだろう。この手の生物は基本的に臆病で、短い期間で姿を現し消えていくのが常である。しかし、かつて日本には、他に類を見ないほど凶暴なUMAが襲来したという伝説がある!

 それは天保14(1843)年、千葉県の印旛沼でのこと。怪物は全身が真っ黒で手はヒレのようで爪があり、鼻は低く猿のような顔つきをしていたという。この怪物については、体の大きさの記述が詳細に残されており、全長約4・8メートル、顔回り約3メートル、爪の長さ約30センチ、手の長さ約1・8メートル、目の大きさは四斗樽ほどもあり、口の大きさは約1・5メートルもあったという。

 現在では「印旛沼の怪獣」とも呼ばれているこの化け物は、印旛沼と利根川の水路工事をしていた者たちの前に嵐とともに突如出現。化け物が雷のような大きな音を立てると現場にいた見回りの役人ら13人が即死してしまったとされている。見た目のコミカルさとは裏腹に危険生物だったようだ。

 この化け物の正体について、資料の記述や見た目から一般にアザラシ等の海獣類が川に紛れ込んだものを誤認したのではないかと考えられている。しかし、これでは「大きな音を立てたために13人が即死した」という記述との整合性がとれない。

 では、この化け物の正体は何だったのか。実は、この化け物出現の話は全くの創作であり、印旛沼干拓事業を批判する地元の人々が皮肉って作ったものではないかと考えられているのだ。声を大にして言えない人々の批判や不満が膨らんで生まれたのが「雷のような大きな音を立てる、口の大きな妖怪」だったのだ。

 

■関連動画■夏・印旛沼

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【102】16世紀にも目撃されていたカスピ海の河童!?「ルナン・シャア」

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ルナン・シャア

 日本古来の「河童」をはじめとして、世界各国には水中で活動する人型の謎の生物の伝説が存在する。このUMA図鑑の連載でも紹介している米国の「カエル男」や「ハニースワンプ・モンスター」などもその一種だと言えるだろう。実際、河童も現代でも目撃証言がたびたび報告されているため、妖怪ではなくUMAと言ってもいいかもしれない。

 2003年、中央アジアと東ヨーロッパにまたがって存在する巨大な塩湖、カスピ海で漁を行っていた漁船が船と同じ速度で並走する謎の黒い影を発見。影を観察していた乗組員たちは、やがてそれが人の形をした生物であることに気が付いた。漁船と並走して泳ぐことのできる人間がいるはずがない。不審に思った乗組員がさらにその生物を観察していると、その生物は鼻の先端にクチバシのようなものがあり、背中には背びれを生やし、体がうろこで覆われているという異形の姿をしていることが判明した。

 漁船は急きょ近くの港に寄港し、乗組員たちは先ほど自分たちが目撃した謎の生物の様子を話したのだが、誰一人としてその話を信じるものはいなかった。しかし数日後、この漁船の船長の目撃談がイランの新聞に載ったことから、事態は一変する。なんと証言を載せた新聞社に、次々と「自分も同じような生物を見た」とする証言が寄せられたのだ。そしてこの生物は伝説のマリン・ヒューマノイド(海人)ではないかと考えられるようになった。

 古くからカスピ海には、「ルナン・シャア」という怪物がすんでいるという伝説が存在している。このルナン・シャアは16世紀の医師、アンブロワーズ・パレによって目撃されたもので、彼の著書「怪物と驚異」にも紹介されている。そこでは当時実在するといわれていた「人魚」や「海の司教」などと同様の生物ではないかとされている。

シー・ビショップ

 ルナン・シャアは海と川の主といわれており、その出現時には魚が浅瀬に集まるなどの伝承が残されている。さらに現地には人魚や半魚人がカスピ海にもすんでいるとするおとぎ話も存在しているようだ。

 カスピ海で目撃されたマリン・ヒューマノイドと伝説のルナン・シャアが同じ生物であるという確証はない。しかし、昔から伝えられていた怪物と酷似した形状の生物が目撃されたのという点は、ただの偶然とは言い切れない。

 もしこのマリーン・ヒューマノイドが本当に実在するのならば、現在でも様々な目撃例が挙げられている日本の河童やアメリカのカエル男などの水生型UMAも、やはりどこかでひそかに生存しているのかもしれない。

【103】グレートバリアリーフに潜む伝説の海竜「モハモハ」

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伝説の海竜「モハモハ」

 世界最大の珊瑚礁と美しい自然で有名なオーストラリアのグレートバリアリーフには“伝説の海竜がすむ”と、先住民であるアボリジニたちは伝えている。

 その名は「モハモハ」。

 少し変わった名前だが、姿も他のUMA画像と違い大きなカメに似た姿をしているという。

 体色は濃い灰色や茶褐色、ヘビのように長い首を持ち、カメに似た胴体に、魚類に似た尾を持っているとされている。足はヒレのようになっているとも、指が分かれているとも…。しかし、関節はしっかりとしているようで、後ろ足で立つこともできるという。

 首と尾が長いが、後ろ足でしっかりと立つ大きなカメの姿は有名な怪獣「ガメラ」を思わせることだろう。

 このモハモハは古くから先住民たちの間では目撃されていたようで、最古の目撃証言は1880年代にまでさかのぼるという。

 そして100年後の1980年、この地を訪れていた教師であり、博物学者のシャーリー・ロヴェル女史がグレートバリアリーフのマグネティック島で、海岸に這い上がる巨大な生物を目撃。その生物の姿がアボリジニの伝説にあるモハモハによく似ているとして、オーストラリアン博物館へ報告した。

 なお、この事件の再現イラストも残っており、そこにはネッシーのようでありながら、背中が大きく丸く盛り上がり魚の尾びれを持った生物の姿が描かれている。

 このモハモハは以降も度々、人の前に姿を現しており、2010年にはデヴィッド・ヘロン氏が動画でモハモハらしき生物の姿を撮影。動画を見た人々が伝説のモハモハではないかとして、オーストラリア中を騒がすこととなった。

 確かに、その動画に写った謎の生物の姿は、ネッシーのように長い鎌首をもたげたもので、丸みを帯びた背中の一部と反った尾の先端部もわずかながら確認できる鮮明なものであった。

 オーストラリアの未確認生物研究家レックス・ギルロイ氏は、オーストラリア南部沿岸からニュージーランドにかけて同様の怪生物の証言が多数報告されているため、非常に実在の可能性が高いUMAであるとしている。

 レックス・ギルロイ氏は白亜紀やジュラ紀の海生爬虫類の生き残り説を挙げているが、もしかすると全く未知の海生爬虫類が生息しているのかもしれない。カメに似た姿とあるが、本当に新種のウミガメである可能性もあるのだ。

 それでなくともオーストラリアやニュージーランド沖には謎の生物の目撃証言が多数存在する。いつの日か、全く新しい巨大海生生物が澄んだ海の中から我々の前に姿を現してくれるのかもしれない。

 

■関連動画■
Moha moha Meaning(海外の人による説明、但しテキストのみ)

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Magnetic Island, Australia, Travel Video Guide(マグネティック島の観光動画)

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【104】絶滅した古代種の生き残りが目撃された!?「ジャイアントカンガルー」

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アカカンガルー

 有袋類を中心とした独自の生態系が存在するオーストラリア大陸。代表的なものとして思い浮かべるのはコアラやカンガルーだろう。一部は絶滅危惧種になっているものもあるが、生息地付近では住宅地近辺に現れることもある。

 今年5月23日、クイーンズランド州ブリスベンで巨大カンガルーが目撃されるという事件が起きた。普通のカンガルーは大型のハイイロカンガルーやアカカンガルーでも150〜160センチ程度なのだが、このカンガルーはなんと身長2メートル近く、体重は95キロ以上はあるのではないかと思われる巨体だったという。

5月23日に目撃された巨大カンガルー

 付近の住民が写真の撮影に成功しており、この人物が連れていた飼い犬におびえている様子だったという。今のところ人が襲われたという話はないが、巨体と発達した筋肉が分かるため、万一のことが起きた場合は普通のカンガルーの比ではないだろう。

 さて、実はオーストラリアには他にも巨大カンガルーの目撃証言が存在している。それも、今回報道されたカンガルーよりさらにひと回りは大きい、普通のカンガルーの倍の3メートルはあろうかというサイズのジャイアントカンガルーだ。

 1978年、自然学者のデビッド・マッキンリー氏が愛犬とともにパース近郊のやぶの中を散策していたところ、突如巨大なカンガルーが目の前に現れた。身長は普通のカンガルーの倍ほどもあり、胴回りも人間の2倍の太さで、前足は人間のすねよりも太く8センチの爪があったという。

 彼はたまたま手にしていたカメラで撮影に成功したのだが、その直後巨大カンガルーは前足を広げる威嚇のポーズで近づいてきて、前足で引っかいたり足にかみついてきた。彼は逃げようとしたが、背中を蹴られて倒されてしまい、カンガルーはさらに何度もかみついてきたという。しかし、連れていた愛犬がカンガルーの尾にかみついたことで、カンガルーは彼を解放して逃げ出したという。

 今回目撃されたカンガルーよりもさらに大きい、このカンガルーは一体何だったのだろうか? 既に絶滅しているカンガルーの先祖、ステヌルスやプロコプトドンは身長が3メートルはあったと言われており、特にステヌルスはオーストラリアに白人が入植し始めた頃にはまだオーストラリアに生息していたという。

 1978年に目撃された巨大カンガルーはステヌルスの生き残りだったのだろうか。もしかすると、今回目撃された2メートルのカンガルーも、古代の巨大カンガルーとの間の子だったのかもしれない。

 

■関連動画■Giant kangaroo moves into Brisbane suburb in Australia

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【105】空から降ってくるイタチに似た妖怪「雷獣」

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 6月に入り、いよいよ梅雨の時期を迎えようとしている。今年も5月から夏日が続いていたので、猛暑になることが予想されるであろう夏には雷を伴う激しい豪雨がやってくるかもしれない。

 雨にはつきものの雷。古来、日本人は雷を神秘的なものと考え、稲妻や閃光、轟音に龍や鬼神の姿を重ね合わせてきた。また、雷とともに空を飛ぶというイタチに似た姿の妖怪「雷獣」が存在するとも考えられていた。

 雷獣は主に東日本を中心とした日本各地に伝説が残っており、目撃証言などから総合すると大きさは約20〜60センチほど、体が長く猫や小型の犬に似ている。尾が長く、茶色の毛が体を覆っていて、足が6本あるという説も存在する。主に荒天時に活発に活動し、逆に晴天時は動きが鈍ったという話がある。

 このように、雷獣は妖怪でありながらその容姿が非常に詳細に知られている妖怪でもある。なぜならば、この雷獣は主に江戸時代に目撃証言が多く見られ、発見された年月日だけでなく姿形の明確な記録や、スケッチまで残っているからだ。現在では、雷獣の正体はイタチないしはハクビシンの誤認だったのではないかとみられている。

 ハクビシンは明治期に日本に定着したジャコウネコ科の生物で、主に樹上生活を行い、姿形はイタチに似ている。当時は珍しかったハクビシンが、落雷の際にたまたま見つかって妖怪だと考えられるようになったのではないだろうか。

 しかし、一方で本当に未知の生物としか思えない雷獣の報告もある。

 1801年に現在の広島県で目撃された雷獣は体長が約95センチ、顔はカニに似て全身にウロコがあり、手足には2本の鉄のような爪があったという異形の姿をしている。

 例えばアナグマならば穴を掘るための鋭い爪があるが、顔は似ても似つかないし当時既にアナグマの存在は確認されていたため、誤認したとも思えない。やはり、別種の生物であったのではないかと考えられている。

 また、1971年7月、岐阜県飛騨川上流の秋神ダム付近で、大学生が体長70センチほどでイタチに似たどう猛な顔つきの謎の生物を目撃したという。これも雷獣の一種ではないか、と考えられている。

 そんな雷獣のミイラとされる物を、筆者の山口敏太郎が某所より手に入れることに成功した。写真のミイラがその雷獣であるが、これはイタチ科の生物のものではないかと見られている。

 このミイラは現在お台場デックス東京ビーチの「山口敏太郎の妖怪博物館」にて展示されている。昔から語り伝えられてきた伝説の妖怪、雷獣の姿を間近で見てみてはいかがだろうか。

 

■関連動画■【ゲゲゲの鬼太郎】014雷獣(らいじゅう)~水木しげるロード~

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【106】UMAと船が衝突事故!? 悲劇のサンタクララ号!

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サンタクララ号が衝突した

 当連載ではネッシーやツチノコをはじめとする様々な未確認生物が我々人間と遭遇してきたケースをお伝えしてきた。しかし、なかには遭遇だけではなく、事故にまで発展してしまう危険なケースもある。今回、ご紹介するUMAは当連載ではおなじみの「シーサーペント(らしき生物)」と「シーサーペントが巻き起こした衝突事故」について解説したい。

 1947年12月30日のこと、米国の汽船サンタクララ号はニューヨークからコロンビアに向かって大西洋を航行中であった。北緯34度34分、西経74度07分。グリニッジ標準時17時。サンタクララ号から奇妙なメッセージが発せられた。

「海の怪物と衝突、これを殺害もしくは重傷を負わす」

 場所はハタラス島から300キロほど南東にあたる北米大陸東岸ノースカロライナ州の沖合。サンタクララ号はこの海域で謎の生物と衝突したというのだ。

 通信によれば、謎の生物はウナギに似た頭と体をしており、推定体長13・5メートル、体の直径は90センチ。サンタクララ号と衝突した後に怪物はけがを負ったらしく、泡立つ血の海でもがきながら海中に消えてしまったという。

 一連の流れがまるでゴジラの登場シーンのような展開だが、正体が船とぶつかって死んでしまう怪獣だったとはなんとも力の抜ける話だ。さすがに現実は甘くない。

 この怪物は二等航海士W・M・ハンフリーズと三等航海士ジョン・アクセルソンの2人によって観察されており、怪物は頭だけで1・5メートル、皮膚は滑らかでこげ茶色、ひれは確認できなかったという。

 生物のその後は不明であるが、時代をさかのぼること1800年代前半に州をまたいだバージニア州のヘンリー岬沖で、帆船ウィルソン号が大ウミヘビ型の生物を目撃している。遠目には難破船の残骸のように見えたというほどの大きさだったようだ。

 果たして、この北米海岸で目撃された大ウミヘビの正体は何だったのか。

 実は1800年代のケースで出てきたヘンリー岬は、昔から「チェシー」というシーサーペントに似た未確認生物が出ることで有名な場所でもある。

 現実的な見方をするならば、こげ茶色の体色から、アシカやトドの群れに船が突っ込んでしまい、そのうちの1匹に大けがを負わせてしまったという見方もできるが、船乗りであれば航路に生息している海洋生物の姿や生態は熟知しているはずだ。

 もしかすると、北米大陸近海では今も未知の巨大生物が生息しているのかもしれない。

 

■関連動画■Giant Sea Serpent discovered by Santa Catalina Island

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【107】インド・アッサム地方の謎の大トカゲ「ブル」

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 インド・アッサム地方には「ブル」という名前の大トカゲ型UMAが近年まで生息していたという話がある。

 ブルについては1951年にインドの新聞で現地の話題として報道され、英国のタブロイド紙「デーリー・メール」の後援で大トカゲ捜索隊が結成されたことで世界中に知られるようになった。

 ブルはアパ・タニス峡谷近辺の沼地に生息しているらしく、アッサム州と隣接したアルナーチャル・プラデーシュ州に住むアパタニ族の人々からブルの姿に関する詳細な情報が得られている。

 それによると、体長は4・2メートルほどで全体が灰色、腹部が白い色をしている。体は丸みを帯びており、尾が長く、首と手は短い。背中には小さいトゲのようなものが複数あり、手には鋭い爪が生えているという。他にも、「舌先が2つに分かれている」「灰色の肌にはまだら模様がある」といった報告もある。

 背中に小さいトゲがある点などからワニの誤認ともみられるが、ブルは草食性であるという。また上下に2本ずつ牙があり、残りの歯は平らだとも言われているため、草食に適した臼歯(きゅうし)の発達した顎を持っていると考えられる。

 このように、かなり詳しい情報が伝わっているブルだが、現地の人々によれば、ほぼ絶滅危惧種と言ってもいいほど個体数が激減しているらしい。しかし、ガンジス川支流のジャムナ川上流にあるアッサム州サディヤ村付近の沼などでは、ブルらしき大型のトカゲが目撃されるという話もあるようだ。

キノグナトゥスの化石

 さて、このブルの正体は何なのだろうか。前述の通り、一部はワニの誤認も考えられるが、それだと草食性であることと、上下2本の牙という特徴的な容姿との説明がつかない。

 だが、時代をさかのぼるとブルに酷似した容姿の生物が現れる。恐竜より古い、中生代三畳紀に生息していた「キノグナトゥス」と「ディキノドン」だ。これら2種はいずれも単弓類に属しており、爬虫類と哺乳類の両方の特性を持つ、哺乳類の先祖にあたるものだ。キノグナトゥスは上下2本の発達した犬歯を持ち、ディキノドンは上顎から伸びた2本の牙が特徴的な容姿をしている。うち、キノグナトゥスは肉食性なので草食性であるディキノドンが該当するのではないかとみられる。ディキノドン類は恐竜より早く、中生代三畳紀には絶滅していたとみられているが、2003年にオーストラリアで白亜紀後期の地層からディキノドン類と思われる化石が発見されていることから、地域によっては長きにわたって生息していたものと考えられる。

 世界に恐竜の生き残りではないかと考えられている未確認生物は多い。もしかすると、ブルも太古から生き続けてきた古代生物の生き残りなのかもしれない。

 

■関連動画■tributo a los dicynodon

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【108】ナイル川に生息する龍!?「ラウ」「ニャーマ」

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 世界で一番長い川として知られるアフリカのナイル川には、まるで東洋の龍のような外見を持つ巨大な怪魚が存在するという。その名は「ラウ」、ないしは「ニャーマ」という。名前が2つあるのは伝説のある国や部族によって呼称が違うためだ。

 ラウの目撃証言はナイル川源流のビクトリア湖水系に出没すると言われ、証言によると体長は約10〜30メートル。黄色あるいは茶色の体をしており、頭部にはひげ、尾にはとがった角のようなものが生えているという。これを退化した足ではないかとする説も存在する。

 また、腹から雷のような音を出し、頭部に生えている長い体毛を獲物に巻きつけて水中に引きずり込むとされている。

 1912年には珍獣であるオカピがすむイトゥリの森で原住民がニャーマと呼ぶ水生動物に遭遇したという報告がある。こちらも外見がラウと似通っていたため、部族によって別の名前で呼ばれている同一の生物だと判断された。ちなみに、この部族ではラウ(ニャーマ)は人間を捕まえ脳髄をすする凶暴な生物とされている。

 1966年9月にはビクトリア湖のタンザニア側でヘビのような頭に2本の角を持ち、背中にこぶのある怪獣が目撃されている。これも外見的特徴が似ているため、ラウの目撃例ではないかとみなされている。

 ラウの正体についてはUMA研究者であるベルナール・ユーベルマン氏がナイル川に生息するヒレナマズが正体ではないかとしている。しかし、ナマズにひげはあれども頭髪のような毛は存在しないため、やはり仮説の域を出ていないのが現状である。

 ナイル川の下流、エジプト神話には時に人に恵みをもたらし、時に恐怖の対象としてヘビの姿をした神々が崇敬されてきた。原初の混沌から生まれ、太陽の運行を妨げて日食を生む巨大な蛇神アポピスはその代表格だ。

 もしかしたら、エジプト神話に数多く現れる蛇神たちはラウのような巨大なヘビ型UMAを目撃した人々の畏怖の念からも生まれたものなのかもしれない。

 

■関連動画■ナイル川の源流(ウガンダ)

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【109】現代に生き残ったステゴサウルス?「ムビエル・ムビエル・ムビエル」とは何か?

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ムビエル・ムビエル・ムビエル

 今まで様々な未確認生物を紹介してきたこの連載だが、アフリカ大陸には独特の外見や特徴を持つUMAが多い傾向にある。

 広大なアフリカの大地にはいまだに知られていない生物がいるのかもしれないという期待と希望、独自の文化とそこに残る神話や伝説から、まだ見ぬ謎の生物が闊歩(かっぽ)している光景を想像してしまうのかもしれない。

 今回紹介するUMAは、ある有名な恐竜を想像させる特徴的な外見と、すごい名前で知られている…その名も「ムビエル・ムビエル・ムビエル」。現地の言葉で「背中に板を生やした動物」という意味がある。それにしても長い名前である。数あるUMAの中でもここまで長い名前のものはそうそういない(地域名や学名で呼ばれているものは別として)。

 このムビエル・ムビエル・ムビエルはコンゴ共和国リクアラ地方ブニラ村周辺の水辺に生息しているという。現地の人々の間では、水面から背中の板を出して泳ぐ姿が目撃されているが、ほとんど水中で過ごしているのか、その全身を見たものはいないようだ。

 UMAを紹介する文献でステゴサウルスがイメージとして上がるのも、原住民が絶滅動物の図鑑を見せられた際に一番似ているものとして指したのが、ステゴサウルスだったというところから来ている。

 もともとムビエル・ムビエル・ムビエルの目撃証言も、現地の人の間でも伝聞や伝説に近いところが大きいようで、目撃された現場や年代も正確に分かっていないのが現状である。

 しかし、UMA研究で知られるロイ・P・マッカル博士はアフリカの洞窟内の壁画にゾウのように大きく、背中に板が生えているような姿をした謎の生物が描かれていることを発見している。

 この壁画はムビエル・ムビエル・ムビエルが目撃された地域とは別の地域だそうだが、もしかするとかつてアフリカには同様の生物が広い地域にわたって生息していた(いる)という証拠になるかもしれない。

 このムビエル・ムビエル・ムビエルの正体については、ステゴサウルス以外にもアンキロサウルスなど様々な生物が挙げられているが、大抵が陸上に生息しているとされるものなので、体のほとんどを水中に沈めているムビエル・ムビエル・ムビエルの正体とは言い切れない。

 また、アフリカ大陸で化石が発見されていないという点もある。

 では、アフリカ大陸に生息していたとされる恐竜で、背中に板があるものはあるのだろうか? それが存在するのである。草食性のオウラノサウルスと、肉食性のスピノサウルスだ。この2種の恐竜はニジェールで化石が発見されている。

 また、2014年にはスピノサウルスが陸上よりも水中での生活に適応していたとする研究チームの研究結果が発表されているのだ。研究チームによれば、スピノサウルスは背中の板を帆のように水上に出し、初期のクジラのような生活を送っていたのではないかとされている。もしかしたら、原住民が目撃した「背中に板のある生物」はスピノサウルスのものだったのだろうか。

■関連動画■巨大肉食恐竜スピノサウルス(Spinosaurus)は水中で生活していた?

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【110】神の化身?発光する謎の巨大生物 アラスカの「神の獣」

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 1933年、米国アラスカ州ユーコン川沿いのティムソーで、光り輝く謎の生物が目撃されるという事件が発生した。

 当時、現地に住むイヌイットの記録映像を撮影するために村に滞在していた撮影部隊は、村の長老から「この生物は吉兆をもたらす“神の獣”なので、撮影を中断して村から出た方がいい」と勧められたそうだ。

 現地の人々いわく、この神の獣は体長8メートル、全身が七色に光っているという。全体的にはクマに似ているが、顔が鼻面に向けて細くなっており、短い2本の角が頭部に生えているともされている。

 なお、この神の獣は後の報道では「大きさが約3~4メートル、毛皮も月のような黄金色に光る」と、前述よりは実在しそうな外見に変わっている。

 その後、1936年には同地に不時着したカナダ国籍の飛行機の搭乗員たちが、うなり声を上げて木々を倒しながら森の奥へと消える「白い小山のような怪物」を目撃した。朝になって現場を確かめてみると、枝が折れた跡に加え、直径90センチ、深さ約30センチもの足跡が残されていたという。

 1943年にはユーコン川で、釣り人が対岸に8メートルもの大きさのクマに似た生物を目撃。首から先は小さく、子馬のような顔をしていて、体はオレンジ色と草色の2色に発光していたという。

 この生物の正体については氷河期に生息し、今は絶滅している巨大ナマケモノではないかという説がある。南米大陸で化石が発見されている「メガテリウム」が有名だが、北米大陸にも「エレモテリウム」という外見のよく似た近縁種が存在しており、アメリカ大陸に進出した人類の狩猟の対象になっていたとみられている。

 本来であれば絶滅した生物であるが、極地に近いアラスカの気候であれば、環境の変化も他の地域に比べて緩やかだったので、生き残っている可能性があるかもしれない。

 もちろん現地の人がホッキョクグマを神格化して見ており、夜間かつ恐怖感がクマの姿をより大きな怪物の姿に誤認させた、とする見方もある。しかし、いずれのケースであっても毛皮が光るという点については説明がつかない。毛皮が自ら光を放っていたのではなく、毛皮に付着した燐光性バクテリアの影響が考えられる。このバクテリアが付着したものはホタルのような黄緑色に光って見えるのだ。

 数々の奇跡的な偶然が重なって生まれた生物が神の獣だったのかもしれない。

 

■関連動画■「動きが人間くさい」ホッキョクグマ ネットで話題 釧路市動物園

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【111】火山の島にすむ伝説の巨大生物「スクリームスル」の正体

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 北欧の海に浮かぶ火山で有名な島国アイスランドには、謎の巨大生物が生息しているとされている。

 この巨大生物は水生のようで、本島東部山間部のラガーフロッド湖やスルダル湖、北部のグリムスエイ島近海などで目撃証言が報告されている。そのため、生息地から「ラガーフロッド・モンスター」や「スルダル・モンスター」と呼ばれている。

 特にラガーフロッド湖では1749年から50年にかけ、湖面を泳ぐ大きな船ほどの大きさがある謎の生物の姿が頻繁に目撃されている。このとき、水面には生物の背中にあると見られるコブが1つないしは3つ確認されたという。

 中でも詳細な目撃証言とスケッチが存在するのが、1860年に目撃されたケースだ。それによると、生物の体長は約14メートルほど、頭部は2メートル、胴体は7メートル、尾は5・5メートルほどの大きさがあったという。

 顔はアザラシに似てヒゲがあり、背中には複数のコブが確認された。目撃者のスケッチでもヒゲのある小さめの頭部と大きな胴体が確認できるが、胴体は球体を3つ重ねたような団子状、もしくはひょうたん形をしている。非常に奇妙な体形ではあるが、もしかするとコブのある体形や肥満体のデフォルメかもしれない。

 またスルダル湖やグリムスエイ島近海のケースも、大きな船を伏せたような姿をしていると言われているため、ラガーフロッド湖で目撃されるものと同じ生物とみられている。

 この生物はアイスランドの伝説や歴史書などに名を残す巨大な生物「スクリームスル」ではないかと考えられている。

 スクリームスルはアイスランドの民話では漁船などに襲いかかると言われているもので、生物よりも妖怪のように伝えられている。性質は人間に好意的で温厚とも、凶暴な肉食生物とも言われている。

 では、このスクリームスルの正体は何なのだろうか。

 スルダル湖の怪物に関しては、同地スタバンガー博物館理事長が目撃証言の特徴が一致していることから「近くにある製材所のゴミが湖底にたまり、発酵して水面に浮上したものを怪獣として誤認したもの」と推測し、観察の結果推測が正しかったという結論が導き出されている。

 同様に、水中を運航する船や潜水艦のリモコンに皮や布をかぶせて動かしているトリック説も唱えられている。噂が広まってくると、このようにいたずらであたかも巨大な海生物が存在するかのように見せる人が一定数出てくるのだ。

 しかし、それ以外のケースでは湖面で遊ぶような行動を見せたり、陸上で長時間活動するなど活発に行動する様子が確認されているため、未知の海生哺乳類が川をさかのぼって淡水域でも行動するようになったものではないかとみられている。特に、目撃証言を元にしたスケッチを見ると体がかなり長いのが分かるので、古代のクジラ、「バシロサウルス」などの生き残りかもしれない。

 

■関連動画■Monster in Lake Lagarfljót?

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【112】江戸時代の未確認生物「海人」は水中適応した人間だった!?

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広川懈「閑田次筆」の「海人」

 日本に昔から伝わっている妖怪たち——人知を超えた神通力を発揮し、人に悪さをしたり、時には助けたりもする不思議な存在である妖怪を、人々は恐れや親しみをもって伝説や昔話に残し、伝えてきた。

 そんな妖怪の伝説の中には、年月日や生物の特徴が非常に克明に記録されているものも存在している。

 今回紹介するのは、記録から考えると妖怪よりも未確認生物に近いのではないかと考えられているもの、「海人(かいじん)」である。

 海人は本草学者、貝原益軒の記した「大和本草」や広川獬の「長崎見聞録」にて紹介されている、人間に似た外見の奇妙な生物である。

 日本の長崎で目撃されたようで、「大和本草」によれば、海人は人間とほとんど変わらない姿をしており、頭には頭髪やあごひげ、眉も備えているとされている。

 この連載でもインドネシアの「ルナン・シャア」や米国の「カエル男」「ハニースワンプ・モンスター」など多数の半魚人型UMAを紹介している。

 しかし、いずれのケースでも容姿はカエルや爬虫類に似ているなど、人間とはかけ離れた容姿をしているものがほとんどである。髪や眉まで存在するケースは非常に珍しい。

 ちなみに海人の仲間として、徳島に出現したうろこのある妖怪「うろこ人」がいる。佐藤有文氏が紹介しているのだが、うろこ人に関しては氏の創作の可能性も高い。

 海人が人間と決定的に違う点に、海人の手足には指の間に水かきがあったこと、何より奇妙な肉のひれのようなものが全身に備わっており、特に腰の部分の皮膚ははかまのように折り重なって長く垂れ下がっていたという点がある。

 前述の「長崎見聞録」に掲載されている絵を見ると、スカート状のひだがよく分かる。

 人間と似ていても意思疎通は不可能だったようで、言葉を話すことはなく、人間が与えた餌を口にすることもなかったという。

 結局、この海人は数日しか生きることができなかったとされているが、この海人が死んだ理由が餓死によるものか、海とは環境の違う地上に上げられてしまったためなのかは分かっていない。

 このように詳細な記録が残されている海人の正体について、アザラシなどの海生哺乳類の飼育観察記録ではないかとする見方も存在する。しかし江戸時代の他の事件の記録と比較すると、アザラシなどの海獣の目撃記録の場合は容易に海獣の姿が連想できるような十分な記述がなされているため、やはり海人の記録は異質であると言えるのだ。

 人間の進化論の一つに、アクア説というものがある。今の人類は祖先に比べると皮下脂肪が多く、体毛が少なく二足歩行が可能である。これは類人猿たちが肉食獣の追跡を恐れ、海ないしは水辺を生活範囲にすることで現代の人類の姿へと進化していったものではないかとする仮説である。人類の血液が海水に近いとされることや、水上に出している機会の多い頭髪などを残して全身の体毛が薄くなったのではないかということ。さらに浮力によって二足で歩行できたため、両手があき、手を使えるようになり、脳機能が進化したのではないかとする仮説だ。

 アクア説は化石などの物証がないため仮説の域を出ていないが、海人が非常に人間に近い見た目だったことから考えると、もしかするとより水中での生活に適応するように進化していった別の人類だったのかもしれない。

 

■関連動画■Radio On- Aquatic Ape Hypothesis–Radio4- David Attenborough

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【113】ディーダラス号が遭遇した「シーサーペント」

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ディーダラス号のシーサーペント

 夏休みに入り、暑い日々が続いている。よく晴れる日も続いているので、海水浴に向かう人も多いだろう。

 地球の7割を占める海は近年でも新種の生物が発見されるなど、人類がまだ知らない領域が多いフロンティアでもある。

 そんな海にいるのではないかと考えられている未確認生物といえば、ヘビに似た巨大な体を持つ「シーサーペント」だろう。この連載でも、姿も形も様々なシーサーペントの仲間たちを何度か取り上げてきた。

 今回紹介するのは、シーサーペント目撃例の中でも特に有名な1841年10月の英国フリゲート艦ディーダラス号乗組員らが目撃した事例だ。

 ディーダラス号は東インドから帰国の途中、喜望峰とセントヘレナの間で奇妙なウミヘビ形の生物を艦長はじめ乗組員の多くが目撃した。その生物は時速12〜15マイルほどのスピードで南西の方へ泳いでおり、20分ほど視界内にいたが、やがて船尾の下を通って海の中へ消えて行ったという。

 海面には60フィートもの大きさの体が一直線になって見えていたが、海の中にはまだ30~40フィートは隠れているように見えたという。

 このシーサーペントは全体の色が暗褐色で、喉の辺りが黄色がかった白、ヒレはなく馬のタテガミないしは海藻の束のようなものが後頭部についていたという。頭部はヘビのもので、口中には大きなギザギザの歯が生えそろっていたという。

 ディーダラス号はそのまま時速8マイルで北に進み、7月30日に喜望峰を抜けて8月16日にセントヘレナへ到着したと、1848年10月10日のタイムズ紙は伝えている。

 この話は多くの人物が目撃していたこと、艦長が非常に克明な記録を残していたことなどから代表的なシーサーペント目撃事件となっている。

 彼らが目撃したものが本当に巨大なウミヘビだったのかについては今でも明確な結論が出ていないが、一つの興味深い記録が残っている。

 同年、ディーダラス号がウミヘビを目撃した海域の近くで、ブラジリアン号という別の船がディーダラス号が目撃したものと非常に酷似した巨大な生物を海中に発見。やはり、タテガミのある首を水上に出していたという。

 そこでブラジリアン号の船長はボートを出し、もりを持った乗組員を乗せて怪物の方へ近づけた。すると、一見巨大なウミヘビに見えたそれは非常に巨大な海藻の塊であったことが判明したのだという。

 ブラジリアン号が見つけた海藻の塊がシーサーペントの正体だったのか?

 それともシーサーペントのタテガミは海藻が絡みついていただけで、剥がれ落ちたものがブラジリアン号に発見されたのだろうか? 真相が深い海の底から姿を現す日は来るのだろうか。

■関連動画■【UMA】~シーサーペント・未確認生物~ギリシャ神話などにも登場するヘビに似た巨大な海棲怪獣【仰天】世界の衝撃生物大図鑑

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【114】ヒバゴンに続くご当地UMAになるか!?「世羅の猛獣」

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 未確認生物といえば「ネッシー」や「ビッグフット」など、海外のものを想像する人は多いだろう。しかし、日本にも(今は多少目撃証言が少なくなっているとはいえ)一世を風靡した未確認生物が多数存在している。

 今でも多額の懸賞金をかけた捕獲イベントが開催される「ツチノコ」や、広島県比婆郡の山に出た謎の獣人「ヒバゴン」などだ。

 ヒバゴンは一時期捜索隊も結成されるなど日本全国で注目を集めたが、数年で目撃証言はふっつりと途絶えてしまった。しかし、そのブームのさなかに作られた様々な副産物、ヒバゴン音頭や銘菓「ヒバゴンのたまご」などは今も根強い人気を誇っており、地元の地域おこしの主役として現役で活躍している。

 その広島県にはヒバゴンとはまた別の謎の怪物が目撃されていた! 1996年2月下旬、広島県世羅町で夜間、3人の住民が謎の猛獣に襲われるという事件が発生した。

「世羅の猛獣」とでも言うべきものであろうか。最初に襲われたのは若林茂雄氏である。若林氏は2月25日深夜0時半ごろ、トイレに行くために屋外に出たところを襲われた。幸い父親が農具で猛獣と戦って見事撃退したので助かったが、10日間のけがを負ってしまった。

 若林氏によると、猛獣の大きさは体長1・2メートルで体高30〜40センチ。「ウーッ」と唸り声を上げてきたということで、かなり攻撃的であったらしい。

 翌26日午後7時45分ごろに襲われたのが水野さん夫妻だった。最初、夫が黒っぽい獣に襲われ、助けに入った妻にも猛獣は襲いかかったという。水野夫妻によると、体長60〜70センチの体高30センチとあり、証言が食い違っている部分もある。

 差異はあるものの、3人の目撃証言で共通していたのは猛獣の外見である。彼らは謎の猛獣の姿はまるでアナグマのようだったと証言しており、もしかすると大きさが違ったのは雌雄ないしは親子だったからかもしれない。

 未知の生物に人が襲われたという事態を受け、町は住民の夜間外出に対し注意を促したという。その後の猛獣の行方は杳(よう)として知れないが、もしかすると今も世羅町の山の中に潜んでいるのかもしれない。

 

 なお、現在活躍中の女子プロレスラー、アイスリボンの世羅りさ選手の地元はこの世羅町であり、彼女の父は現世羅町長でもある。いつか女子プロレスラー対UMAの異種格闘技戦が実現するかもしれない。だとしたら東京スポーツ読者は注目すべきではないだろうか。

 

■関連動画■広島県世羅町メロディーロード(トトロ)

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【115】島と見間違える伝説の巨大怪獣「クラーケン」

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巨体を持つ「クラーケン」

 地球の7割を占める海には、地上で目撃されるものよりも巨大な体を持つ未確認生物の目撃例が多い。

 中でもその大きさが群を抜いているのはやはり小島のようにも見える巨体を持つ「クラーケン」だろう。5作目の撮影がクランクアップした人気映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズでも、2作目に巨大なタコに似た怪物として登場していた。

 クラーケンは主に北欧、ノルウェーで半ば伝説的な怪物として語り継がれてきている未確認生物だ。

 デンマークの司教エリック・ポントピダンの著書「ノルウェー博物誌」で詳しく紹介されている。そこではあまりに大きすぎて全体を把握することは難しいとしながらも、2・5キロはあるため、島と間違えて小舟が上陸してしまうといった記述がなされている。

 また、船の上にいる船乗りたちにムチのような触手で襲いかかるとも言われている。

 現在ではここまで大きな生物が存在するとは考えられないため、クラーケンの伝説はその大半が現存する巨大なイカやタコ、例えばダイオウイカやミズダコなど、非常に大きく成長する頭足類に対する畏敬の念から生まれたものではないかと見られている。

 2013年にNHKで国際研究チームによる深海に生息するダイオウイカの世界初の動画が放送されたり、時折ダイオウイカが漁船の網にかかって水揚げされたことがニュースが世間を騒がせたりした。これも我々が巨大生物に対する畏敬の念を抱いていたことの名残なのかもしれない。

 事実、世界各地に巨大な海の生物の伝説が残っており、日本でも非常に巨大で凶暴なタコの怪物「アッコロカムイ」や島と見間違うほどの巨体を誇る「赤えいの魚」の伝承が残っている。

 だが、中には本当にクラーケンの伝説に匹敵するとも思える規模の大タコが発見されたケースがある。1896年、米国・フロリダ州セントオーガスティンの海岸に巨大なタコらしき死骸が漂着した。吸盤こそ見えないものの、のっぺりとした頭に長く伸びた触手状の肉はやはりタコを思い起こさせる。

 現在では、この巨大タコは「ルスカ」という別称でも呼ばれている。しかし、巨大タコの写真はこのルスカ以外に存在しておらず、別の写真では特徴的な足も見えないため、クジラの死骸ではないかとも言われている。

 なお、海岸に打ち上げられた正体不明の死骸はUMA界で「グロブスター」と呼ばれる。グロテスク(奇妙な)・ブロブ(肉の塊)・モンスター(怪物)の略である。

 水棲生物にはまだまだ謎が多く、ものによっては常識では考えられない形状を持つものも多い。もしかすると、クラーケンやルスカもそんないまだ知られていない海洋生物の一種だったのではないだろうか。

 

■関連動画■ダイオウイカの深海映像

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【116】半分はサメ、半分はタコ? バハマの巨大怪物「ルスカ」

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謎の肉塊「グロブスター」

 先週のUMA図鑑では、昔から知られる海の巨大UMA「クラーケン」を紹介した。

 このクラーケンは伝説も非常に有名であるし、現代では映画やゲームなど創作の世界にも登場するため、なじみ深いUMAであると言えるだろう。

 しかし、伝説にあるような「島と見まがうほどの巨体」を誇るというものは、さすがに非現実的な規模であると言わざるを得ないだろう。

 今回紹介するUMAはクラーケンよりはもう少し現実的で、しかし破格の大きさを持ったタコ型UMA「ルスカ」だ。

 ルスカは別名「オクトパス・ギガンテウス」と呼ばれることもある巨大なタコの姿をしたUMAだ。

 このルスカこそがクラーケンの正体であるとも、聖書にも登場する巨大魚「リバイアサン」のモデルになったとする説も存在する。

 ルスカはカリブ海のバハマ諸島近海に生息すると言われている。その姿は巨大なタコそのものながら、大きさは20〜30メートル。一説には60メートルとも言われており、島サイズのクラーケンには及ばないものの相当な大きさがあると考えられている。

 ルスカはもともとバハマの民間伝承に残る海の怪物であり、そこでは「体の半分がタコで、半分がサメ」という特異な姿をしているとされている。タコとサメではだいぶ体の構造が違うように思えるが、もしかするとタコの口がある辺り、傘の下の部分からサメの下半身が生えているような姿なのだろうか。または、タコの坊主頭に見える部分がサメの顔になっているというものなのだろうか。どちらにせよ、なかなか想像力をかき立てられる外見である。

 ちなみに、日本でも明治時代に上半身が人間のように見える「タコ人間」なる妖怪が関東近海で捕獲されている。このタコ人間はルスカのように巨大なものではなかったようだが、明治時代の新聞にも掲載された妖怪として注目されているものだ。

 ルスカはカリブ海に点在するブルーホールに生息していると言われている。ブルーホールとは洞窟や鍾乳洞など海底にある巨大な空洞が何らかの要因で崩壊し、本来浅瀬のところに突如、深い穴が開きような形で形成された地形である。

 いわば、天然の巨大なタコツボ状地形のため、ここに潜む怪物としてルスカの伝説が生まれたのかもしれない。

 北海道近海においてダイバーがタコにしがみつかれるなど、タコが人間を襲うケースも存在するし、欧米ではその奇怪な外見より昔から「デビルフィッシュ」として忌み嫌われてきたこともルスカの怪物伝説の成立を手伝ったとも言えるだろう。

 しかし、クラーケンと違ってルスカの実在がささやかれているのは、何より過去にルスカらしき巨大生物の死体が何度か漂着しているという点があるだろう。

 1896年、米国・フロリダ州セントオーガスティンの海岸に巨大なタコらしき死骸が漂着したケースは、まさにその代表だろう。吸盤こそ見えないものの、のっぺりとした頭に長く伸びた触手状の肉はやはりタコを思い起こさせる。

 別のルスカと見られる死体の写真には、流れていかないようにくくりつけられているタコの頭と並んで立つ紳士が写っている。タコの坊主頭に見える部分の高さが紳士の胸部に届くほどとなっているので、確かに伝説のルスカと同じくらいの大きさはあるように思われる。

 なお、現在ではこのルスカとみられる巨大な生物の漂着死体は特定の生物のものではなく、漂着する謎の肉塊「グロブスター」だったのではないかと見られている。グロブスターには巨大な肉ひだや房状の肉がついている形状のものがあるため、巨大なタコだと思い込んだのではないかとされているのだ。

 現存するダイオウイカを例にみれば、ダイオウイカの最大サイズは16メートルにも及ぶという。現実にはタコは同じ頭足類のイカほど大きく成長しないと言われているが、ルスカのサイズにも匹敵する大きさと言えるので、もしこの大きさのタコが実在したならば新種のタコとなることは間違いないだろう。

 もしかすると海の中には、まだ誰にも知られていない巨大な頭足類が生息しているのかもしれない。

 

■関連動画■Giant Octopus (Lusca) – Paranormal Documentary

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【117】ここに行けば会える? 日本全国の「カッパ」スポット公開!

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東スポ1面に掲載された河童写真

 先日、東スポの1面に衝撃写真が掲載されて話題になった。そう、鹿児島県の屋久島で「カッパ」の写真が撮影されたのである。

 カッパといえば知らない人はいないほど有名な、日本を代表する妖怪であり、UMAである。

 UMAとしてもっともポピュラーな存在で、漫画などの創作物でも多数取り扱われており、なじみのある人がほとんどではないだろうか。

 その分かりやすい見た目の特徴も人気の秘訣かもしれない。爬虫類のような緑色の肌と指の間に張られた水かき、背中には亀のような甲羅、黄色く短いクチバシ、頭頂部には濡れた皿がある。この皿の水分がなくなると死ぬと言われている。より爬虫類に近いもの、体毛が生えているもの、差異はあるが大まかなイメージはこのような結果になるだろう。

 生息地は川や沼地で、見た目からも推測できるように泳ぐことが得意である。

 自分の体色と同じ緑色のキュウリを好物としているのも広く知られていて、キュウリののり巻きをカッパ巻きと呼ぶまでに浸透している。

 妖怪としては悪さをしない存在だと言われる一方で、イタズラ好きとの説もあり、たまたま通りかかっただけの人を水の中に引きずり込み命を奪う恐ろしい側面もあるのだ。

 なぜ、そのような凶暴なことをするのだろうか。

 人間の尻から「尻子玉」と言われる玉を抜き出すのがカッパの目的だ。

 手段は溺れさせるだけでなく、カッパは相撲が好きなため、子供に相撲を仕掛けて、勝つと尻子玉を抜くということもある。

 カッパとの相撲の必勝法として有名なのが、戦う前にお辞儀をしてカッパの皿の水をこぼさせて弱体化するものだ。

 このカッパは実に日本全土で目撃談がある。

 カッパの名所として有名なのは岩手県の遠野市で、いかにもカッパがすめそうなほど水のすんだ小川の流れるカッパ淵がある。カッパ淵のある常堅寺にはカッパの狛犬があり、淵にはカッパを祭ったほこらもある。何より、民俗学者である柳田国男が著書「遠野物語」でカッパの伝承について記した地なのだ。

 茨城県の牛久沼、こちらは日本画家の小川芋銭によって“河童の地”であることが広く知れ渡った。牛久沼には古くよりカッパがすんでいたとされ、いくつもの逸話が残っている。

 悪さをするカッパを懲らしめたら村人たちの手伝いをするようになった話、カッパの手を拾った医者の話などなど、牛久市にはカッパの碑があり、カッパ祭りも行われる。

 森高千里の歌「渡良瀬橋」で有名な群馬県の渡良瀬川の水沼駅。ここにも“釜が淵の河童伝説”があり、カッパが食器を貸してくれていたのだが、ある日、食器を壊したまま黙って返した者がいて、それ以来、貸してくれなくなったのだそうだ。

 広島県の東広島市にある、どんどん淵峡には河童神社があり、付近にはたくさんのカッパのオブジェが配置してある。

 日本の西部ではカッパを「エンコウ」と呼ぶ地域があり、広島県にはズバリ、猿猴川という川がある。

 そして、カッパ伝説がどこよりも多いのが九州地方なのだ。今回、カッパが撮影された鹿児島県ではカッパは「がらっぱ」と呼ばれ「ひょんひょん」と鳴きながら空を飛ぶとも言われてきた。

 これは水辺に集まる鳥の鳴き声から生まれた伝承ではないかと推測できる。

 この写真が撮影されたのは龍神伝説の残る大川の滝で、龍神は水神とされ、カッパはその眷属(配下)であるため、この場所でカッパが目撃されたのは意味深である。

 それにしてもこのカッパ、スマホを持ったようにも見え、愛嬌がある。

 このようなユニークさとかわいらしさを併せ持つところが、カッパが日本人のみならず世界で愛される妖怪となっている要因かもしれない。

 広く長く親しまれながらも正体はようとして分からないカッパだが、屋久島では平成以降も目撃例が多く、屋久島も含まれる大隅諸島にはカッパの伝説が数多くあるのだ。

 これからも九州でのカッパ情報から目が離せないのは確かである。

 

■関連動画■アナベルちゃんが妖怪博物館にやって来た 河童vsアナベル

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【118】次元を自由に往来する不可思議な存在「時空のおっさん」

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山口敏太郎事務所が所有する人型発光体の写真

 神隠し…それは何の前触れもなく人が消息を絶ってしまうことを言う。

 昔から日本では山中や森は神の領域とされ、そのような場所で行方不明になった人は神隠しにあったのだろうと言われてきた。

 人さらいや殺人事件、自らの意思での失踪なども、周囲の人たちにとって原因が分からない場合には、神隠しとして処理してしまった事例もきっとあるだろう。

 世に言う未解決事件の中にも、特に争った様子もなく人が消えてしまったものがある。

 2001年に広島県で起きた一家失踪事件では、一家4人とペットの犬が、ある日、突然いなくなってしまった。

 直前まで生活していた形跡があり、朝食の準備がされていたのだが、一家は1年後に遺体となって発見された。

 近くのダムに水没していた車の中で死んでいたのである。

 05年には香川県で山にタケノコ掘りに来ていた女の子が、周囲にたくさん人がいる中、母親がちょっと目を離した合間に消えてしまい、いまだに見つかっていない事件もある。

 警察犬でも追跡できなかったのだ。

 このように神隠しには様々な原因があると推測されるのだが、パラレルワールドとでも言うのだろうか、日常とちょっと違う、何か違和感を覚える空間に紛れ込んでしまうパターンもあるのだ。

 最近では普段の生活とは少し違う奇妙な世界に舞い込んでしまったという話が、本人によってインターネット上に報告されることが多々ある。

 そこで遭遇できる「時空のおっさん」という不思議な生命体をご存じだろうか。

 05年、匿名掲示板に書き込まれた「異界訪問」のリポートには、とある大学生が講義に出たときに起きたと記されている。それは——。

 大学には人がおらず、あるはずの講義にも誰もいない。おかしいと思ったその大学生は教室を出ようとすると、ケータイが鳴り、出てみると相手はおっさんだった。

「お前、なんでここにいるんだ!」

 おっさんはそう言って、大学生は気がつくと普段の生活に戻っていたのだという。

 その大学生はおっさんの容姿などを覚えていないらしいのだが、「おっさん」であったことだけははっきりと記憶に残っているのだとか。

 13年にあった報告では、友人と3人でドライブに出た学生が和歌山県あたりでトンネルに入った瞬間に悪寒がしたのだそうだ。

 トンネルを抜けるとすぐに悪寒は消えたのだが、どうも周囲の様子がおかしい。

 のどが渇いたのでコンビニか自動販売機を探すも見当たらず、人の気配もない。

 すると50メートルほど先の暗がりにおっさんが立っていた。

 こちらの存在に気づくと近づいてくるので、怖くなって車に乗って逃げようとしたら、おっさんは小走りになった。

 車に乗って、しばらく逃げ回るとさっきのトンネルを見つけ、いつもの世界に戻ることができた。

 時空のおっさんは違う次元に紛れ込んだ存在を助けてくれているのではないかと考えられるが、中には〝紛れ込んだ存在〟を認識すると怒り出すおっさんもいる。

 ひょっとしたら時間や空間に間違いが起きた時に、そのゆがみを修正する職務のような役割を持っているのかもしれない。

 子供のころ、夜遅くに外を歩いていると「早く家に帰りなさい!」と叱ってくれる町内のおっさんのような…。

 むろん、優しい時空のおっさんもいるのだが、どこか人間味を感じさせるのがおっさんと言われるゆえんかもしれない。

 また、12年に中国でトラックと接触したはずの自転車に乗った男性が、光とともに消え、一瞬で安全な場所に移動している映像が道路の監視カメラによって撮影された。

 この発光体は人間の形状をしていて、自転車の男性を抱きかかえるように運び、そそくさと消えてしまう。

 人間を助ける存在であり、我々の常識から考えると時間や空間を無視する能力を有する…。そう考えると、この発光体も時空のおっさんの一種とも推測できる。

 もし、瞬間移動する発光体の映像が本物であるのならば、人類を救ってくれる理由を尋ねてみたいものである。

 

■関連動画■Angel saves life teleportation ~Amazing!~

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【119】現代に生き残った恐竜か!? コンゴで目撃された「カサイレックス」

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現代に生きる恐竜?

 コンゴ民主共和国はアフリカ中部に位置する。真ん中を赤道が走るコンゴ盆地、その盆地に流れるアフリカ大陸で2番目に長いコンゴ川を有する国である。

 かつてコンゴ王国であったが、ヨーロッパによる奴隷貿易の中心地となってしまい、ベルギー領となった地域がコンゴ民主共和国となっている。

 1971年から1997年まではザイール共和国という名で、アフリカ大陸でも2番目、世界で11番目の面積を誇るが、世界最貧国としても有名である。

 このコンゴはUMAがよく見られることでも有名である。

 湖にすむ首長竜「モケーレ・ムベンベ」、人間ほどの大きさの巨大クモである「チバ・フー・フィー」、そして今回扱う「カサイレックス」である。コンゴ民主共和国の中でも中心部に近い谷、カサイバレーで目撃された、現代に生きる恐竜だと言われている。

 名前は目撃された、生息地と思われる「カサイ」から取り、ラテン語で「王」を意味する、恐竜の王「ティラノサウルス」に使われている「レックス」をつけたものだ。

 1932年、冒険家であるジョン・ジョンソン氏が当時まだベルギー領だった時期のコンゴのカサイバレーを探検している最中に事故は起きた。

 ジョンソン氏はサイが別の巨大な生物に追われている場面に遭遇した。そのサイは車に突進し、車は横転、ジョンソン氏は気を失う。目を覚ますと、そこには大暴れするサイを捕食する恐竜にも見えるオオトカゲのような生物の姿があったのだという。

 ジョンソン氏の話によると、全身が赤まだら模様の入った黒色、長い鼻、そして何本もの牙を持っていた。体長は約13メートルと巨大で、これはティラノサウルスに匹敵する大きさである。

 しかし、ティラノサウルスが生息していたのは北アメリカ大陸で、コンゴにいたという事実はない。近いもので言えば、カルカロドントサウルスがおり、北アフリカ一帯に生息した巨大な肉食恐竜である。これはティラノサウルスと同等か、それ以上の体格の史上最大級の肉食恐竜だ。

 カルカロドントサウルスは、前肢がティラノサウルスより長いため、その親戚ではなく、南アメリカ大陸に生息したギガノトサウルスに近いと言われている。

 カルカロドントサウルスの体色は黒ではないものの赤いまだら模様があるという推測が有力であり、もしジョンソン氏の目撃した姿が明確だったのであれば、このカルカロドントサウルスの生き残りである可能性も考えられるのだ。

 カサイレックスは日本ではあまり知名度が高くないが、海外では非常に人気のあるUMAのひとつである。ファンによってイラストが多数描かれ、フィギュアの制作もされている。

 前述のモケーレ・ムベンベの一種ではないかとの推論もあったのだが、近年は別の個体として捉えている人が多い。

 また、突然変異によって巨大化したトカゲという説も浮上したが、これも定かではない。

 アフリカの大地は広大で未開の部分もあり、まだ見ぬ生物が生息している可能性は高い。そのような謎が多い土地ゆえ、人々の期待も膨らんでいる。

 かつて長い期間、地球上を制してきた恐竜だが、突然に姿を消してしまい、その絶滅の理由はいまだに謎が多い。隕石の落下、火山の噴火、地殻変動、伝染病、哺乳類による卵の乱獲、ダークマター(暗黒物質)など、様々な説が飛び交っている。

 もし恐竜がまだ人間が踏み入っていない土地に生き残っているとすれば、それはロマンがあるだけでなく、地球の歴史をひもとくための大きな手がかりとなるのではないだろうか。

 

■関連動画■KASAI REX EL T- REX AFRICANO :LOQUENDO

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